ヒロイン
駄文、散文ではありますがよろしくお付き合いをお願い致します。
今日のお題は『ヒロイン』です。これについては皆様諸説あるでしょうし、その辺の意見を拾っても収拾がつかないだけなので、まずはヒロインの定義付けからいくとしましょう。
それではズバリ、ヒロインとは何ぞや?
簡単な所から行きましょう、主人公の対になる保護対象です。保護対象といっても精神的なものであり、別に強くても弱くても構わないのです。要は主人公が守ってあげたいな、と感じる存在である事ですね。そして、実はこれだけの条件を満たせばヒロインとして成立してしまうんですよね。ホント何でも良いのです。
例えば、草むらから飛び出してくる愛玩動物的な旅のお供でも、生まれる前からの幼馴染でも、宇宙的存在な同居人でも。そして、この事実は一つの分岐を生み出す事になります。それは共感を得られるヒロインと、共感を得られないヒロインです。
もちろん人の感じる事ですから十人十色で様々なのですが、少し表現をマイルドにすれば共感を得られやすいヒロインとでも言い換えられるでしょうか。例えば主人公に対して異性であるとか、美しい外見をしているだとかですね。この辺の説明なんかはあなたの家の本棚から3~4作品抜き出してヒロインの条件を箇条書きで書き出していけば割と簡単に理解できると思います。本棚が無い人はネット上で同じ事やってください。
面白いのはそんなヒロインの中で共感を得られなかったヒロインが存在するという事ですね。物語りの中核を担う役割を背負っておきながら、共感してもらえない。あるいは、背景の様に描写された程度にも関わらず何故かヒロイン候補に挙げられてしまっている。
けそけそはそんな現象が起こる事自体が興味深くてたまりません。恐らくは作者さんの計算違いであるとか、そんな原因で起こる事だとは思うのですが、それもまたある程度の傾向があるのも確かです。商業作品の場合は打ち切られてしまったので辻褄合わせで無理やり、と言うパターンが追加されるので一概には言えませんが、通常はまあ、作者さんの不手際の部分ですよね。
ヒロインを作品の中で不遇に陥らせる作者さんは居ても、ヒロインに共感して欲しく無い作者さんは居ない筈ですから、たぶんどこかで計算が狂ってしまって微妙な事になってしまったのだと信じたいものなのですが、なに分こればっかりは作者さんの趣味嗜好に関わる部分が含まれてしまうので強弁する事ができません。
できないのですが、それでは話が進まないので取りあえずどこかで計算が狂ったものだと言う前提で話を先に進める事にしましょう。
嫌われる原因なんてそう何個も無いのですが、浮気性、味方の足を引っ張る、言われた事をやらない、辺りがワースト3でしょうか。
知識が少ないと言う意味ではなく馬鹿な子が嫌われる傾向ですね。何故このような現象が起こるのかと言うと、ヒロイン救出は言うまでも無く物語りとして盛り上がるからなんですよ。作者としてはこの展開は抑えておきたいけれども、救出するという事は前提として囚われなければならない訳で。そんな囚われる過程で起こるアレコレで無能を晒して愛想を尽かされるケースが多いようです。
浮気性については語る必要も無いですね、論外です。一つだけ補足するとすれば職業的に多くの異性と接しないといけない職種のキャラクターをヒロインにしようとするのは避けた方が良いでしょう。その業界のみを描く作品であるのならば仕方ないですが、得てして人は独占欲というものが存在するために普通に嫌われます。
それでは、そろそろ今回の総括をして結びの言葉にいたしましょう。ヒロインの好かれる要素ばかりでなく、嫌われる要素も考えておかないと思わぬ落とし穴に嵌りますよ。
この文章があなたの一助になれば幸いです。
お付き合い頂いてありがとうございました。