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咲瀬町の小さな物語  作者: しょーたろー
第一章 十年十色
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第一章 十年十色 プロローグ

初めての投稿です。

期待に添えるか分かりませんが読んでくれたらありがたいです。




あぁ…なんで私はこんなにも不幸なのだろう。


そう思う彼女は空を見上げている。

誰にも気にされることがない。涙を流しているのに。

誰かにこのことを相談したりできない。

したとしても悲しい結末が待っているから。


やっと彼女は歩き出す。下を見ながら歩くから、涙が雪のように小さくそしてゆっくりと地面に落ちていく。

ポロポロとポロポロと


ずっと下を見て歩いていたのにも関わらず彼女は誰ともぶつかることなく、家路を歩く。

右、右、左、真っ直ぐ進んでから左。

そうやって進んでいく内に家についた。


家はワンルームのアパートで家具はテレビ、テーブル、座布団、布団、冷蔵庫、洗濯機、棚など必要最低限にしてある。


そう、彼女は1人暮しなのだ。


そして、もうひとつ言うと彼女はまだ高校生である。

高校生と言っても来年卒業を控えてる3年生だ。

髪は肩までのびていて、ふわっとしている。

身長は156cmと高くもなく低くもない。

顔は整っており可愛い。


「・・・」。


無言で服を脱いで洗濯機にいれ、風呂に入り明日の準備をする。

明日はバイトの面接があるので履歴書を書かなくてはならない。

まぁ、彼女から言わせれば意味の無いものなのだが。


黙々と準備を進めていく。そこに、独り言など存在しない。

考えてるのは履歴書に自分のことを書くことだけだからだ。

そして、書き終わると同時にうつ伏せのまま彼女は就寝した。


「ーは何が好きなの?」


「私はーが好きかな?」


「そっか・・・。ならさ、明日作って食べない?あなたの・・・」。


ゆっくりと目を覚まし自分が汗をかいていたのにきづく。

その汗を見て嫌気を感じながらタオルで額を拭く。

嫌なことを思い出した。思い出したくもない過去を。

人それぞれ思い出したくない過去は存在する。黒歴史といったり完全に忘れたふりをしたり。

由奈は器用ではないからたまに思い出してしまう。それでも忘れたい気持ちは誰にも負けない。

いいんだ。いいんだ。

もう、なかったことなんだから。

そう言い聞かせるしか方法はないんだから。


そうだ。準備しなきゃ。

今日はバイトの面接があるんだった。

着替えた後、靴を履きドアを開ける。

もういいんだ。過去は捨てよう。前だけを見て進むんだ。

逃げるしかできないけどきっと自分のことを理解してくれる人がいてくれると信じてる。


だから・・・


そう決意した石本由奈(いしもとゆな)は家を後にする。

その後ろ姿は弱々しくけど偽りのない信念があった。




読んでいただきありがとうございます。

僕自身、こんなのがあればいいなという思いつきからこれを作りました。

中途半端にならないよう、投稿していきたいと思います。

次回の投稿は1週間以内に出します!

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