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8.レッスン(剣術)

「まずは、木剣を持ってみろ。それから素振りを始める」

「ハイ!」

とは言っても持ち方がよくわからないんだよなぁ。こうかな?

「む?!こ、これは?!」

「?何か間違っていましたか?」

「あ、ああ、初めてなのだから当たり前なんだがな…持ち方が、東洋の剣の持ち方に似ていてな…これは、俺じゃあ教えられんのう。依頼料のことは残念じゃがこれは奴に稽古をつけてもらったほうがいいかもしれんな」ブツブツ

「あ、あの?」

「いっかい、短剣の訓練にするか」

そう言ってウェイルさんは腰から二本の短剣を取り出した。

「まずはこれを、低く構え右利きならば右を前にし、逆手持ち。反対側は後ろへ持って行き後ろにいる相手に突き立てるようなイメージで持つのだ」

うーんこんな感じか?

「ふむ、まあ、そんなもんじゃの。若干ぎこちないがまあ仕方あるまい。まず短剣は大抵が盗賊、ああ、ここでいうのは冒険者のジョブの1つだ。が主に使っておるからそちらに習った方が早いかもしれん。まあ、ランクAの盗賊が居ればの話なんだがな」

とりあえず模擬戦をやってからでないとわからないからといきなりウェイルさんと模擬戦をすることになった。そのためなのかはわからないが、お父様とエスタノールさんが訓練場に来た。


「準備はいいか?!」

「はい、やばくなったら降伏します」

「ふむ、自分の限界を考えるとは…」

「ねえ、本当にあんたの子なの?」

「おいおい、失礼だなエスタノール。ハルトは確かに俺とサーラの子どもだ。まあ、多少大人びているのは否定しないが…」

密かに体を鍛えていたから他の同年代の子よりも動けるはず。それに…いくらなんでも5歳児に本気で攻めてくる大人はいないはずだ。

「いきます!」

「おう!どんとこい!」

俺は遠慮なく一歩を踏み出し、体の中に魔力を循環させる。それを見て、ウェイルさんはニヤリと笑い、エスタノールさんは口を開けたまま気絶しかけていた。

あ、そう言えばこの技術って俺が異常なだけで本当なら学園で教わってようやくできるようになり始めるものだった。お父様に至っては白目をむいてぶっ倒れて騎士団の人たちに運ばれていってるし…

「その歳で魔力による身体強化が使えているとはのぅ。しかも、むらが学園の奴らよりも少ない。これは楽しみが増えそうだ!」

やっべぇ、ウェイルさんを本気にさせちまった!

でもまあ、仕方ないな。

俺はウェイルさんの死角から詰め寄り木のナイフを首に近づけるが、寸前で腕を掴まれ地面に叩きつけられた。あっぶねー、受身をとってなきゃ背骨がバキッって音してたぜ。柔道を体育でかじらされておいて良かったと本気で思った。

「ほお、今のを攻撃のダメージを最小限に抑えるとはな。さすがだ」

「ですが、もう、降参です」

ダメージを最小限に抑えたとはいえかなり痛いからな。

「そうか、では今日はここまでにしておこう明日は体作りからだな」

「はい」



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