表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

219/219

番外編「第5章で新たに登場した人物たち」

 今回は番外編です。

 第5章で新たに登場した人物のリストを作ってみました。







岐涼(きりょう)の町の人々



孟篤(もうあつ) (孟侯(もうこう)とも呼ばれる)


 岐涼の町を治める領主。

 温厚(おんこう)な性格で、部下や領民を大切にしている。


 父親の時代までは広大な領地を治めていた。

 だが、父が死に、孟篤が跡を継いだのちに、領地で動乱(どうらん)が起こった。

 孟篤はそれを止めることができなかった。

 動乱は王弟 (燎原君(りょうげんくん))が(しず)めたが、町は焼け野原となった。


 その後、孟篤の領地は縮小され、辺境にある岐涼(きりょう)の町を治めることとなった。

 孟篤は以前の失敗を忘れることなく、町を平穏無事(へいおんぶじ)に治めている。




魯太迷(ろたいめい)


 孟篤の部下であり助言者。

『「できぬ」の魯太迷』という異名(いみょう)を持つ。


 禿頭(とくとう)で長いヒゲを生やした巨漢(きょかん)

 見た目は怖いが、優しい性格。


 現実主義で、自分になにができて、なにができないのかを理解している。

「できない」ときはきっぱりとそれを告げる。

「できない」ことを「しなければいけない」ときは、迷わず人の力を借りる。

 自分が活躍(かつやく)することよりも、主君や大切な人を助けることを優先している。


 ゲーム『剣主大乱史伝』では、英雄軍団のひとりとなる。

 戦闘能力はそれほど強くない。

 ゲーム終盤(しゅうばん)になると『旧主(きゅうしゅ)のご家族のところに行く』と言い残し、英雄軍団を離脱(りだつ)する。



(たん)


 孟篤(もうあつ)の正妻の娘。

 岐涼(きりょう)の町の高官である價干索(かかんさく)(めい)


 赤い髪の少女。

 價干索に『赤き髪の娘は勇敢(ゆうかん)な鳥と結ばれ、竜を生む』という予言を吹き込まれ、それを信じ込む。

だが、金翅幇(きんしほう)(ねら)っていたのは(たん)ではなかった。


 價干索が事件を起こしたことにより、反逆者の(めい)という汚名(おめい)を受ける。

 彼女の安全を考えた夕璃のはからいで、事件後は岐涼の町を離れることとなる。




(はく)


 孟篤(もうあつ)庶子(しょし)。髪はくすんだ赤色をしている。

 歴史を正しく示す官職──史官(しかん)をめざす少女。


 岐涼の町で起きた出来事を記録することを趣味にしている。

 それが孟篤を批判するような内容であってもためらわずに、文書として(しる)す。

 孟篤自身も、薄が自分の批判者(ひはんしゃ)となることを求めている。


 理由は、薄の母親が動乱(どうらん)で滅んだ町の生き残りだったこと。

 動乱で家族を失った彼女は、孟篤(もうあつ)によって保護(ほご)された。


 薄の母は、自分の家族を守れなかった孟篤を許さなかった。

 孟篤(もうあつ)は彼女の怒りと(かな)しみを、逃げずに受け止め続けた。

 そうしているうちに、ふたりはおたがいの理解者となった。

 痛みをわかちあっているうちに、愛し合うようになった。


 (はく)の母は死ぬまで、孟篤の批判者であり続けた。

 孟篤もそれを許した。

 薄は母の役目を受け継ぐために、岐涼の町の出来事を書き記している。


 岐涼の町の事件の後で、薄は夕璃(ゆうり)の客人となる。

 それは事件の後始末が済むまでの間、薄の身を守るための処置だった。




孟墨越(もうぼくえつ) (白鶴将軍はっかくしょうぐん


 孟篤の父。故人(こじん)

 燎原君(りょうげんくん)の母方の従兄であり、優秀な武将だった。


 孟墨越は、藍河国を守る戦いで大きな功績(こうせき)をあげている。

 その褒美として『(こう)』の地位と、広大な領地を与えられた。

 その後、孟墨越の一族が敬意を込めて『孟侯』と呼ばれるようになった。


 孟墨越はとてつもなく強い武将だった。

 傷を受けるどころか、敵の返り血を浴びることもなかったという。


乱戦(らんせん)にあっても、(よろい)が白いまま』の彼の姿は、『白い鳥が沼地にいても(はね)を汚さない』ことに例えられていた。

 その話を聞いた藍河国王により『白鶴将軍(はっかくしょうぐん)』の位を与えられる。


 現在、孟篤の部下の半数以上は孟墨越の時代から仕えている者か、その子孫である。

 彼らは孟墨越を英雄視し、その統治下をなつかしく思っている。

 そのことが、岐涼の町での事件のきっかけとなる。




價干索(かかんさく)


 孟篤の部下。

 孟墨越の腹心で、彼を心から尊敬している。

 岐涼の町の官僚たちのまとめ役として、強い影響力を持つ。


 價干索の、年の離れた妹が孟篤(もうあつ)の正妻となっている。

 これは價干索の『岐涼の町を平穏に治めるためには、我らが強く結びついた方がよろしいでしょう』という提案によるもの。

 孟篤と價干索の妹が結婚すれば、領主と、官僚(かんりょう)の長の(つな)がりを示すことができる。また、官僚たちは價干索を通して、領主の孟篤に意見を伝えることもできる。

 そのような体制(たいせい)を作り出すための結婚だった。


 その後、岐涼の町は平穏に治められていた。

 だが、價干索は不満は消えなかった。

 彼にとって理想の領主とは『白鶴将軍(はっかくしょうぐん)』のような、動乱を武力で治める英雄だった。その理想は、彼の脳裏(のうり)から、生涯(しょうがい)消えることはなかった。


 そのことが、岐涼の町での事件のきっかけとなる。




○武術大会に参加した人々



涯恩(がいおん)


 鯉山派(りざんは)の剣術使い。

 正統派の武術を治めた男性。武術大会の初戦で天芳(てんほう)と戦った。

 イケメンの好青年で、自分の強さと正しさを(うたが)わない。

 相手の攻撃を受け止めて反撃する技『跳鯉痛打(ちょうりつうだ)』を得意とする。

 強力な剣士ではあるが、天芳との相性が悪すぎたため、敗北する。




公孫旋(こうそんせん)


 崇谷派(すうこくは)(おの)使い。

 金翅幇の配下として、孟篤の屋敷に火を放つ。

 天芳に手足を斬られて行動不能になる。




甘旬旗(かんしゅんき)


 公孫旋と一緒に孟篤の屋敷に火を放った放火犯(ほうかはん)

 軽功(けいこう)の使い手。天芳に倒される。 

 

 


金翅幇(きんしほう)の関係者



円烏(えんう)


 巫女と共に現れた武術家。

『円烏』と名乗っているが、おそらくは偽名(ぎめい)だと思われる。


 覆面(ふくめん)を被っているが、その下には介州雀(かいしゅうじゃく)と同じく灰色の髪がある。

 ただし、現在のところ介州雀との関係は不明。


四凶(しきょう)の技・饕餮(とうてつ)』の使い手。

窮奇(きゅうき)』には存在した『天元(てんげん)の気に弱い』という弱点を克服(こくふく)している。


 高速で剣を繰り出す技を得意とする。

饕餮(とうてつ)』の『顎爪乱舞(がくそうらんぶ)』は剣を牙や爪に見立てた連続攻撃。

血祭祀(けっさいし)』は周囲に存在する『気』を喰らって自分の力に変える。神速で繰り出す5連撃(れんげき)を回避するのは至難(しなん)(わざ)


 天芳を追い詰めるが、『四凶(しきょう)の技・渾沌(こんとん)』の『中央(ちゅうおう)(てい)』を受けて、敗北する。




・巫女


金翅幇(きんしほう)』の中心人物と思われる。

『四凶の技』について記された木簡を持っていたことから、『窮奇(きゅうき)』を広めたのは彼女だと思われる。


 謎の点穴の技を使う。

 その技『冥牢指(めいろうし)蝋血(ろうけつ)』によって、円烏(えんう)を仮死状態にした。


 天芳を超える軽功(けいこう)の能力を持つ。

 移動距離、滞空時間ともに桁違(けたちが)いに長い。


神仙(しんせん)の記録』というものを重要視している。

 それは藍河国が滅んだ後に、『鋭炬(えいきょ)』という新興国(しんこうこく)(おそ)ってくるというものだった。


 金翅幇(きんしほう)が藍河国を滅ぼそうとしていたのは、その侵攻(しんこう)にいち早く(そな)えるためだと考えられている。

 それは、藍河国を滅ぼすための戦いが早く終われば、鋭炬の侵攻に備える時間が生まれるためである。

 藍河国と協力するという考えは、金翅幇には存在しなかったようだった。


 ただし、ゲーム『剣主大乱史伝』には『鋭炬(えいきょ)』という国は存在しない。

 天芳は『剣主大乱史伝』には続編があり、それが、英雄軍団が打ち立てた国と、『鋭炬』が戦うものだと考えている。


 手がかりは『神仙の記録』という言葉。

 それを探るために、天芳は仰雲師匠(ぎょううんししょう)が仙人を目指した場所──滴山(てきざん)に向かうことを決める。




○その他の人々。



兆巽丘(ちょうそんきゅう)


 兆石鳴(ちょうせきめい)の息子。

 末っ子なので、兆季(ちょうき)と呼ばれている。


 兆家(ちょうけ)の生き残りであり、現在は父と兄の()(ふく)している。

 父は自害(じがい)し、兄が父によって処断(しょだん)されたことで、兆家への(ばつ)は終わっている。

 そのため、巽丘(そんきゅう)が望めば、いつでも仕官することが可能。


 兆家としての人脈は健在(けんざい)のようで、ときおり文官・武官が、彼のもとを訪ねてくる。

 本人は粗食(そしょく)()り、粗衣(そい) (粗末(そまつ)な衣)をまとい、ひたすらに家族の()(ふく)している。



 いつも『天下の大悪人』をお読みいただきまして、ありがとうございます。


 第6章は、少し書きためをしてからのスタートになります。

 年内くらいには始められると思いますので、もう少し、お待ちください。


 それまでは、時々、番外編をアップしようと思っております。


 書籍版『天下の大悪人』は2巻まで発売中です。

 コミカライズの企画も進行中ですので、ご期待ください。


 これからも『天下の大悪人』を、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新しいお話を書きはじめました。
「追放された俺がハズレスキル『王位継承権』でチートな王様になるまで 〜俺の臣下になりたくて、異世界の姫君たちがグイグイ来る〜」

あらゆる王位を継承する権利を得られるチートスキル『王位継承権』を持つ主人公が、
異世界の王位を手に入れて、たくさんの姫君と国作りをするお話です。
こちらもあわせて、よろしくお願いします!



― 新着の感想 ―
できれば ゲーム『剣主大乱史伝』のキャラ紹介も作ってほしいです
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ