王国軍の侵攻帝国陸軍到着編
前回のあらすじ
帝国「王国の駐屯地に空爆してくる。」
王国「駐屯地が壊滅だ!?」
帝国「ざまぁ(笑)」
王国「翼竜か何かだから次は撃退できる!!(自信満々)」
これでよし
王国軍はグリーゼ皇国領に侵攻を開始。王国軍は爆撃により拠点からの補給が届かないため皇国領内の村や町を襲撃し、食料を略奪。村や町の住民に関しては、男・子供は奴隷として後方へ連れていき、女は兵たちの慰め物として使われた。
王国軍はついに皇国の西にある大都市メルケルに迫っていた。
皇国軍はメルケル前面にて柵を設置し、防戦の構えを見せた。
「失礼します。命令書を持って参りました。」
「よし、入れ。」
メルケルの中央庁舎に臨時で設置された司令部でケンタウロス族の将軍フールスが命令書を読んでいた。
「何なんだこれは!!」
将軍は怒りのあまり命令書を破いた。
「我々は全面的にエルスランド帝国軍の支援にまわれだと!!ここは、皇国領だぞ政府の連中は何を考えているんだ!!!!」
「将軍落ち着いてください。」
「落ち着けるか!!人間ごときの軍隊の支援をなぜ皇国軍が行わなければならない。政府は弱腰共の集まりか!?」
「失礼します!」
「今度は何だ!!」
「エルスランド帝国軍が到着しました。現在司令官が外でお待ちです。」
「わかった。通せ。」
「はっ」
「エルスランド帝国陸軍第11混成軍団司令官の三石聡陸軍中将です。」
「ようこそいらっしゃいました。私、ケンタウロス族出身のフールス将軍です。」
「早速ですが現在の状況を教えてください。」
「王国軍はメルケルから数キロ先に陣を構えています。皇国軍はメルケル前面に柵を設置。王国軍が近づいてきた場合は城壁からバリスタ・弓・魔法で防衛を行います。」
「わかりました。ですが、その必要はありません。」
「は?」
「我々は王国軍に攻勢を仕掛けます。」
「なぜですか!?王国軍は20万はいます。対する皇国軍は2万、エルスランド帝国軍も3万5千ほどしかいないじゃないですか!?それなのになぜ攻勢を仕掛けるのですか!?」
「そうですが。」
「この場の司令官は私です。いいですか、『エルスランド帝国陸軍は』我々と共に守備に徹してください。これは命令です。」
「いや、しかしですねフールス将軍。」
「くどい!!命令には従ってもらいます。」
そう言うと三石中将は部屋から叩き出された。
「どういうことですか三石中将!!」
三石中将の報告を聞いた、第11混成軍団所属の第1民兵機甲師団の司令官で竜人族のハウセルと第5警察師団の司令官メイルズ・海軍第38陸戦連隊指揮官の太田元指揮官が怒っていた。
「どういうことですか!!皇国政府はエルスランド帝国軍の支援を行うように軍部に命令したと言っていました。ですが、実際は違っています。」
「おそらく命令書が届いていないから知らないのでは?」
「もしくは、将軍が命令書の内容を握りつぶしたかだ。」
「やはりそうか。だが、あの怒りようだとおそらく後者だろう。」
「どうされますか?」
「どうもこうもないだろう。このまま防衛線となれば皇国軍や帝国軍、都市に住む民家人にも被害が及ぶ。そのため?」
司令部にいた人は黙り込んだ。そんな中1人の参謀が手を挙げた。
「発言よろしいでしょうか?」
「構わん。何か良い案があるのか?」
「はい。将軍は間違いなく『エルスランド帝国陸軍は』我々と共に守備に徹しろと言ってきたのですよね。」
「間違いな。しっかりとそう言っていた。」
「でしたら、我々第11歩兵師団はその将軍の命令どうり守備に徹すればよいのです。王国軍に攻勢を仕掛けるのは他の部隊でと言うのはいかがでしょうか。」
参謀の案に司令部では歓声が上がった。
「その手があったか!!その手で行こう。民兵や警察師団などに関しては何も言っていなかった。」
「では、我々は早速攻勢の準備にかかります。」
「頼んだぞ!!」
エルスランド帝国軍は自軍が守備する拠点に鉄条網や塹壕などを設置していた。
「報告します!エルスランド帝国軍は自軍が守備する拠点で何かを設置しています。」
「おそらく防衛に関する何かだろう。気にする必要はない。」
「しかし、よろしいのですか?政府の命令に逆らって。」
「構わん。3万5千で攻勢を掛けて全滅して政府に責任を押し付けられるくらいなら命令書が手違いで破棄されたことにした方がましだ。」
「そうですね。」
しかし、エルスランド帝国陸軍以外の部隊が攻撃をするとは思っていなかった。