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我楽くたくた万博漫遊記  作者: 小椋夏己
序章 万博に行くまでに
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万博に行くためにやっておくこと・その一

 さて、着々と、


「気持ちだけ」

 

 は万博に行く準備が整って……きてますよね? うん、きてるはず。ま、いいか。


 とにかく整ってきているとします。でも気持ちだけ整ってもだめなんです、他にも色々調整しないと。


 まずは、


「仕事の調整」

 

 です。


 社会人なわけですから、まずはそれが第一番。私も暇とは言えどやってることもあるものですから、「この日はどうしても仕事を休めないからだめだ」という日もあったりします。そういうのを調整して、動けるようにしておかないといけない。


 T氏がどういう職業かは分かってますが、その仕事の内容までは分かりません。とりあえず仕事をなんとかしたら平日でも休めるのは知ってますが、そのへんはもう私にはどないもこないもな状態です。「仕事がある」と言われたらその日はアウトなので、そんじゃやっぱり動きが取りやすい私が調整した方がいいでしょう。


 本当に暇な仕事なんですよ、ええ。元々実家の家業で、そのおかげで子どもたち二人とも大学まで出してもらえましたし、特別にお金の苦労をするようなこともありませんでした。ですがどんどんと先細りし、父の頃からもうそろそろと思ってた仕事です。それでも、もうちょっとだけなんとかなるうちは続けたいと、結構自分だけのわがままでやっている、そういう感じになってます。


 何しろほぼ一人でやってるもので、例えば病院だのなんかの用事だの、そういうことがあったらもう休むしかないわけです。この春には仕事関係の班長さんなんてのにもなってしまったので、その用事に行く時には、もう仕事を休むしかない。代わりに頼める人がいないわけですからね。


「用事だけじゃなく、楽しいことでも調整していこう」


 そう思うようになってからは、比較的罪の意識なく休めるようになりましたが、最初のうちはだめでした。多少体調が悪くても、なんとなく休んだら父にも母にも申し訳ない気がしてちょっと無理したりもしてました。


 それで倒れたり救急車で運ばれたりしたもので、


「自分のことを一番に考えなさい」


 そういう風に言われて、遊ぶことにも罪悪感を持たないように、それも自分に必要なことなんだと思えるようになってからは、


「この日調整して休むか」


 ができるようになってきて、かなり楽になりました。

 

 万博も私に必要なこと、だから行く日は堂々と休むことと決めて、そのための調整だけはしておくようにしていきました。

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