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我楽くたくた万博漫遊記  作者: 小椋夏己
十二回目に向けて
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妹がチケットをキャンセルしてしまった!

 とにかく28日から31日、木曜日から日曜日までの中三日しかありません。


「もう何回も行ってるし、これといって特別なこともない。今回も予約取れなかったけどしょうがない」

「今回は夏パス最終日でいっぱいの人やろから、人を見る覚悟で行くか」


 なんて話をしていました。


 夏パス最終日の一日前、8月30日が、


「これまでで一番の入場者数」


 と言ってたので、それはそうかなと思いました。


 曜日は土曜日、次の日曜日休んで新学期や次の一週間に備えたいと思うのが人情でしょう。


「だからのんびり行こうやー、最悪パビリオン見られんでもええやん」

「またバスに乗ろう」


 などと言ってのんびりしてたんですよ、そしたら土曜日の午後、妹からこんな連絡がありました。


「明日の朝、10時の入場が空いてる」


 妹に言ってたんです。


「そっちはもう回数ないから、少しでも早い時間に入れるのがあったらそっちに変更して先行ってもいいから、現地で会おう」


 16日に妹が午後から来て、私が11時から行ってたのと逆コースです。それでそう言ってきたので、


「ええやん」


 と言って私も一応入ってみようと思ったら、すごい人でいつもの画面が出てなかなか入れない。


「やってみよかな」

「やってみたら」

 

 軽い気持ちでそう言って、サイトに入れるのを待っていたら、


「あかん、買えなくなった」

 

 と言うもので、


「そうか」


 と軽く答えたら、


「どこの時間にも入れなくなった」

 

 と言うではありませんか。


「え、変更でしょ」


 と言ったら、


「一回前のをキャンセルせんとあかんかったから、12時をキャンセルしたら10時のも買えなくてもう一度12時のを買おうとしたら満員になって買えない」


 って、何をやった!


「え、キャンセルせんと買えんかった? 前に変更した時はそんなことなかったと思うけど」

「キャンセルせんとあかんってあった」


 って、そうだったかどうだったかと思いますが、こっちもなんかパニックになってしまってよく分からない。


「明日、行けんようになった」

 

 と、妹のつぶやきにこちらもさっと血の気が引きました。

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