表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
我楽くたくた万博漫遊記  作者: 小椋夏己
2025年8月28日(木)十一回目
482/759

Dialogue Theater いのちのあかし・その四

 集められた五名から台に上がる一名を選ぶ。


「それでは、このカードを見た時の第一印象を話してください」


 係の人から言われて端の若い女性から順番に話をしていきます。


 カードを受け取った時、妹と何かなと話をしていて、冗談で、


「真面目に言うと、最後に持ってるもんって多分呼吸器かなにか付けられてると思うからそれかな」

「私はメガネ」


 と笑ってたんです。妹は目が良かったもので、かなり早くから老眼がきつく、手放せないのでそれだそうです。


 そんな感じだったもので、本当は何を考えたっけと思い出していて、最初の女性が言ったことは忘れてしまいました。


 二番目の男性は色々と活動をされているということで、


「信念を最後まで手放したくないです」


 とおっしゃってました。


 三番目の女性は、


「命がなくなる時に家族にそばにいてもらいたい」

 

 と、そして私を飛ばして五番目の男性は、


「三番目の方とかぶりますが少し前に父親を亡くして最後までその手を握っていたので」

 

 とたくさんその時の経験を語ってくださってので、


「誰を選びますか」

 

 となった時に、全員一致みたいに五番目の方と決まりました。よかった、座って見られる。


 私はですね、正直に話したんですが、こんな感じです。


「私はなかなか物が捨てられない性格で物を処分できない。最後の時に手放せない物が一つということは、それ以外の物は全部なくてもいいという物。もしもこの対話を聞いたらその一つが何か分かるかも知れない、そうなったら色々と処分できるようになるかなあ」


 係のお兄さんに、


「なかなか変わった視点ですね」

 

 とちょっと笑われた気がしますが、正直な気持ちなのでしょうがない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ