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10 銀の狼

10話めで、ようやく、主人公が自身の立場を理解するまでを書くことができました。すみません、ここまで来るのに長くて。そして、恋愛をめざしていますのに、恋愛要素が薄く、こんなにも恋愛のフラグを立てることが難しく…。すみません。

目標は最後まで書ききることになります。よろしくお願いいたします。

「あのね、リロート、女神だけれど」

 塔の書庫に通されてから、何日かが過ぎた。

 それから、魔王は私を見かけるたびに、「名は思い出したのか?」と聞いて来る。

 

 そのゆったりとした、口調からは詳しくは読み取れないが、もしかしたら、時間が無いのかもしれない。

 なんとなく、聞かれるスパンが短くなっていることを肌で感じていた。


「女神様ですか?」

 今にも、眠りに陥りそうな、リロートが口をひらいた。

 ベットにふんわりと、腰を掛け、たぶん、本物の女神ってこんな感じなんだろうなと、私は思った。


「女神様は、この世界をおつくりになられた存在であると、いわれています。ですが、童話や子供の物語のなかのそんざいになります」

 こくりこくりと船をこぐたび、リロートのフリルのついたカチューシャの飾りが、ふりふり揺れる。

「キクネさまは 、神話がお好きなのですね。わらわ、眠るときキクネ様に、ぜひお話しして差し上げ……。」


 こっくり、こくり。


 と、今度は、その蜂蜜色の瞳が落ちた。


 リロートはこの時間に部屋に来ると、いつもう眠そうにしている。

 …それは、毎日、血魔族の会議がといっていたので、たぶん色々な仕事をこなしているのだろうと、私は感心した。


「…きく、ね…さま」

 そう、幸せそうに私の名を呼ぶ。どうしても、リロートが少年だということを忘れてしまう。


 ふわりと、綿毛の毛布をかけた。



「さてっと…」

 ここまでの状況で、ある程度「理解した」…ことがある。


 この城には、色々な人種、いや種族がいて、羽が生えていたり、角が生えていたり、獣が2つ足で立っていたり、手足が4本つづあったり、それはそれはもう…。


 だから…、

 ここが単なる外国、でないことは、理解した。



 それに、景色が違う、景色が…。

 街でショッピングを楽しもうと思っていたが、街などないとリロートに言われ、城の外に出てみると、むき出しの岩の大地に この城が見事にぽつんと建っていたという、現実。



 もしかして、ヨーロッパ圏内ではないかと思っていた私の幻想は砕かれた。ショックで、悲しくて、わけもわからなくて、叫んでしまえばいいものの、何とか順応しようと、私なりにがんばり、現在に至る。



 それから、リロートの話す女神と、魔王の話す女神では若干違いがあるらしい、

 リロートは女神を物語の空想の存在というし、魔王は、世界の修復を魔王に教えるための存在だといった。


 もしかしたら、女神の存在は、魔王以外シークレットなのかもしれないと、思った。



 ……だから、私はどうすればいいのだろう…。

 ここが私の知らない世界だと、理解したところで…。


 私が魔王の言う、女神だったらどんなに楽だったか…。

 家族を懐かしく思う、とてもとても懐かしく…。


「そういえば、私は家族のもとにどうやって帰るのだろう…?」


 ふと、そんな疑問が口からこぼれ、こぼれた声が不安に変わる。



 バタンッ!


 部屋の扉が荒々しく空けられた。

 そこには、狼が鬼気迫る形相で、私を睨み付けていた…。

狼さん、ドアどうやって開けたんだろう?肉球ぷにゅーって開けたのかな?との主人公の無意味な一文を削除。


もっと、元気な主人公にすべきだったかもと反省しております。

文字の繭あと2つあるので、狼に使えたらいいなって思っております。

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