第十二玩 恥ずかしがりやのカタツムリ
エロ地蔵は初めて料理を作ることになりました。
雪女のもう一つの一面とは?
・・・の以上の二つをお送りします。
「どうかな?・・初料理」
今日はエロオタが初めて作ったポップコーン薄塩味の試食会です。雪紀にポップコーンの簡単な作り方と道具の使い方を教えてもらっただけでしたが、ふわふわ真っ白アンド香ばしい匂いが雪紀のお腹をしっかりキャッチしました。雪紀の目の前にあるのは、ホールケーキがすっぽり入るくらいの紙コップの中に、山盛りに詰め込まれたポップコーン。
(じゅるり・・)
ポップコーンの匂いを嗅ぐや否や、雪紀のお腹は「ぐぎゅぅうううぅう~」と唸りを上げ、思わず零れそうになる涎を必死に押し戻して言いました。
「・・とりあえず味見。・・・パクパクもぐもぐ」
雪紀は見た目の美味しさについつい手が出て、ポップコーンを二・三個口に入れました。一齧り・・
二齧り・・・・
三齧りに四齧り。雪紀は気づかぬうちに、手はどんどんポップコーンから口へ、を繰り返していました。エロオタは目を輝かせながら頬張る雪紀を見て、ポップコーンの感想を聞くまでもなく大満足した顔をしていました。ですが・・
「雪紀・・ちゃん・・?」
「パクパクパク・・・」
雪紀の手は止まることを知らず。エロオタが食べようとした頃には、ポップコーンの姿は綺麗さっぱり雪紀のお腹の中に収まったのでした。エロオタは少し涙目になりながらも、雪紀のお腹に収まったポップコーンを見つめて・・・
(雪紀ちゃんの可愛い顔が見れただけでも・・・良かったことにしよう!)
エロオタはそう思うことにしました。そして雪紀の好物にポップコーンが入った頃から、エロオタはしっかりと自分の分のポップコーンを確保するようになりましたとさ。
それから暫し時が経ち・・・
雪紀はエロオタの作ったポップコーン辛味噌唐揚げ味を摘みながら、小型ゲームソフトを遊んでいました。
「それ、何時のゲーム?」
エロオタは自分の分のポップコーン激辛味噌唐揚げ味を摘みながら、雪紀のゲームを見て言いました。雪紀はベトベトした手でゲーム機を汚さないように、氷で作った手袋を付けてゲームをしています。雪紀が作った氷製の手袋は破れにくくて柔らかい、更にはほんのり冷たいので、雪紀にとってこれほどいいゲーム環境はありません。というわけでポップコーンの件以降、雪紀は『手袋アイス』を付けてから、お菓子を摘んでゲームをするようになったのです。※良い子は絶対食事中にゲームをしないように!終わってからする事!これエロオタとの約束!
「十年前のやつ」
「ふーん・・・面白いの?」
エロオタはそっと雪紀の傍に座ると、炬燵のぬくもりを存分に堪能しました。今朝から気温は特に寒く、室内にいても炬燵を離れている間のエロオタは、体をがくがくさせながら料理をしていました。暖かいところが好きな雪紀は、この一日を耐え凌ぐために、前もって必要な物を炬燵の周りに準備しておいたので、一日中炬燵に包まっていても大丈夫なのです。
・・・今回のゲームは『カタツムリ王者決定戦~300種類の殻ファッションでトップをねらえ!』。プレイヤーが蝸牛となって、自身の殻を懸けて戦いながら理想の殻を探し出し、大カタツムリファッションショーに挑むというゲーム。もちろん殻以外にも服装や装飾品、自分の身体も食事と運動に気をつけることで変えることができる本格的ファッションゲームです。ですが某人気RPGの続編と発売が被った為に、中々売れなかったと言われる非常に惜しい作品でもあるのです・・・
「まだ始めたばっかりだから・・・もう少し待って」
「うん分かった。・・・・はあ」
エロオタは雪紀に頼まれたゲームは進んで遊んでいるのですが、自分からはあまりゲームを遊びません。原因は主に二つあり、今のエロオタにはまだ好きなゲームが見つかっていないことと、他人のゲームを勝手に遊んでいいのかと言う倫理的な意味もありました。
「(チラリ)・・・パクパク」
雪紀はそんなエロオタを気にして、どんなゲームを勧めようかとずっと考えていました。そして今、漸く一つの答えに行き着いたのです・・・
雪紀は意を決してエロオタの方を向くと、こう言いました。
「エロゲやる?」
「・・え?どうしたの突然・・・」
突然の雪紀の言葉に驚くエロオタでありましたが、雪紀の様子を視て大体の事を察したのか、困った顔で言いました。
「別に俺に気なんか使わなくていいのに・・・」
雪紀は折角長い間考えた案を断ろうとするエロオタに、ムスッと頬を膨らましてこう返しました。
「別に・・・ただこんなにゲームがあるんだから少しくらい遊んでくれたって、雪紀別に怒んないから・・・やれば?」
「・・・そうなの?」
「(コクリ)」
雪紀は恥ずかしげに頷いて答えました。そんな中でも着実にゲームを進める雪紀に、エロオタは「ありがとう」とお礼を言い、エロゲコーナーのある棚に向かいました。そこで適当に探したゲームソフトを取り出すと、対応機種に挿して早速エロゲーを始めたのでした。
・・・
エロオタが遊ぶゲームは『孫の手使って!』。文字通り主人公が改造した伸縮自在の孫の手で、色んな女性の体を触りまくるというエロゲー。CGを使用したことでよりリアルにエロ体験が出来、簡単な操作ですぐにゲームに慣れるといった初心者にも優しいゲームです。エロ画像の数も多く、写真もいろんな角度から撮ることが出来ます。孫の手同士の熱いバトルが出来るのも、このゲームの魅力の一つなのです。
「おお・・・凄いけど・・・結構酔うな」
一番の欠点はCGのお陰ですぐに酔ってしまう人が多く、やり込む前に止めてしまうゲームだったのです。そしてエロオタもその一人。雪紀はふと悪戦苦闘しながらゲームをするエロオタを見て言いました・
「ああそのゲームか・・・・ちょっと待て」
「え?」
雪紀はテレビの横の木棚からある薬を取り出すと、エロオタの所へ急いで持っていきました。
「これ飲んで。酔わない薬だから」
「おお・・・ナイス雪紀ちゃん」
「・・・どういたしまして・・」
雪紀はプイッと恥ずかし交りに返しました。その後、すぐに元の位置に移動してゲームを再開しました。何気にエロオタを観察しているのでしょうか。エロオタが欠伸をすると、逐一一緒に休んだり、エロオタのお腹が鳴れば、雪紀の手作りお菓子を作ってくれたりして、エロオタは雪紀の事がちょっとだけ分かってきました。エロオタはゲーム画面を見ながらふと言いました。
「雪紀ちゃんってさ」
「ん?」
「優しいね」
「!!!・・・・べっ、別に・・」
今日の雪紀はよく顔が赤くなる。エロオタはそう思いながら、ゲーム機で顔を隠す雪紀を見てにんまりと和んだのでした。
自身が勧めたエロゲから、エロオタは少しずつエロゲーの世界にのめり込んでいくことを、雪紀は知る由もない・・・
因みに私の好きな味はキャラメル味です。エロオタもポップコーンを気に、料理を作り始めることになるのでしょうか。雪紀はエロオタと暮らし始めて少しずつ一面一面を見せていきます。次の一面はどんな顔でしょうか。次回もお楽しみに~(^_^)/~




