雷雨!
なんというか、ここまでひどい雨だと人間ってもう抵抗しないもんなんですね。皆傘をさしたまま、それでも椅子に座ってます。今さら立ってももう遅いし、カッパを着てる人もいましたが、風が吹き付けるのでそれも無駄みたいな感じです。
「これ、運営の方がどこかに移動させんと危ないんじゃないか」
雨に溶けるタイプのT氏がそう言いますが、もう溶けてしまって諦めてるのか冷静でした。
いきなりひどくなった雨に誰もが諦めてしまってるかのように、必死に傘をさして耐えてます。子どもや高齢者を守ろうとしてる人もいますが、とっても守れるものでもない。
東ゲート前に何人ぐらいの人がいるか分かりませんが、少なくとも何千人はいたと思います。列になっているけど皆雨ざらし。入場時間まではまだまだある。9時より早く開場するという話ですが、今はまだ7時ぐらいです。このまま2時間も待つって、健康害する人も出るほどの雨と風。
すると、
「今光った?」
雷までやってきた!
遠くからだんだんと大きくなる雷鳴と何度も光る空。
そのうち、
「どっかああああああん!」
本当に頭上で雷が鳴り、ごく近くに落ちた! 地面が揺れた!
「これだけ雨が足元にあって人が集まってて、もしもここに落ちたら死者が出るぞ」
あくまで冷静にですがT氏がそうつぶやき、私もそうなるだろうなと思いました。
「まじでヤバい」
足元は水はけが悪くなってちょっとしたプールみたいになってるのです。落ちたら全員に電気がいきわたるに違いありません。
「大事故になる前に運営動かんのか」
皆がざわざわし始めました。
本当に怖かったです。




