幼女ぱにっく ~パニックに陥るのは主に俺、篇~
この物語は、作者との戦いでもあります。
もし笑うことがあったら、素直になりましょう。
そして、自己顕示欲の塊である作者のために評価、感想等をいただけると、作者は嬉しいです。
あと、フィクションです。
母親はお節介。
これは日本に限った話なのだろうか。
確かに俺は受験に失敗し、1浪中かもしれない。
家庭教師を呼んでくれるのもありがたい。
けどさ…。
俺の部屋を掃除した後に、表紙に幼女が載っていた本を机の真ん中に置く母。
けどさ…。
だからって、家庭教師を幼女にする必要あるかな~?
勉強に集中できると思う?
勿論、指一本触れたりしません。
俺は歯を食いしばりながら血の涙を流すのだろう。
この世の欲望など、宇宙のどこかに消えてしまえばいいんだ。
当日、幼女襲来。
白いワンピースにロングの黒髪が大人しさと清純さを醸し出す。
くりくりとした可愛い目は一体何を見てきたのだろうか。
瞳の奥にだけ、大人のような雰囲気を持つ、不思議な幼女だ。
「はじめまして!あすなです!」
声も高く、細いうえにウィスパー。
良い!すごく良い!
その気持ちを悟られないように自己紹介をする。
「あ、俺は正です。よろしく。」
陰の衣を纏いし我が肉体が小刻みに震え、幼女と初対面という状況に恐怖するだとっ!!
しかし、これは…恐怖などという単純なものではない。
そうか、『幼女と話している俺』を母親が見ている状況が羞恥心を呼び起こしているのだな。
そして幼女も俺を見ている。
…俺は、監視されている…?
俺の頭の悪い虫が暴れ始めた頃に、母が幼女を案内する。
案内ついでに幼女について話してくれた。
「この子、こう見えても頭がいいのよー!海外に住んでいて、飛び級で大学も卒業しちゃったんですってー!」
恥ずかしそうに笑う幼女は正義だ。
って、嘘だろ!!
俺は受験に落ちたってのに、神は二物を与えたようだな。
悔しい!羨ましい!そんな話があってたまるか!
だが、幼女を見るとそんな話なんてどうでもいいことがわかるだろう?
俺も思ったさ。
なんだ、ただの神かってな。
俺の(母が掃除をした)綺麗な部屋に入っていく幼女。
これは現実か?
幼女が俺の部屋に入っていく光景を頭の中で●RECしたね。うん。
そして、俺は自分の部屋に入れずにいた。
「正、あんた何やってんの?時間がもったいないんだから、さっさと席に着きなさい。」
はーい。
しかし、幼女がいる部屋に入っても良いのだろうか。
幼女が入っただけで、この部屋は聖域の如く俺を弾く。
穢れた俺の心も体も幼女の前に晒すべきではないのだ。
「ちょっとお風呂に入ってくる。」
俺の精一杯の抵抗など虚しく、母の、オークを一撃で葬る剛腕によって聖域に引き込まれた。
あ、オークは父さんのことね。
俺が席に着くなり、飲み物を調達しようとする母。
俺を幼女と二人きりにするなんて…。
試されている俺はなるべく幼女を見ないように心がける。
それも親切なのさ。そうだろう?
しかし、幼女は容赦なく隣に位置を取る。
「はんいを知りたいです!」
はんい…範囲か、話している様子的にひらがなで話している感じだ。
口元がたどたどしく動き、艶やかな肌が光る。
ありふれたLEDのライトでもこの輝き。
若さとは恐ろしいものだ。
俺が勉強に使用している参考書を片手で手渡す。
それを両手で受け取り、すぐ横の机に置いて読み始めた。
やはり、瞳の奥には幼女らしからぬ『知識の塊』を感じる。
飛び級もできるわけだ。
1分程度で理解したらしく、参考書を閉じて自分のカバンを漁る。
一冊の参考書を取り出し、俺の前に置く。
「あなたのさんこうしょは分かりにくいです!このさんこうしょを使ってください!とくべつに貸してあげます!」
今までの参考書嫌いだった俺は死んだ。
君達の見ている俺は、もう参考書が大好きなのだ。
生まれ変わった俺は美しくも使用感が凄まじい参考書を開く。
そう、使用感が凄まじいのだ。
表紙は擦り切れ、それでも丁寧に使用している感じはある。
付箋が至る所から触手の如く生え、うねり、自らの弱点を知らせているようだった。
未だインクの匂い衰えぬそれを、俺の穢れた指先が触れる。
右上の丸くぷっくりとした角から触り、辺に沿ってなぞっていく。
丁度中央に来た時に表紙を持ち上げ、開いてやった。
こいつにも羞恥心があるのだろう、閉じようとしやがる。
それを強引に開き、中を覗き込むと…。
参考書の構成がわかりやすい…。
読み進めて行くとわかるが、小説で言う起承転結がそろっている感じだろう。
「さんこうしょにも、読みやすいさんこうしょとか、分かりやすいさんこうしょがあります!」
目から鱗とは、正にこのことなのだろう。
小学生時代の国語の教科書を思い出す。
問題自体は分かりづらいため、さらっと流すが、例題として書かれた物語はしっかりと読んでいた。
そのため、内容は把握できていた。
結局、問題文の把握ができていないために、回答に間違いがあったのだが。
しばらく読んでいると母が飲み物とケーキを出してきた。
「はい、どうぞ!食べながら教えてあげてねー!」
俺には飲み物だけらしい。
「あんたは終わってからにしな!」
はーい。
一応俺の分もあるのか。
ケーキを受け取った幼女が幼女らしく喜ぶ。
フォークでケーキの先を掬い、口に運ぶ。
その様子を見ていることが分かったようで、少しだけ恥ずかしそうにした。
そのはにかんだ笑顔を、俺は忘れないだろう。
この先何があっても、この笑顔が俺を救ってくれると感じたんだ。
幼女は笑顔になると目を細めた。
その時だけは、『知識の塊』が閉じるんだ。
俺は、なぜかそのことに安心していた。
去り際に母が言葉を投げる。
「正、失礼なことするんじゃないよ!じゃ、あとはよろしくね、あすなちゃん!」
元気よく返事をする幼女と対照的に、俺は心を濁された。
流石にそこは気を付けるさ。
もっと息子を信じるべきだ!
幼女がケーキを食べている間に、愛する参考書を読み進めて行く。
一通り確認したタイミングで後ろから幼女の声がした。
そういえば俺の部屋には幼女がいたんだ!と思い出す俺はキモいですか?
「わからないことはなんでも聞いてください!あすなが知っていることならなんでも答えます!」
ほう、何でもか。
では、パンツの色を聞いてもよろしいでしょうか?
冗談はさておき…。
このために用意した、真新しい大学ノートを大学に進学できなかった浪人が開く。
借りた参考書で勉強を始めるつもりだが、後ろが気になって仕方ない。
だって、幼女が鼻歌を歌っているんだよ!勉強している場合か!
あ、サイリウムはあったっけ?
俺は幼女を世界一のアイドルにすることを決意した。
俺が鉢巻を巻いたところで、幼女がやる気を感じたようで、俺に向かって右拳を掲げた。
気持ちは一緒なんだね!向かう方向は違うけど。
参考書を更に数ページほど読み込んだところで、幼女がいないことに気が付いた。
俺の背中側の、母が用意した椅子に座っていたはずだが…?
まさか、一人で出歩いて迷子になったりしていないだろうな!!
心配だ…。とても心配だ…。
居ても立っても居られない俺は、部屋の扉を開けて玄関まで走った。
靴を履いて玄関のドアを開いたその時、後ろから幼女の声がするっ!
「どこいくんですか?べんきょう、嫌いになっちゃいましたか?」
目を潤ませて震えている幼女は儚く尊い。
その幼女から笑顔を奪った俺が憎い。
そうか、俺が逃げ出したら、仕事が失敗したってことだもんな。
小さな胸を張って、母に任せてって言ったからには、遂行するのがプロってもんだ。
そんなことにも気付かない俺は、大学に入れないわけだ。
俺の口から咄嗟に出てきた言葉は、情けなさの詰まった、最低の言葉だった。
「時速45kmで移動する点Pを探しに、ちょっとコンビニまで行こうかなと。」
俺と幼女は部屋に戻って勉強を再開した。
「かりに、コンビニに点Pがいたとして、じそく45kmでいどうしていたら、追いつけないですよね。」
「はい、追いつけません。」
「ブラジルのオリンピック代表の選手もじそく44.46kmで走ったとされていますが、コンビニまでのきょりは、たぶん…300mありますよね。」
「はい、真っ直ぐ行けばそのくらいだと思います。」
「たんじゅんに追いつけませんし、じそく44.46kmもトップスピードです。維持し続けることはできません。」
「はい、不可能です。」
「それに、点Pがじそく45kmですすんでいて、追いかける方も約45kmだと追いつけるはずもありません。」
「はい、ありません。」
「じそくが約45kmとして、300mのきょり。トップスピードをつねに維持しつづけ、ちょくせんきょりでしょうがいがないことをぜんていに、約24秒でコンビニにとうちゃくしますが、すごくつかれます!」
「はい、すごく疲れ…ん?」
「点Pはそんなそくどでいどうしているのですから、探しに行くとたいへんです!ここは捜索願を出して、けいさつにお任せしましょう!」
「え、はい、そうしましょう。」
ん?どうなっているんだ?
俺の頭に混沌としたものがへばり付き、剥がれない。
幼女はキラキラした瞳で俺を見つめている。
…もしかして。
俺はスマホを取り出し、耳にあてた。
「もしもし、警察ですか?うちの参考書の点Pが帰ってこなくて…。ええ、心配で心配で、捜索していただけませんでしょうか?」
チラリと幼女を見ると、わくわくした様な雰囲気。
そうか、この子は幼女なんだ!
スマホを仕舞って幼女に報告をする。
「捜索願は出したからもう大丈夫だと思う。勉強を再開するよ。」
「はい!見つかることをねがってます!」
一件落着か。
俺は電源の入っていないスマホを机の上に置いた。
しばらくは参考書とにらめっこだ。
幼女は後ろで大人しくしている。
ふとドアの方に目をやると、母親の目線が刺さる。
何もしないって。いや、勉強はするよ。
3時間ほどたった時、幼女は立ち上がって話しかけてきた。
「3じかん経ちました。きょうはここまでです!」
あ、3時間契約なのね。
幼女に向き直り、お礼を言うと、幼女からありがたい説教があった。
「にんげんの記憶力は思ったよりたかいのです!だからぜったいに覚えられます。ただ、思い出すことがこんなんなんです。そこをきたえることで、知力をはっきできると思います!」
思い出すことか…。
確かに、テスト中に思い出すことができなくても、テスト終了直後に思い出して後悔することがあるものな。
でも、どうやって鍛えるのだろうか。
「きたえ方はかんたんです。今日あったことを思い出して、反芻するんです!」
「はんすう。草食動物がやる、食べたものを口内に戻してもう一度咀嚼するってやつだね。」
「そうです!一度覚えたことを、じっさいに思い出してみるんです!そのあと、じかんをおいてもう一度思い出すんです!思い出すことを体で覚えることが、勉強したことを発揮するコツなのです!」
なるほど、勉強するときも、赤いシートで回答を隠して思い出してみるものな。
それを短期で集中して行うのが覚える勉強で、時間をおいて思い出すのが、思い出す訓練になるということか。
また明日、そう言って幼女は元気そうにドアを開けて出て行った。
残されたのは愛する参考書と、幼女の残り香。
そして、未来に希望を持ってしまった俺がいた。
また明日も勉強するのか。
俺は幸せ者なのかもしれないな。
受験からのすべてがプラスに変わった日だった。
次の日にはプレゼントを用意する俺はキモいですか?
プレゼントは何の変哲もない、100ピースほどのパズルだ。
よくあるキャラクターがプリントされており、俺が勉強中に時間を潰すのにはうってつけだと思った。
玄関先でそわそわしながら待っていると、インターホンが鳴った。
あえて俺は出ない。
がっついていると思われても嫌だもんな。
「正、あんた玄関にいるんだから、出てあげなさい!」
はい、終わったー。俺が玄関先でがっついているように見えたー。
ショボ暮れたような表情になっているだろう俺が玄関を開けてやると、そこには幼女が立っていた。
夢か幻か、いやいや、現実か。
俺はこの世で追従を許さないほどの幸せ者なんだろう。
俺の表情と頬は一瞬で明るくなった。
幼女はしっかりとしたお辞儀をして挨拶をする。
「おはようございます!」
俺はたどたどしい日本語を使いながら幼女を部屋へと通す。
途中母が冷蔵庫の前にいるのが見えた。
今日もケーキかなんかを出すんだろう。
幼女にケーキをだすなら、最高級のものにしろよ。
…俺の分なんていいからさ。
幼女も俺も、昨日と同様の位置を取る。
俺の目の前には参考書、幼女は後ろにいる。
母が飲み物と羊羹を出してきた。
まさか、飲み物はジュースじゃないだろうな?
…よし、お茶だな。
羊羹にジュースなんて外道だ。
甘いものに甘い飲み物など、センブリ茶にゴーヤを出すようなものだ。
そして、麻婆豆腐にラー油を混ぜるような愚行。
そんなことは絶対に許されない。
合うとか合わないとかじゃないんだ。
人道的観点…お?幼女が横に来た。
俺の心臓は鼓動を早め、寿命を縮める。
まるで今死んでも問題ないかのように。
汗がじんわりと背中を湿らせ、シャツがへばりつく。
幼女は俺が勉強しているページを察したのか、内容に沿ったレクチャーを披露してくださる。
横顔が優しく、肌は眩しい。声は心地よく、内容は厳しい。
肩は艶やかで、ガードは硬い。髪は緩やかで、香りが艶めかしい。
腕は頼もしく、指先は繊細。佇まいは儚くて、存在は尊い。
語りつくせぬ幼女の魅力、その幼女が隣で話している。
愛する参考書よ。俺は生まれて初めての裏切りをするよ。
お前は2番だ…。
あ、母はランク外ね。ドアの隙間から見ているもんね。
父という空気を忘れた俺は幼女の声に耳を傾ける。
クラシック音楽を聴いているかのような心地よさに揺れながら、俺の脳が成長していく。
大丈夫だ。内容は全然わからないが問題ないさ。
恐らく、幼女が話している内容は20~40の間だろう。
俺は1~10が分からんのだ。最初から分かってなんかないんだ。
だから、今更焦ってもしょうがないだろう?
ここに内容を書いていないことで察してくれただろうか。
そう、まったくわからん。
しかし、幼女は真剣に、夢中になって説明している。
相槌を打つのが礼儀だろう?
うんうん、なるほどなー。
俺の知ったかぶった頷きは、まんまと幼女を騙すことに成功していた。
そうとは知らず…クックック。
せいぜい吠え面をかくのは俺だ!すまんな!未来の俺!
一通り説明が終わったようで、今言ったことを理解できたかを聞いてきた。
チャンスだ!ちゃんと本当のことを言うんだ!
労力を割いてくれた幼女に申し訳ないが、ここで不明点をスルーしてしまうと未来が危ない。
言え、言うんだ!ただしー!
「まったくわからなかったです。」
「えーーー!」
良いリアクションだ。流石幼女。
俺は謎の四文字熟語を生み出しながらショボ暮れた顔をした。
「どのへんがわからなかったですか?」
幼女の質問に行動で示す。
開いていた参考書を一枚一枚と巻き戻していく。
その数が10枚に達した時、幼女が落胆した。
「さいしょからわかんなかったんですね…。」
「ごめんなさい。」
「だいじょうぶです。」
大丈夫じゃないんだよなー。主に未来の俺が。
さて、何もわからない俺に何を教えてくれるのだろうか。
そして、俺にはどんな災いが降りかかるのだろうか。
幼女を落胆させた罪は放火よりも重いだろう。
むしろ俺に火が付きかねん。
知っているだろうか。
この世には、良いロリコンと悪いロリコンがいる。
…控えめに言って最低な響きだな。
どっちかというと、良いロリコンと悪いロリコンがいると言うことにしよう。
俺はさっきまでは良いロリコンだったのだろう。
しかし、先ほど悪いロリコンに格下げされたところだ。
落胆と幼女という文字は似合わない。
見てみろ、隣で気を落としている幼女を!
…可愛いな。
落ち込んでいるのも…いや、笑顔を絶やしてはいけないんだ!
幼女の『知識の塊』は黒く歪み、幼女を侵食し始めている。
このままでは自分の力に押しつぶされるかもしれない。
俺が救わなければ…!
「き、昨日、点Pが見つかったって連絡があったんだ!」
俺のでっち上げた話に意外と食いつく幼女。
「どこにいたんですか?」
どこだ…どこに行ったんだ点P!
無い頭を回転させて考えてみる。
昨日の話では24秒で300m移動すると言っていた。
勿論障害は無い状態の直線距離だ。
24秒×5で120秒、2分だ。
たった2分で1500m移動する。
点Pが見つかったのは、幼女が帰ってから約5時間くらいたったあとのこととしよう。
2分×30で1時間、1500m×30で…45000m!1時間で約45km移動するのか!
そして5時間経つと、45km×5時間で225km!
幼女への答えが決まった。
「点Pは…愛知県の豊田市にいたんだって。」
「そっかー、見つかってよかった!…じゃあ、それでべんきょうができていなかったんですね?」
「それはごめんなさい。」
ぅゎょぅι゛ょっょぃ!
反論の余地もない。
出来たところで謝ることが目に見えているが。
その日、幼女からありがたい説教をいただいた。
「にんげんの脳は、ねているときにじどうでブラッシュアップしてくれます。だから、勉強した後は寝ることが重要になります。すいみんじかんはしっかり取ってください。点Pが行方不明になってしんぱいだったことは分かりますが、あなたの人生が行方不明なんです。がんばりましょう!」
上手いな。
確かに、俺の人生は行方不明だ。
自分探しの旅に出たい。そして海外の常識を持ってきて自分を正当化したい。
海外では大学の進学率が…だから日本でも…とか言いたい。
結局人間は群れで生きる生き物であり、それぞれに合った群れに所属できればそれでよかったりする。ただ、国という群れは能力の低い存在を許してくれない。
だから俺は戦うしかないのだ。
分かっていることにうだうだ言っていても仕方ないもんな。
どうせやらなきゃいけないなら、最後までやってしまえ!
多少乱暴でもいい、やりゃあ良いんだろう!
そうさ、参考書のすべてを丸暗記すれば、理解できなくても点数はとれる!
幼女が帰った後はぐっすりと眠った。
睡眠はとるように言われていたし、仕方ないよね!えへ!
俺はこの限られた時間に出来ることをやるだけだろう。
問題は、大学に入った後他人とコミュニケーションを取らなきゃいけないところだと知るのはまだまだ先の話だ。
後何日くらい幼女がいてくれるのだろうか。
褒められたい。声を掛けられたい。ちょっと困らせたい。それを謝りたい。眺めていたい。話しかけたい。返事が欲しい。プレゼントをしたい…。あ、パズル渡していない!しまった!明日はちゃんと渡そう。幼女には簡単なパズルだろうけど、俺には渡すことが難しいパズルだ。
喜んでくれるだろうか。
喜んでくれるといいな。
まあ、幼女が喜ぶことは俺にとって嬉しいことで、周り回って俺の為なんだろう。
自己満足で幼女にパズルを渡す俺はキモいですか?
ご読破お疲れ様でした。
ちゃんとコメディーとして書いたのは初めてでしたが、自分では面白いと思って投稿しております。
この自慰的なインターネットデブリを読み、少しでも楽しかったと思っていただけたなら、幸いです。