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ぐうたらりーまん短篇集

作者: 初心者A

読んだら力がふんわりぬけていきそうな脱力系文集とか書きたいな。

イライラする人、せっかちな人は耐えられないかも。


―登場人物とか―


・春日(♂)

そのへんにいるサラリーマン。

頬がピンク色。


・鬼怒川(♂)

そのへんにいるサラリーマン2。

ツリ目。


・菊池(♂)

そのへんにいるサラリーマン3。

メガネっこ歴一年。


・鬼ヶ島(♀)

そのへんにいるサラリーマン4。

ツリ目2。


・松山(♀)

そのへんにいるサラリーマン5。

快闊ショートカット娘。







お題『面接』

〜春日の場合〜


四方が白い四角の壁で覆われた狭い個室。

その中に事務的なテーブル一つとイスが三つ。

座っているのはこの面接の試験官二人と受験者。


白色灯により部屋は何もかもが白く照らされていた。

三人のうち、一人が白い顔の筋肉を弛緩させて尋ねた。

試験官2はごくりと唾を飲む、まさに緊張という二文字で装飾されるべき瞬間…のハズだ。


試験官1「あなたの自己紹介をしてみてください。」


面接者はやや緊張した面持ちで顔の緊張を弛緩させずに口をパクパク動かした。

春日「は、はい」


春日「名前はかすがと…あっ!」


試験官1、2「どうかしましたか!?」



春日「エアコン止めんの忘れとった!」



試験官の二人は同じことを考えるに至った。


「今気にすることか、それ」




春日(はっ!

やってもうた、何いらんことをゆーてんねん。


どないしょ、

空気が…ああ…部屋の空気が…


あ、そや!)

試験官1、2「…。」


沈黙仏頂面の試験官達。

そして再び春日のターン。


春日「いやあ…

あ、空気が止まりましたねー。」




春日「エアコンだけに!」



試験官's「!?」



試験官の顔はもはや眉間にグレートキャニオーン。

目はディッシュ。




春日は考えた。この寒い状況を覆す事を。

(あちゃー、しっぱいやー。


ぜんぜんフォローになってへんどころか寒い…。

俺のばかたれ!

まぬけ!

さみしがり!)


試験官's「…」



春日「…!」


何かをおもいついたような顔、試験官'sは顔を柔らかくする。


試験官's「寒いギャグはおわりましたか?」




春日「んぇ?

寒いですって?」



試験官's「!?」


試験官's「…ま、まさか…!!」



春日「寒いですか、エアコンだけに!」


試験官2「ここはNSCじゃねー!」

二段オチ失敗。






〜鬼怒川の場合〜


四方が白い四角の壁で覆われた狭い個室。

その中に事務的なテーブル一つとがイス三つ。


座っているのはやや疲れ気味の試験官二人と受験者。


白色灯により部屋は何もかもが白く照らされていた。

三人のうち、一人が白い顔の筋肉を弛緩させて尋ねた。

室内に緊張感が漂う。


試験官1「…自己紹介なさい。」


鬼怒川「はい!

きぬがわと申します!

野球部出身です!」


試験官2(やっとまともなヤツが入ってきたか…)


試験官1「大学時代にうちこんだ事は?」


鬼怒川「ノック!」


試験官1「野球だけにってか!」


鬼怒川「なんでやねん!」


まさかのコンボ。







〜菊池の場合〜


四方が白い四角の壁で覆われた狭い個室。

その中に事務的なテーブル一つとがイス三つ。


座っているのは机に突っ伏している試験官二人と受験者。


白色灯により部屋は何もかもが白く照らされていた。

三人のうち、一人が白い顔の筋肉を弛緩させて尋ねた。

室内に緊張感が漂う。



試験官1「自己紹介を。」


菊池「はい。

菊の花のきく、に、池のち、で、菊池と申します。

大学時代にうちこんだものはピタゴラス定理の研究です。」


真面目そうな外見通りの優等生的な回答に、試験官も期待をしているようだ。


試験官1「ほう」


試験官2「では、この会社を志望した理由は?」


頷きながら朴訥と、丁寧に話す。



菊池「この不況が冷え込むなかを…」


試験官1「エアコンだけにか!」


菊池「えっ」


試験官2「えっ」



試験官1「えっ」




春日のせい。

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