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03 闇色の女神

主人公の性格が、普通の常識人を設定しましたので、淡々とした話で、面白みにかけるかと思いますが、すみません。とりあえず、がんばります。

「女神は世界そのもの、世界は光に満ちたものであるというのに」

 おもむろに、男はゆるりと優美に手を伸ばし、私の髪をすくい取った。


「……!」


 その突然の接触に、私の体はびくりと拒否の意を示す。

「ふむ。絹鳥の羽のような手触りだ」

 闇色の男は、私の警戒を気にも止めることもなく、髪の触り心地に満足げに呟いた。


 ただまっすぐに、1つの事にしか没頭できない私の性格を反映するように、私の髪はクセもなく、肩よりだいぶの長さに切りそろえてある。

 今日は弓の邪魔にならないようにと、祖父からもらった牡丹の細工の入った小ぶりの金色の髪留めできつく一本にきつく束ねていたのだが、だが、先ほどの大きな獣の襲来で、髪の縛りは解けてしまっていたらしい。


 …どうやら、黒髪は気に入らないが、手触りは気に入ったらしい。もっとも『絹鳥』自体がどんな手触りなのかは私にはわからないが…。


「で、『黒』は何故だ?」


 男はその整った顔を少しだけ渋らせた。まったくもって、不服でならないといった表情を隠しもしない。



 男が言うにはこうだ―――。


『私はこの世界の女神で、女神は世界そのもので、

 目の前のこの男は女神、つまり私にかしづく者であるのだと』



「僕は貴殿の従順なるしもべ。貴殿が必要と感じれば、この世界を滅ぼすこともいとわないのだよ」


 と最後に、物騒な言葉を添えながら、

 やれやれ、何をいまさら、と独り言のように低音の美声でささやかれた。


「……」

 私の頭が鈍いのだろうか? この世界には日本という国などなく、また地球という星の名さえ存在しないと、言われ、

「では、ここはどこでしょうか?」

 と、釈然としない面持ちで私が訪ねると、


「女神である貴殿の世界だが?」

 の返答が得られるのみだった。



 ……ここが日本でないことは、なんとなく、理解できた。

(日本なら、季節は秋だった。だから、この森の青々とした緑はおかしい)


 だから、外国だと思った。


 のだが…。男の足元に転がる、大きな獣の 光を失った目に私の姿が映った。


(ひっ…!! 四つ目…! こんな化け物、地球にはいない!!)


 もしかしたら、ここは男の断言するように、私の知る世界ではない?

 と、ぞくりと恐い考えが浮かぶ。



「女神よ」

 私の沈黙に、闇色の男に不思議そうにはるか頭上から声をかけられ、はっと我に返る。


「え、いえ、あの、ですが、私はやはり、女神ではない、と思いますが」


「ふむ」


「ですから、私は女神では…」


「ふむ」


「あの…」


「ふむ」


(…聞いていない)


 闇色をたたえた男は、私の質問には一向に答えず、その間、なにやら、指をゆらりゆらりと、空間に投げ出し、動かしていた。


(いったい、何をしているんだろうと)

 私は、その様子を奇異の目で見つめた。もちろん十分に警戒してだが、流石に命の恩人には弓は向けられない。いや、向けてはいけない。


「ふむ、こんなものでいいだろう」


 そう男が、口元だけで微かに笑うと、男が指をたゆとわせていた空間に、無数の光の帯が出現し、


「えっ?!」

 神秘的とも思えるその光景に私は心を奪われた。


「さあ、女神よ。こちらへ来るがいい」


 そう、闇色の男の低音の声が響き、その光の帯に触れると、ぱあっと、空間が開け、私は光に飲み込まれた。








「ふむ。ではこの部屋を貴殿に与えよう」



 そう、闇色の男の静かな声に導かれるように、あたりを見渡すと…


「部屋? それも、なんて煌びやかな…」

「ふむ。森にいてもいいのだが、僕は少し用があるのだ。だから僕の城に移動した。

 …女神よ、この広さと内装では、足りないか?」

 

 まるで、茶菓子でもぽいと棚から出すような口ぶりで、男は話すのだが、

 あまりの出来事に、私は混乱し言葉を、いや、思考を失った。



あまり、文章を考えず、おもむくまま書いておりますので、よみずらく、心理描写などもふわふわで、もっときちんと書いてよ! との怒りを感じました方、大変申し訳、ございません。

こんな雰囲気で、進めます。

男は、女神のしもべだとか言っているわりには、えらそうな態度で接し、

部屋をお使いくださいではなく、与えるといっているあたり、そんな性格ですが、


展開としは、男の正体と、女神の役目と ゴスロリの男の娘 まっぱの狼人 とかの恋愛模様に突入を考えています。


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