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L.C-T  作者: 猫湊
11/23

11章 金(サブタイは未定にして決定にあらじ)

まだまだふえますよー

[今回編成した予算の何割軍に押しつけました?]

「ん?9割。」

[それでそのうち何割星軍に回してました?]

「8割方押しつけてた。」

毎週毎週、四つある世界を股にかける超巨大多国籍企業体群から、しっかりと納税された上で寄付という名の日本の国家予算二千五百年分相当の金額を押しつけられるがゆえに、毎年では予算が使い切れないのでじゃあ百年単位にしようとやってみたら、まあおわかりの通りさらに使い切れない。

どうしようとなった結果が、予算の何割かを国家機関で最も金食い虫を抱える組織に押しつけようという話。

[え。っと。それで、星軍の陸上部隊は、そのうち何割振られたんでしょう?]

「7割方かな。」

「宙軍と基軍が、大型艦建造にめどがついて駆逐艦建造に移行したからね。人件費と補給品購入以外の設備投資は結構落ち着いてるんだろうね。」

自分の所で使い切れないからといって予算を押しつけられる軍も良い迷惑である。


蒼藍王国首都州ルネスティアラ項

蒼藍王国は星間国家である。そのため、日本や、アメリカなど、読者の方がご存じない。というより聴いたことがない区分がある。大きい方から州≫隊>班>系>項>県>市≒区≧郡>町≧村となる。

州は国内に六つ置かれている最大の地方区分であり、首長は州首(しゅうしょ)と呼ばれる。

隊は州を十等分した区分。

班は隊を六十等分した区分でその名前にはそれぞれの班内で最も著名な恒星の名がつけられる。

項は、各惑星。

県は惑星内の各大陸となる。そのため、項内にいくつも県がある場合もあれば一項一県という場合もある。

市以下はご存じの通りだが、郡もれっきとした、自治体として機能している。

その中でもこのルネスティアラは蒼藍王国首都州の州都であると共に王国王都でもある。

主要惑星地殻内都市化基本法と呼ばれる法律により、定められ、地殻内を全て掘り抜いて都市化している。

大きさは全次元世界最大とだけ言っておく。

本項には五つの大陸がありその中でも、ベイリア大陸は惑星本初子午線貫通大陸と呼ばれる、本項の中で最も重要な地上都市がおかれた大陸である。

大陸西海岸は南北がそれぞれ西に大きくせり出しており。巨大な湾を形成している。この湾の最奥部に位置するのが、国王のお膝元となっている藍蒼(らんそう)市である。藍蒼市は市とついているが、自治体権限は県と同等以上の物が与えられている。

「はぁ~ぁあ~?!」

「遥夢、そのほっそい体のどこにそんなに入るのさ。」

[はあ。ほふひほ、ほふははひはへん。]

口いっぱいに細めのうどんくらいの太さがある直麺タイプの中華麺を頬張る遥夢。

「口の中に何か入ってないでしゃべるな。」

「いやあ、王様も形無しだねえ。」

王族が、一切護衛も連れずに一人で「あいてる?」なんて、いってラーメン屋に出没する、この町では、住人一人一人が護衛である。

また、昔から、こんな感じなので、この街の住人は王族が来ても「あら、またきたの。」といった態度で迎える。

「最近売り上げどうです?」

「いやあ。王族の皆さんが週一レベルで来店されると本部に報告したら、蒼天宮近くに移転するようにって言われてしまいました。」

[僕は、蒼天宮内に出店してくれたらそれこそ毎日行きますし、お客さんも喜んでくれると思います。スペースはいつでも確保してありますから。]

これでも全次元世界一位と二位の国力を有する二ヶ国の国家元首なのだ。

「ところで、今度の神奈木万博運営委員会が発足して、早速桔梗さん怒鳴って、戦闘不能になった馬鹿が居るらしいね。」

「しかたなかろ。ばかなんやし。」

フォローになっていない。

「照ちゃんの事務局長姿も板についてるよねえ。」

「あいつは。神子これに事務仕事手伝わされたり、代わりに統令長の仕事やらされたりしてるから慣れてるんだ。」

統令長は統合軍令部総長の略である。

桔梗や照と呼ばれているのは、

近衛軍連合艦隊第二艦隊統合軍令部直隷特殊形状連合艦隊

の、旗艦兼司令代行、伊勢照美と、戦艦三席艦兼統合軍令部砲雷戦部長の長門桔梗である。

「どこにも馬鹿はおるよ。

今回の馬鹿は大体が、IECから来てるから予習せんで来たんやろうな。

なめんのも大概にして欲しいわ。たしょうずくだしゃ、運営委員長のこと知れるやろうに、あんずく無しどもが。」

「ところで、正規は包丁の反応どうだった?」

「おう、めちゃくちゃ好評だったぞ。」

「万博っていつからだっけ?」

「来年の5月から。」

藍蒼の南東、南極大陸にある、神奈木近郊で開催される万博。

南極だから極寒だろうと思うかも知れないが、何せ、この星めちゃくちゃでかいので神奈木近郊は気候区分で言えば冷帯に属するくらい暖かい。


蒼藍王国政府にとって、というか、蒼藍王国民にとって、政府の使う100億と国民の使う1サフィルはほぼほぼ、同義と行って過言ではない。

それ故に万博の総費用に65兆かかると聞いて、他国なら暴動が起きかねないレベルだが、まあ、先述の予算額の件もあり、王国民は「なんだその程度か。おらてっきりもう3桁多くかかるかと思ってた。」なレベルなのだ。

むしろ、予算は、これでも減らしたのだ。でも、百年単位で編成しないと使い切れないだろうと総務省が必死こいて編成したら、予想の斜め下を行く、超低予算で、高い結果をはじき出しやがる上に、予算が使い切れないから、おらほは次回はカットで。と、予算を切れと行ってくる始末。日本とは真逆の戦いなわけだ。

「今回の予算は5327亥サフィル432クルス。うち、新規追加分は132万12サフィルと62クルス。残りは前会計からの持ち越し。」

「本当にあいつら金使わねえからなあ。」

「使ったと思ったら、予算使ってごめんなさいって謝ってくるからやしにくいよ。保安相としてはもっと設備更新して国内治安の維持に貢献して欲しいんだけどなあ。」

「あのさあ、こっちとしては空官に大保法履行に関する諸規定の作成を依頼したいのよ。」

大保法とは『大和民族と呼ばれる種族に関する文化文明伝統を保存発展させるための法律』通称『大和民族保存法』のこと。

「よく有る架空戦記の様な物」においてこいつらが素っ頓狂を色々咬ます根拠になっている。

「あれ?出さなかったっけ?」

戦車を永久凍土上とは言え、上越新幹線並みの速度でかっ飛ばす改造をしたり、あの大地震の時に、艦船を100km以上の速度でかっ飛ばすよう建造させたりする素っ頓狂は大体神子と遥夢の2人の無自覚のせい。まあ、神子は自覚有る無自覚といえる。何がというと。お察しください。

「出てない。そういえば、伊勢が海速100kt/h出せるようになった~!」

「どの伊勢だ。」

「CBBI-001-CBB301。」

何でこんな会話なのかと言えば、この国には伊勢と名のつく艦艇が4隻存在するためだ。

1隻は、神子が指揮する、基軍近衛軍近衛連合艦隊第二艦隊旗艦直隷艦隊隷下旗艦直掩艦の、CS/S10-0000000001-CSI01伊勢。

二隻目は、星軍属国防衛軍日本連邦帝国海軍帝都防衛艦隊旗艦のCS01-99991伊勢。

3隻目は、基軍近衛軍近衛連合艦隊第二艦隊統合軍令部直隷特殊形状連合艦隊旗艦のCS/SG101-I01伊勢。

最後に、基軍近衛軍近衛連合艦隊第二艦隊統合軍令部直隷特務連合艦隊旗艦、CBBI-001-CBB301伊勢。

の4隻である。

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