間話.レルの推理
総合評価20pt・・・って、アレ?30ptになってる・・・の、記念の間話。ちょっとエッチです。
「んぐっ、んぐっ、・・・ふーっ!!」
目の前の居る女は、ジョッキ一杯の酒を一気に飲み干すと、荒々しくテーブルに叩きつけた。
「お、おいおい・・・、いくら『回復』『頑健』持ちだからって、飲み過ぎだぞ。そりゃ、火山酒じゃねえか」
大柄な火鬼の娘。
火鬼のくせに、瞳と髪がほぼ黒色なのは、ケンゴとの血契の影響だろう。
火鬼の女は美人が多いが、この娘は、特に可愛い顔立ちをしていた。
だから、通り名が『鬼姫』というのだろう。
その鬼姫の痛飲に、俺は付き合わされていた。
「グランのアニキ」
兄貴って俺のことか?
「なんで、ランテは迷宮探索にレル達を誘ったと思う?」
「そりゃ、秘宝のためだろう」
「ホントにそう思うか?」
「本当って・・・違うのかよ」
「はーっ、青い・・・。兄貴は、フタル果実店の青蜂蜜より青い。そして甘い。・・・おーい、お姉さん、火山酒おかわりー!」
おいおい、青いって、俺の方がお前さんより年上だぞ・・・きっと。
「いいか、兄貴?。ランテは、迷宮探索の専門家。いくら大王級の龍鱗蛙が相手とはいえ、あそこまで危機になるのはおかしい」
「・・・何が言いたい?」
「パーティがピンチになる。そして命を縮める魔法を使う。そうなるとどうなる?」
「・・・旦那が助けようとするな」
「主様はとても優しい。しかも、ランテには魔法を教えてもらったりして、恩義を感じてる。・・・そして、ランテを助ける方法は1つ」
なるほど。
「・・・血契か」
「そう!」
「でもよ、血契を結ぶってことは・・・、いわば血契主の奴隷になることだぜ。あの誇り高いランテが、死ぬ思いまでして、そんなこと望むかね?」
「兄貴は女心が分かってない!。・・・ランテの本当に目的は、主様の物になること!!」
「旦那の女になるってことか。で、血契はその手段に過ぎない、と」
「・・・しかも」
「ん?」
「あんな差し迫った状況では、レルだって反対は出来ない!」
「そうか。それに異性間で血契を結ぶとなれば、自然とそういう関係にはなるしな」
「そう。それに、ランテの計画を主様が知っても、それが命懸けともなれば、怒ることもできない・・・」
レルは、運ばれてきた酒を、またも一息で飲む。
「ぷはーっ!」
完全に、眼が座ってるよ・・・。
「・・・さらに!」
「ま、まだあるのか?」
「・・・・・・あいつ、レルより胸が大きい!!。身体も、やけにプニプニしてるし・・・、顔だって、レルよりは落ちるけどブサイクでもない!」
いや、ランテはすごい美人だぞ。
「今夜だけは儀式みたいなものだから我慢する・・・。だけどこれからは、レル、毎晩主様に、可愛がってもらえなくなるかも知れない!。5回に1回ぐらいは、ランテに主様を取られるかも!!」
いやいや、そこは2回に1回が妥当だろう。
「ふっ、ふぐぅ・・・、えっえっ・・」
レルは、おいおいと泣き始めていた。
「こりゃ、旦那も大変だね・・・」
「ぐすっ・・・、なんか言ったか!?」
「いえいえ、言ってませんよ」
「そうか・・・、じゃあ兄貴も飲め!!」
「ほいほい、っと・・・」
そうして俺は、朝までレルの酒に付き合わされることになったのであった。
「あぁぁっ、こんな、こんなすごい!!。ケンゴさまぁ!!。ずっとずっと我慢してたんですのっ、だからもっとっ!!」
初めての経験にも関わらず、私は何度も、果ててしまっていた。
でもすぐに、ケンゴ様への想いが高まり、次のおねだりをしてしまう。
ひょっとしたら血契により、精力が増した影響かも知れなかったが、そんなことは、今の私には関係無かった。
初めて会ったあの時から、どれほどこの時を夢みてたことだろう。
レルとの交わりを、隣室で覗き見ながら、何度、はしたなくも空しい行為に没頭しただろう。
そんな中で思い立った計画。
ケンゴ様の優しさを目の当たりにするにつれ、そのプランは確度を増していく気がした。
でも、そんなのは過去のことだ。
もう私、ランテ・エスケリネンは、血も肉も心も、ケンゴ様のものになったのだ。
心と身体を揺さぶる快感と多幸感に、私はまた高みに昇っていく。
「ああっ、また、また来ますわっ、ケンゴさまっ、お慕いしてますっ!!、ああーっ!!」