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56.魔力上げの方法

ハルトが「炎がなぜ燃えるのか」について話した翌日の放課後、Sクラスの面々は演習場に集まっていた。が、その顔は青ざめていた。

「せ、先輩たちの予定を押しのけてまで場所を確保するとは…」

この学園において上下関係はかなり厳しく、上級生が先に確保していた場所を下級生が横からとるなどありえない…はずであった。

「ああ、サカキ兄様にお願いしたら条件付きで許可してくれましたよ」

「そっか、今の生徒会のメンバーがお兄さんにいるんだったな…」

「それで、条件って何だったんだ?」

「それはですね…」

「我々と模擬戦をすることだ」

ハルトが条件を説明しようとすると、ちょうど生徒会のメンバーが入ってきた。

「あ、どうも、この度は許可を出していただきありがとうございます」

「僕らも強くなれる機会だし、気にしなくていいよ」

さわやかなイケメンスマイルでハルトと会話しているのは現生徒会長のラヴァールである。

「ハルト、頼むから手加減してくれよ…俺はまだ死にたくない」

そして、副会長のサカキは弟に泣きつきながら手加減をしてくれるよう懇願していた。

「はははっ、サカキも大げさだな!こっちはこの学園のトップ7人でかかるんだぜ」

サカキの懇願を笑い飛ばしているのは書記のウルヴィエン。しかし、サカキはいたって真面目な顔で

「そういうのはフィレリア様との模擬戦を10分以上続けられるようになってから言うんだな。ありゃ異次元すぎる」

と言い切った。

「ハルトの強さは年を考えても異常。なめてかからない方がいい。死んでも責任は負えない」

サカキの後に会計のトーリもそう言った。

「お、おう、わかったよ…」

ハルトの強さを知っている二人から真顔で言われてしまうと、あまり茶化すことはできない。

「へぇー?この子が噂のハルト君なんだぁ。かわいい顔してんじゃん」

そう言ってハルトのことを見ているのは副会長のリアスである。

「き、今日こそ勝たせてもらいますね!」

やや上ずった声でハルトにそう言ったのは書記のルフレール。

「…」

ただじっとハルトを見ているのは会計のミリア。

なかなか個性的なメンツなのだが、先ほどウルヴィエンの言ったように、この学園の最高学年の成績トップが集まっている。というのも、学園のしきたりとして、成績上位者は生徒会をするというものがある。そのため、生徒会=学園のトップ集団となる。ちなみに、順位によって役職が決まっており、拒否することも許されない。

「それでは、少々お待ちください。クラスメイトに魔力上昇の鍛錬のやり方を教えてきます」


<hr>

ハルトはクラスメイトの前に行くと【アイテムカード】から魔力ポーションを取り出した。

「それでは、手短に説明しますね。ここに魔力ポーションがあるので空になるまで魔法を撃ってください。そしたらこの魔力ポーションを飲んで魔力を回復させてまた魔法を撃ち続けてください。思っていたよりも簡単でしょう?」

「「「やっぱりそれかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」」」

「それ以外にもあるのですが、とりあえず一番簡単で僕が見ていなくても安全なものなので、僕が先輩方と模擬戦をしている間はこれをやっておいてください」

「ちなみにこれ以外だとどんな危険が…?」

ムルドフが恐る恐る聞いてきたので、ハルトはにっこりしながら

「魔力暴走を起こして爆発します」

と答えた。それが良かったのか悪かったのか、クラスメイト達は的に向かって魔法を撃ち始める。

「あ、それと、昨日教えた燃焼の法則をぼんやりとでも思い浮かべると適性がなくても火の玉は出せると思うので試してみてください」

ハルトはそう言って生徒会メンバーの方に向かっていった。

直後、興味本位で試したアルイスが火柱を起こし、腰を抜かしていた。

生徒会の役職と学年成績の順位

会長=学年1位

副会長=学年2位及び3位

書記=学年4位及び5位

会計=学年6位及び7位

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