表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/84

62、ソフィア三号


 ソフィア二号は、研究所に引き取られて、返ってこなかった

 兄によると、封印されたレイスが器に馴染み過ぎて、一週間もすると、しゃべるようになったらしい。

 ただ、リッチのもともと持っていた魔力の属性と、ソフィア二号を形作る素材が有する属性、封じるために使われた魔法の属性が、微妙なバランスで打ち消し合って、何をどうしても自力で動くことはできないのだそうだ。

「ということは、お兄様が魔力を流して操ったりしているのですか?」

 否定しないということは、そうなのだろう。

 少々恨めしいが、彼女のことは、とっくに機密扱いになっているので、私はおいそれと触れることも、人に話すこともできない。

「これ以上の証人はいないからね。助かっているよ」

 誰が何を企み、何をしたかは限られた人にしか知らされず、対外的にはスタンピートを未然に防いだ聖女の魔法の素晴らしさが、大々的に喧伝された。

 それだけで、今回の事の首謀者に十分ダメージを与えられるらしい。

 ということは、教会はかな?

 人工的にスタンピートを起こしておいて、アイリーンあたりに浄化させるつもりだったのかもしれないけど、彼女の実力では、どう考えても無理だから、サンガに救われたというのが紛れもない事実。

「「「「「「「「「「聖女様、万歳!」」」」」」」」」」

 なぜか、墓地の大きな石碑の前で叫ぶ人が続出しているらしい。害はないから、誰も文句は言わないけど。

 魔法を使えることからもわかる通り、元々貴族家の令嬢であったベルは、今回の活躍で名誉女男爵の称号を賜った。

 一代かぎりで、領地も職(年金)も与えられない名ばかり男爵だけれど、本人とすれば堂々と探索者を続けられるし、かなりの額の報奨金が出たので、むしろ良かったと言っているらしい。

 その場に居合わせた者たちにも、報奨金なり見舞金なり、名目と金額に差異はあれど、大盤振る舞いした王家。

 ああ。私は報奨金は辞退しました。

 だって、ハイマン殿下の、私への過保護が止まらない!

 そんなに国宝級の物を持ち出して、王城の宝物庫が空になりはしませんか?

 生徒会への参加も、当分見合わせてよいとおっしゃるけれど、私としては、さっさかいろんな委員会を立ち上げさせて、いろんなことを丸投げしたいなっ!

 そうでもしないと、生徒会役員が働き過ぎ、権力持ち過ぎ。

 王様だって、宰相や各大臣に任せるところは任せているのだもの。

 そして、浮いた時間で、ソフィア三号を作るのだ。

 え? 今度はハイマン殿下が骨格を作ってくださるのですか。

 これがサンプル…おおぅ。すごい強度ですね。ほんとに元は土ですか? 圧縮率は、どれほどでしょう。

 あ、はい。これならば、確かに。

 モデルの骨格標本をお渡ししますので、どうぞよろしくお願いします。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ