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我楽くたくた万博漫遊記  作者: 小椋夏己
四回目に向けて
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どちらが日本人?

 ポルトガル館から出た後のことなんですが、出てすぐ隣に何かの入口があるのに気がつきました。


「ポルトガル館のグッズ売り場かな」


 そう思ったんですが、なんだかよく分からない。


 中には織物や羊毛らしき物が展示されているんですが、売ってるような感じでもない。調べたところ、ポルトガル館にはレストランやグッズ売り場があるようなんですが、


「いや、見てないぞ」


 私が行ったところはちと違う。


 なんかテーブルと椅子があって、写真を壁に貼ってあって、そのテーブルに色々乗ってるけどそれだけ。


「売り物か?」


 部屋の隅にも椅子が積んであるので。


「もしかして編み物とか教えるイベントでもやる部屋なのかな」


 不思議に思ったので、パビリオンの人らしき男性に聞こうと思いました。その人以外万博っぽい人がいなかったので。


 その男性はテーブルに向かい合うようにして、他の男性と英語で話をしていました。見た目で、


「日本人の係員さんが英語でお客さんに対応してるんだな」


 と思い、話が終わるまで待ってました。


 どうやら話が終わったようだったので、テーブルの内側、入口の方を向かって立っている人に、


「あの、すみません、ここって編み物の教室か何かやってるんですか?」


 と聞いたところ、同時にまた向かい合った男性、入口に背中を向けてる人も英語でその人に話しかけた。


「あ、すみません、まだ終わってなかったんですね」


 と、係員と思った人に言ったんですが、なんか様子が変だ。


「えっと」


 こういう場合、何をどうすればいいものかと思ったら、お客さんだと思った人、というか本当にお客さんだったんですが、その人が、


「日本語」


 で、私に、


「あ、どうぞ」


 みたいに言ってきたのでなんだか混乱。


 今でもなんだかよく分からないんですが、全く見た目が日本人の係員にしか見えなかった方は日本人じゃない係員の人で、その人に、日本人らしくないちょっと彫りの深い最低でもハーフのお客さんかなと思った人の方が日本人で、英語ができたので英語で話しかけていたようです。


 難しい状況やな! 紛らわしすぎる!


 ということで、結局よく分からないまま出てきたんですが、その後で調べたら、正しいレストランやグッズを売っているお店はどうやらそのさらに隣に入口があったらしく、結局行ってないままとなりました。


 絶対次はそこに入ってやろうとリベンジを誓っています。


 そして、今も私が入った部屋がなんだったのか、正確には分からないままなので、それも確認してこようと思っています。

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