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我楽くたくた万博漫遊記  作者: 小椋夏己
序章 万博に行くまでに
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自分の目で見るまで信じない

 とりあえず車に戻ってT氏に報告したら、


「嘘やろ!」

 

 と、驚いて大きな声を出した後、


「うちもコンビニ行って見てくる」


 と言い出した。


「いや、ほんまやねんてば」

「いや、実際に見るまで信じられない」


 ということで、出かけると言い張って聞かない。


「じゃあ私は違うチェーンのコンビニ行ってみる」

「他でも一緒でしょ」

「いや、実際に見るまで信じられん」


 どちらも自分の目で見ないと信用しないタイプでした。


 ということで、T氏は近くのコンビニへ、私は青いコンビニから数字のついたコンビニへ車で移動したんですが、やっぱり同じ状態でした。


「もしかしたら旅行社に電話したら残ってないか」

 

 実家に戻り、ネットをつないで公式から見ていったら、


「あれ、公式からはあるやん」


 なんということでしょう、公式サイトからはIDを登録しなくていいチケットもまだ販売してました。


 急いでT氏に電話したけど出ない。あるなら売り切れる前に買っておきたいんだが、なんで出ないんだ。もしかしたらもう出かけたのか?


 とじりじりしながら公式サイトを睨んでたらT氏から電話が。


「今どこ?」

「家」

「え、もう出かけたかと思った」

「トイレ行ってた」

「…………」


 まあいいけどな、連絡ついたし。


「ということで、公式では買えたんよ、だから買ってしまおう」

「いや、見てくる。子どものだけ売れ残ってるって、そんなことある?」


 と、意地でも自分の目で見てこないと信じないやつがいる。


「とにかく見てくるまで買わないで」


 と言い張るもんで、連絡があるまで待つことにしました。


 しかし不安もあります。


「もしかして、銀行とか行く前に、先に行ってたら買えたんだろうか」


 毎日の販売枚数が決まってたら、その可能性もあります。


「公式のもこんなギリギリになったらすぐ売り切れるかも知れない」


 自分の目で見るまで信じないT氏から早く連絡が来ないかと、じりじりはらはらしながら待ちました。

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