初登校も難しい!
朝になり目を覚ますとやはり妹の詩織のままだった。
女の子になる経験なんて普通に生きていたらまずできないのに自分の身体に触る事もできない何てつまらないものだなーと思いながら俺は学生服に着替えた。
そしてあまり俺だとバレない様に朝ごはんを食べてからいよいよ学校に登校。
と思ったが学校への行き方が解らない…
ので仕方なく兄である喜瀬輝に「お兄ちゃん、学校までの行き方忘れたから今日は一緒に登校してよ」と兄を誘ってみた。
すると兄はまた「あー、森の女神よー‼︎(以外省略)」と朝からテンション高めの反応だった。
そして玄関の扉を兄が開き一緒に家を出るとまたまた目を疑う様な光景が映った。
あの「私見つ」の爽やかイケメンお兄ちゃん、喜瀬輝へとキャラ変したのだった。
「んなあほなー!」と思わず言葉にしてしまった…(汗)
「妹よー!今日は一緒に登校できた事にすごく感謝しているよ!」と言う喜瀬輝のイケメンスマイルがすごく眩しく映った。
「本当…何なんだよ…この設定…」と思いながら通学電車に乗り1時間足らずで学校へ到着した。
そしてゲームに出て来る登場人物と同じで校門前の熱血先生(山田先生)に挨拶をし学校の中に入るとそういえば俺は教室が解らない…という事に気づいた。
「お兄ちゃん、私の教室って何組か解る?」と尋ねると兄は「妹よ、1年2組だよ」と兄が爽やかな口調で教えてくれた。(イラっ!)
兄とサヨナラし別れた後幼馴染みのキャラクターの門奈甘と思われる人物に「おはよう!」と爽やかに挨拶して一緒に階段を上がり消えて行った。
家での兄像を知っているので家を出て学校でモテている兄の姿を見て思わず「何か、腹たつわー」と理由もなく呟いていた。
そして俺もクラスメートの女の子と思われる子に「詩織、おはよう!」と叩かれたのと元気に声をかけられて「ヒャっ‼︎」と思わず声を出してしまった。
ビックリしたなー!と思いながらとりあえず誰か解らないけど振り返り「おは、よう…」と辿々しく挨拶返しをしてみた。
するとクラスメートの女の子が「今日の詩織何だかよそよそしいねー!どしたー!」と言われた。
俺は何て返答したら良いか解らずだったのでとりあえず「えっと、少し体調が悪くて…」と返答してみた。
「そいえば詩織生理始まる周期だったねー!気づいてあげられなくて悪い悪い!」と自己完結してくれた。
生理の事なんて何も解らない俺はとりあえず「うん」と返答しておいた。(知らんけど…)
そしてクラスに入ると同時にまた知らないクラスメートに「おはー!!」と挨拶されたのでさりげなく「おはよう!」と挨拶しておいた。
「しかし本当によくできてるなー、この世界。」と思いながら席に着きたいが自分の席が全く解らない…
そしてクラスメートの顔も名前も知らない。
「積んだな…」
そう思っていると別のクラスメートBが「しーおはー!、しーの席座っちゃってわりぃわりぃ!!」
と後ろの席に座っていた女子と話していたクラスメートBが席を立ってくれたお陰でそこがすぐ俺の席であると理解した。
助かった…
皆が席に着くとまずはホームルームが始まり本当に現実世界と変わりないなーと思いながら俺はハゲたメガネの先こーの話しを無心で聞き流していた。
そういえば現実世界ではよく先こーの顔をノートに落書きしてたなー…とかも思った。
そんなこんなで朝のショートホームルームが終わるとすぐに授業へと移行したが時間割を見ると1時間目は数学らしい。
詩織の学力が解らないのともちろん授業の内容も全く解らないのでなる様になれー!と思いながらスクールバックの中に入っていた数学の教科書を出して俺は授業に備えた。