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1話

 2XXX年、このお話は現代とは掛け離れた時代で起こる、とあるゲームでの出来事である。


 「なあなあ那由多、我が親友よ!お前も一緒にWOプレイしないか!」

 「ん?真司それって、確か先週発売された、FDVRMMORPGか。確か玄人向けゲームだっけ?」

 「そうそう!」


 Full Dive Virtual Reality Massively Multiplayer Online Role Playing Game(フル・ダイブ・ヴァーチャル・リアリティ・マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロール・プレイング・ゲーム)所謂ネットゲームにダイブしてまるで現実世界の様にゲームを楽しむゲームジャンルだ。

 ゲームハードが一般流通し始めたのは今から約30年前。

 余談だが、噂では一般的になる前に、数年間プレイヤーがゲームからログアウト出来ない事故が起きたらしい。これに関しての真偽は分かっていない。


 閑話休題


 真司が言っているゲームはFDVRMMORPG対応のホワイトオンライン、通称WOと呼ばれるゲームだ。

 WOは玄人向けゲームと呼ばれ、注目されているのはその攻略難易度。モンスターが特別強い訳ではないが、ダンジョンにPVP、スキル習得その他、様々な事の難易度が通常のゲームより難しくなっているそうだ。


 「しないかって言われても、そもそも俺ハード持ってないし。ていうか知ってるだろ俺がゲーム下手なの。だいたいのゲームはクリア出来ずに売ってるんだから」

 「大丈夫大丈夫!ソフトもハードは俺のやるから。ハードは兄貴のお古だから型は古いけど、プレイに支障は無いから安心しろ。

 ゲームの事も安心しろ。俺が手取り足取り教えてやる。それに嫌になったら辞めればいい。オンラインゲームは基本的にゲームクリアはないんだから」

 「……わ、分かった、分かったよ」


 俺は真司の説得に呆れながら応じる事にした。

 放課後、俺は真司に背中を押されながら真司の家に行きハードとソフトを貰い、早々に家に帰りハードのヘッドギアとグローブを装着しゲームを起動した。

 ホワイトオンライン、名前にあるホワイトとは様々な事を指しているが、色の事ではなくプレイヤーの事を指している。このゲームには他ゲームにある所謂職業(ジョブ)は存在せず、ゲームを始めると最初からアイテム欄に様々な武器が入っておりそれ()を選択して装備する。盾を選べば盾を、片手剣を選べば片手剣をといった具合に。

 ゲームを起動すると 真っ暗な空間にプレイヤーネームを決める入力欄が表示された。


 「名前か…本名は~流石に駄目だよな。う~ん…ここは王道で良いか」


 入力欄に本名から取って「ナユ」と入力し決定した。

 すると、真っ暗だった空間が晴れどこかの街の中に居た。マップを確認するとここは”始まりの街最東(さいとう)”という街の様だ。

 どうやらアニメや漫画と同じ感じで手のフリックで設定やステータス等が確認出来る様だ。


 「あ、ステータス画面で自分のアバター見れるんだ。あれ?俺の見た目何か女よりじゃね?性別は…あ、男か。という事は中性って感じか。見た目はバグか何かかな?まあ良いか。そうだ装備!武器を何にするのか決めなくちゃな」


 すぐに目に付いたのは片手剣や両手剣だが、そういうのは他のゲームで散々遊んだから正直あまり遊んだ事のない武器で遊びたい。そこで思い付いたのは弓矢やボウガン。けれど、諦める事にした。理由は単純で俺のAIM力がクソだから。なのでAIM力が必要なくて普段使わない様な武器という事になる。


 「じゃあ、魔法の杖にしようかな。片手杖に両手杖、どっちにしよう…」


 何かヒントになる様な物はないかと思いヘルプを見てみると、それぞれの武器の違いが書かれてある項目があった。他の武器の説明は飛ばし杖の項目を読んでみると、片手杖は装備したままその他の片手武器や盾を装備する事が可能。片手杖は打撃武器としても使えるが、通常の武器よりSTRが低く耐久度も低い。両手杖は装備したままその他の武器や盾を装備する事は不可能だが、棒武器として使用可能。片手杖とは違いSTRが低くなく耐久度も通常。

 武器説明を読み終えスクロールを閉じ、どちらの装備にするか想像してみる事にした。まずは片手杖を装備してもう片方に片手剣やナイフ盾を装備した姿、中近距離から魔法を出し剣やナイフで攻撃、浪漫はあると思うが正直微妙。というか俺にそんな事出来ると思わないし。じゃあ両手杖を装備した場合、遠距離から魔法を打ち近づいて来たら棒武器で攻撃する。時には補助系の魔法で仲間を援護する。悪くないな、まあプレイスタイルは普通で浪漫はないが。

 俺は両手杖を装備した。その時、時計が目に入ると1つの事を思い出した。中央広場で真司と待ち合わせの約束していたんだった。しかも約束時間を完全に過ぎていたのだった。


 「真司ごめぇぇぇぇぇん!!」

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