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森ぼっちしか択がない  作者: ほんめじ


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7/7

第7話 魔法はたぶんこんなもん

 俺は最近、実験をしている。場所はいつも釣りをする川辺だ。拓けた場所っていうのがあまりないからここでやることが多い。森を切り拓いちゃえば済む話なんだけどね。なんか気分的にそれはやりたくない。自然破壊はちょっとね。

 それはさておき、何の実験かって?そりゃあれだよ。対人戦で使える魔法だよ。え?物騒だって?だってしょうがないじゃないか。そもそもこんなこと考えるようになったのも、おっさん達に会ったのがきっかけだ。


 この世界に来てからというもの、転移場所が森の中だったこともあって脅威は動物とか魔物だった。

 ちなみに魔物ってのは俺が勝手にそう呼んでるだけだ。一般的に何て呼ばれているのかは知らん。

 ただ、動物と区別して呼ぶのは理由があって、明らかに魔法的な超常の力を使ってくるのだ。

 だからそのとんでもない脅威を忘れないためにも、あいつは魔物なんだなってしっかり区別して特徴を覚えておくのだ。じゃないと死ぬから。


 まあそんなわけで、対人戦なんて今まで考えたこともなかったんだ。だけどおっさん達に会って気づいてしまったというか、再認識したというか。そういえば人間とかいうやばい生物がいるじゃんって。


 考えすぎだって?いやいや、だってこの世界の人間って異世界から人を拉致するんだぜ?もしかしたら神の所業かもしれないけどさ。でもどうせ人間が関わってるだろ。ラノベだと大抵はそういうもんだ。つまり俺にとってのこの世界の人間の第一印象は犯罪者ってわけ。嫌悪感しかないよね。

 全く人間に会わなかったから、そんなことすら頭から抜けてたけどなガハハ。


 でもおっさん達に会って、その印象もちょっとは緩和された。おっさん達いい人そうだったし。


 それなのになんで対人戦なのかって?それはまあ結論から言えば手加減するためだな。


 おっさん達に出会わなかったら、たぶんこの世界の人間のことなんてどうでもよかったんだよ。

 例えば目の前で戦争が始まったとしたら、近所迷惑だってことで迷うことなく喧嘩両成敗。男女平等パンチ。極端な話、隕石落として殲滅させて即終了くらいに思ってたんだよね。

 でもおっさん達に出会ってさ、多少絆されたからさ、だからせめて話くらいは聞いて、独断と偏見でいいから悪そうな方だけ滅ぼそうって。

 だけどよく考えたらさ、言葉わかんねえんだわ。どっちが悪いとか判断できなくて草なんよ。

 そんなわけで、とりあえず善悪関係なくどっちも黙らせることができたら、後はおっさんに判断を委ねる的な?そんな都合の良い展開も可能性はゼロじゃないよねって。


 だからまあそんな感じで、一応手段として覚えておいて損はないよなってことで対人戦の実験をしてるわけだ。


 じゃあどんなことをしてるかっていうと、俺の使ってる魔法を改良して威力の弱い魔法にすることだね。


 今までが魔物ばかり相手にしてたのもあって、ワンパンこそ正義っていう思想で魔法の練習をしてたんだよ。だから俺が使えるようになった魔法もそんなのばっか。

 一番マシなのが狩りにつかってるワンパンヘッショのやつ。一応魔法に名前もつけたぞ。バレットっていうんだ。せっかく作ったものを忘れないためにつけただけだから、ありがちな名前だけどね。

 ならそれを頭以外を狙うように改良すれば良くね?って思うじゃん?俺も思った。でもさ、これそこそこでかい魔物用に作ったから威力がイカれてるんだよね。たぶん人に使ったら当たった部位が爆散するやつだ。なら威力調整すればって話なんだけど、対人で丁度いい威力とか知らんのだよ。まあそれを知るための実験なんだがね。だからこれの改良をとりあえずやるつもりだ。


 ちなみに小さい魔物の狩りはどうしてるかって?最初の頃は諦めて爆散させてたぜガハハ!最近は棒でぶん殴ってるよ?あとは酸欠にさせるとかもできるようになった。でもそれ人にやると死んじゃうし。何分ならセーフとか知らんしな。


 とまあそんな感じで、一応調整すれば上手く使えそうな魔法もあるけど、圧倒的な知識不足で上手く加減できないっていうのが現状だ。


 他にも電気を使った魔法とあるんだけどね。スタンガンくらいに調整できたらよかったんだけど、なんせ知識不足だ。最適な電流と電圧の数値とか知らんのよ。だから圧倒的な魔力ゴリ押しの自然破壊級の雷しか使えない。俺はアホや。


 とまあ、こうして嘆きたくなるほどこの世界の魔法ってやつは思い通りにならない。起こしたい現象の原理が知識として必要だし、細かく調整するには具体的に数量を知っていると尚良いみたいな。ちょっと科学的なんだよな。

 でも魔法らしく非科学的なところもあって、原理を知っていれば魔力ゴリ押しで何とかなることが多いんだ。さっき話した雷然り。


 あと、単に科学的な知識があるだけでは当然魔法にはならないよ。魔法を使うには魔素を操る力が必要だからね。

 ちなみに魔素っていうのは俺が勝手にそう呼んでるだけの謎元素ね。このあたりはまた機会があれば説明しよう。とにかくまあ魔法ってそんな感じなんだ。

 いや、この世界の常識とか知らんから俺の魔法だけこんな感じって可能性もあるけど。でも俺はそうしないと魔法を使えなかったし、他とか知ったこっちゃないのだ。


 前置きが長くなったが、そんなわけで今日も今日とて対人魔法の実験だ。

 具体的には、バレットの威力がなんかいい感じになるように、弾の形状とかサイズを調整してる。AP弾がいいのかとか、HP弾がいいのかとか。いっそのことスラッグ弾の方がいいんではとか。でかいと爆散させちゃいそうだけど、小さいと制圧できないのではとか。

 俺の魔法のバレットが特殊なのもあって、地球での銃弾の知識では思い通りにいかないのだ。FPSとか好きだったから調べたこともあって、せっかくちょっとだけ知識があるというのに。お困りさんだ。



 そんなこんなで対人魔法を考えていたせいか否か、人が近づいてくるのを感知した。

 なんでそうなんねん。フラグ要素どこにあった?

 知らない人だったらどうしよう。と言っても知ってる人なんておっさん達くらいだよ。しかもコミュニケーションをとったのは、おっさんとそのペアのお姉さんと天才お姉さんの3人のみ。しかもボディランゲージでな。詰んだわこれ。諦めよう。

 また言葉が通じないことの説明からというか、耳が聞こえないふりからスタートだよ。めんどくさ。


 そんな風に考えていると、見えて来たのはなんと見知った人物だった。

 しかもなぜかあちこち傷だらけでボロボロである。


 大丈夫なの?天才お姉さん。


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