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アストロ・ノーツ────異世界転生?女になって弱くなってるんだが……  作者: oleocan
第10章 アーベル地下ダンジョン編

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第318話 借りを返せ







やがて人が大分減ってきた頃。


「お前、これからどうするんだ?」


カイザックが不意にそんなことを尋ねる。少女は愚問だなと口を開いた。


「元の世界に帰る。これは変わらない」


「なら次は何処に行くんだ?」


「……それは……特には……決めてないが」


声が小さくなっていくのを聞いて彼はやれやれと肩をすくめた。


「ならば王都に向かうと良い」


「王都?」


「王都にはあらゆる魔法関連が集まっているし他の情報も多い」


────王都か……


そう言えば誰かが、王都に行けばそういうとこもわかるかもしれないと言っていた事を思い出す。


────長旅になりそうだ


クラウディは懐からアーティファクトを取り出して、カイザックに渡した。受け取った彼は何の真似だと首を傾げる。


「俺はインベントリごと無くしてしまっているし、また無くしたら大変だ。お前が持っていてくれ」


「…………ほぉ、まあ良いだろう」


理解したのか了解して自身のインベントリにしまった。


少女は夜も深夜を過ぎたのでそろそろ帰ろうかと立ち上がった。


しかしカイザックに強く腕を掴まれて再び座らされる。


「?」


「お前、そろそろ借りを返してくれても良いんじゃないか?」


その言葉にギクリと肩が上がる。これまで随分と助けられているので返せるものなら返したいが、生憎インベントリは無くしてしまったし何を返せるというのか。


クラウディはチラリと硬貨袋を取り出して所持金を数えた。


────んー……2万と1200ユーン……取り敢えず渡しとくか?


「はは、そんな端た金いらねーよ」


「うっ……じゃあどうしろと」


そこで少女は肩に手を回されぐいと引き寄せられた。


「わかってんだろ?」


「え……は?」


男の大きな手が肩から腰に移動していやらしく撫でる。少女は慌ててその手首を掴んだ。


「ま、待て!俺は男だと伝えたはずだが……」


「んー?それが?」


カイザックはタバコを捨て、抵抗する少女の手首を逆に掴み、丸太の上で押し倒した。


「おいっ────?!」


そのまま唇を重ねられ、タバコの煙が吹き込まれる。


約5秒程だろうか、強い力を振り解けず、かと言って息をしないと苦しいのでモロに受けてしまうクラウディ。


やがてカイザックが離れるがすぐに吐き出せず、一拍置いて激しくむせた。逃れるように身を捻り煙を吐き出す。


「な、何をする?!」


「有言実行だろ?」


続けて彼は馬乗りのまま少女のサポーターの上から胸を触り出した。


抵抗しようと再び腕を掴む少女。すると彼は覗き込むように顔を近づけた。眼が篝火に反射して妖艶に揺らめく。


「借り」


「うっ……」


おそらく身体で返せというのだろう。他でもなく少女の身体で。


クラウディは掴んでいた手を少し緩めた。すると大きな手が腹を撫でる。


そして彼は身体の位置をずらし、身を寄せるとそのまま少女の太ももに手を這わせてさすった。その感触に本来なら背筋に悪寒が走るところだが痺れるような感覚が襲った。


「カイ……ザック、せめてここじゃないところにしないか……?」


かなり人は減ったとはいえ、まだ他に人の姿かそこかしこに見える。


「大丈夫、ここは暗いから見えやしないさ」


そう言ってカイザックは少女の服を弄り、上着の下から胸サポーターのボタンを外していった。


「近くに人がいる……」


「嫌なら声は抑えることだな」


「────────」







クラウディは眩しい陽射しが顔に叩きつけられ、眼を覚ました。


陽が昇り始めており、某っとしていたがふと我に返ったように起き上がった。


急いで身体の状態を確認する。昨夜はカイザックに良いようにされていたはず。


しかし服も乱れておらず何もなかったかのように身体に変化はない。


「??」


周囲を見渡すと宴の影響なのか至る所で酔い潰れて寝ているものや、起きて帰り始めるもの、今からダンジョンの攻略に行こうという一団の姿が見えた。


カイザックはどこにもいない。


────夢……?


昨夜の出来事は夢だったのかと思うが、酒瓶はあるし、誰かがかけてくれたであろう毛布もある。


それに口内にカイザックの唾液の味とタバコの臭いが充満していた。唾液と一緒に吐き出そうとするが何故か飲み込んでしまった。


「うっ……」


カイザックはどこに行ってしまったのだろうか。もしかしたら早々に眠ってしまったようなので、呆れて帰ってしまったのかもしれない。


────どうかしていたな……


昨夜の事を思い出すと顔が熱くなった。こめかみを抑えて軽く首を振る。


いくら借りを返すためとは言え、男相手に興奮してしまった自分が恥ずかしかった。


彼は確かに容姿は良いが、それにしたってあり得ない。


「俺は……どうしてしまったんだ」


少女の身体に入ってしまった事による弊害なのだろうか。それともカイザックが、そういう気分になる媚薬的なものでも酒に混ぜたのだろうか。


────いや、考えるのはよそう……


元男の少女は首を振り、きっと夢だったのだと言い聞かせて立ちあがろうとした。


その際に彼に剥ぎ取られた仮面が頭元にあるのに気がついた。下半分がなくなった仮面。


それを手に取り少し見つめた後、装着した。


クラウディはこれからどうしようかと思ったが取り敢えず宿に帰ろうと丸太から飛び降りて帰路に就いた。


そして宴はさらに2日続いたが、少女は()調()()()に陥ってしまい参加できず。


その後は宴は無事に終わり、いつものアーベルの日常が戻ってくる。

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