イタリア館・その十四
一度バチカン館に行きましたがイタリア館に戻ります。
こちらは今週かな、今やっているモリーゼ州の展示になります。そしてその展示に合わせて、私たちが見に行ったこの日から公開されたこちらもやはり国宝級の、
「ヴェナフロのヴィーナス」
が展示されています。
こちらもローマ時代の作品ということで、アトラスと同級生ぐらいの年齢です。これは本物でなくレプリカとの話ですが、そのレプリカの意味が普通に考えるレプリカ、複製品とはちょっと違うようです。というか、
「これ、レプリカなの? 本物なの?」
と、ちょっと悩む。
現場でモリーゼの説明をしていた係の方(日本人)はレプリカって言ってたんですが、色々と調べてみると、
「ギリシヤのヘレニズム時代の物をローマ時代にコピーしたもの」
という話が出てきました。
ヘレニズム時代は紀元前330年頃から紀元前30年頃までのほぼ300年、ローマ時代はいくつかに分かれますが長くて紀元前700年頃から、「オスマン・トルコにほろぼされ石とゴミになった」1453年まで続きますが、この作品はアトラスと同じ紀元100年代の作品らしいので、
「当時に200年以上前の作品をコピーしたレプリカ」
という解釈でいいの?
や、ややこし!
なんかレプリカと聞いたら安物っぽく聞こえますが、そういうもんじゃない。こちらはなんと、
「イタリアから出るのは初めて」
とのことで、そのせいかますます恥ずかしそうにひっそりと隅っこに立ってました。
「いや、ほんまやったらこれだけでも中央にどーんと据えて主役やろ」
と思うようなビーナスが後から追加。
イタリア、どんだけサービスしてくれるの。本当に頭が下がる思いです。
写真左:正面からのビーナス。
写真右:少し行った他のコーナーからもこんな風に見えます。




