表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

319/889

ゲームリスト『悲しみの連鎖を断ち切り』

ゲームリスト



悲しみの連鎖を断ち切り

【かなしみのれんさをたちきり】


ジャンル

ADV


対応機種

ゲームステーション4

ゲームステーションbeta


発売元

スカイブルー


発売日

2014年7月25日


定価

5,980円(税抜)


プレイ人数

1人


レーティング

CERO:D(17歳以上対象)


判定なし


ポイント

日常と非日常が交差していく狂った内容

バッドエンドが多すぎる

宮村永遠ファンがキモすぎて、ギャルゲーをしない層まで巻き込んだ奇作

体験版詐欺




◆概要

『おい、ラブコメしろよ』や『わけわかめ恋愛』などの奇作を出してきたギャルゲーメーカー『スカイブルー』の第5作品目。

キャラデザは清楚な絵柄で評判なオートバイ先生を招き、新人ライターの桜祭が手掛けた。

主題歌はスカイブルーお馴染みのマスコットキャラクターであるスターチャイルドが歌っている(※声優)。




◆ストーリー

不思議な力である『ギフト』と呼ばれる魔法の様な能力が広がっている世界。

ギフトを使えないのにも関わらず、第5ギフトアカデミーに通うことになる主人公・十文字タケル。

妹である理沙や、親友である秀頼と穏やかにありきたりな学園生活を送るはずだった。

しかし、1人謎の少女であるヨル・ヒルにタケルが出会ったことにより、彼の運命の歯車が狂っていき……。




◆システム

・語り部システム

基本的に語り部であるタケル視点の物語を読み進める1人称のADVである。

たまにヒロイン視点になり、ヒロインの語り部が入る。


・好感度リスト

ヒロインの好感度を逐一見れる好感度リスト。

このゲームにおいて、最重要になるシステム。

比喩でもなんでもなく、このリストを活用しないと本気でヒロインのエンディングが見れずに、バッドエンドを見続ける羽目になる。

問題点の塊。


・お役立て情報のモブ軽さん

サブキャラクターである津軽円によりバッドエンドの回避方法を教えるミニコーナー。

ただバッドエンドの回避方法を教えるだけでなく、小ネタが入る。

全55個のバッドエンドのリストを埋めるモチベーションに繋がる。

全部埋めると本編未公開の津軽円のCGが手に入る。

彼女ファンは必見。




◆評価点

・登場人物の掛け合い

テンポの良い登場人物のやり取りが続くので飽きづらい。

自分もヒロインと話してみたい、という感情が湧いてくる。


・キャラクターのボイス

みんなの演技が上手くて聞き入ってしまう。

主人公のタケル以外はフルボイスである。

また、アニメ終了後に発売されたコンプリートバージョンではタケルもフルボイスになった。

当然タケルのボイスをON、OFFに切り替えも可能。


・ボリューム

本気で完全クリアを目指すなら30時間以上のボリュームがある。

また、グッドエンド以上に見るのが難しいバッドエンドもあり、プレイする人によっては50時間以上かかることも。

ゲームをクリアした者からは攻略サイトが必須と言われるほど。

使い回しのバッドエンドも少ない。


・コンフィグ

ストレスのないゲームプレイが可能。

オートセーブ、早いスキップ、爆即ロード、バックログ確認、巻き戻し機能などADVに必要な要素は全部ある。

セーブスロットも100個常備。




◆賛否両論点

・あらすじにある『狂っていき……』という文章があるが、本当に主人公の人生が狂っていく。

>体験版詐欺

体験版では狂っていく様な描写や表現が皆無なので、『モテモテになり生活が変わるんだろうな』というプレイヤーの予想を大きく裏切っていく。

>>体験版詐欺のゲームとして名が挙げられやすい。


・バッドエンドが多すぎる

55個のバッドエンドを過剰と見るか、ボリュームがあると褒めるかで評価が変わりやすい。

>一応水増し感は少なく、矛盾も少ないので『加減しろ』という意見が多い。


・本当にヒロインしか攻略出来ない

円、美鈴が攻略できそうな雰囲気があるが、派生ルートはなし。

>バッドエンド55個作る時間があるなら2人をノーマルエンドで良いから攻略させろという意見もある。


・コメディシーンとシリアスシーンの落差

オートバイ先生の絵柄でイチャラブを期待した層は肩透かしをくらう。

>もっともアニメの影響もあり、イチャラブを期待する層がなくなったのも事実であるが、アニメもアニメで16話移行ガラッと雰囲気が変わり騙された視聴者が多発した。


・ルートロック

この作品はとあるヒロインをクリアしないと他のルートが見れない仕組みになっている。

最初は理沙と遥香しか攻略出来ないので、自由度は低い。

>特に美月、永遠が人気キャラであるが最低1人は攻略しないと人気キャラの2人が攻略出来ないのはキツイ。

>>モチベーションが湧かないという意見が多いが、ルートの仕組み上仕方ない部分もある。

>>>実際攻略してみるととわかりやすい順番であるとも評価される。


・お役立て情報のモブ軽さん

暗い雰囲気も明るく和ませるが、空気がぶち壊しになると指摘する人もいる。

しかし、システム自体は好評。




◆問題点

・シビア過ぎる難易度

>好感度リストに照らし合わせて1単位の好感度を5人調整しなければならない。

>>美月ルートに限り美鈴の好感度も調整する羽目になり、あまりにも難し過ぎる。

>>>5人中、1人の好感度が違うだけでバッドエンドになるのは過剰過ぎる。

>>>>難易度が高いバッドエンドの数が少ないのが救いか。



・主人公について

>ルートによって性格が変わる。

理沙ルートでは熱血さがある印象になるが、他のルートでは熱血さがカケラも見当たらない性格に変わるので目が付きやすい。

特に理沙ルートから攻略する人が多いので、特に違和感が出てくる。

>>桜祭はこれに対し、『選択肢1つでタケルの人生が大きく変わることだからむしろ当然』とコメントを残し、批判されている。


>無能

タケル=無能と揶揄されるほどにやらかし具合が酷く、スレ内では無能と上がれば大体タケルを指すレベルである。

アニメの影響で知名度を広めたこともあり、もはやネタキャラ扱いにされている。

>>ライターもそれに気付いているのか、作中登場人物である秀頼から実際に無能と批判されている。

もはや確信犯である。

>>ヒロインや周りの人間が不穏な影を見せていながらもスルーばかりでイライラする。

理沙ルート、遥香ルート、美月ルートが特に酷い。



・ヒロインについて


>理沙の問題点

>>理沙はまず最初に攻略を推奨されるのだが、彼女は実妹である。

>>>いきなり攻略させる属性として人を選びすぎることはよく槍玉として上げられる。

せめて、2回目以降だったなら……。


>>ギフトが不明で終わる

理沙はギフト持ちの描写があるが、投げっぱなしで終わる。

>>>ファイナルシーズンも発売されたが、結局明かされることはなかった。

>>>>そもそもセカンド以降、理沙はほぼ空気だった。



>遥香の問題点

>>遥香ルートは仕方ない部分があるが、彼女は絶対に人殺しをしてしまう。

>>>どうやってもこの展開は変えられないので、人殺しを攻略したくないと批判が多い。


>>空気

>>>とにかく遥香ルート以外が空気過ぎる。

こんな扱いなら攻略ヒロインにしないで円を攻略させて!という意見が多い。

>>>>セカンド以降、出番はない。

バランスを考えろ



>美月の問題点

>>妹との和解シーンがない。

悪い意味でプレイヤーの予想を裏切った。


>>美月ルートでのタケルの扱い

序盤こそ主人公とのイチャイチャするシーンが多いが、最終的にはイチャイチャする場面が少なすぎる。

展開的には仕方ないが消化不良になりやすい。



>永遠の問題点

>>中古を思わせる描写

永遠は人気のヒロインながら、最後の最後で中古を連想させるシーンがある。

>>>永遠ファンからしてみれば悪夢でしかない展開で、スレ内は大荒れした。

>>>>尚、未だに中古か中古じゃないかで論争に発展するので中古弄りは場所をわきまえよう。



>ヨルの問題点

>>ヨルルートは投げっぱなしエンドで終わる

>>>いわゆる続編を匂わせて終わる。

>>>>ヨルの過去を明かされてこれからという場面でEDに入る。

>>>>>ヨルの過去はセカンドで決着するが、セカンド発売まではモヤモヤする人も多かっただろう。



>>趣味:拷問

>>>メインヒロインとして、これはどうなんだ?

>>>>ヨルの過去からして仕方ない部分はあるが、それにしてももう少しどうにかならなかったのか……。



>>イベントCGの罠がある

>>>ヨルの好感度が上がる選択肢ではイベントCGは埋まらず、逆にヨルの好感度が上がらない選択肢でイベントCGが埋まるシーンがある。



・サブキャラについて


>佐々木絵美について

>>出番は少ないのに、登場する度にイライラさせられるシーンが多い

>>>特に舌打ちシーンは迫真の演技であり、人によっては不快と感じやすい。


>>セカンドがあるなら攻略ヒロインになると明言されていたがあまりにもアンチが多くてルートが没収された。

>>>その変わりに続編では佐木詠美という絵美のそっくりさんが攻略ヒロインになった。斜め上の対応でそれはどうなんだ?と批判がきたらしい。

>>>>それが原因で彼女のギフト能力も明かされず、投げっぱなしになった。


>>戦闘能力が高すぎる

>>>自分より背が高い女性を手刀で気絶させるシーンや、タケルを押さえ付けるシーンなどやたら身体能力が高いのが違和感として映る。

>>>>しかも絵美の見た目は一回り小さいので不釣り合い。当然、身体能力が高い理由も明かされない。



>明智秀頼について

>>すべてが不快なキャラクターであり、この作品の評判を下げる原因である。


>>顔も見たくなければ、声も聞きたくないレベルですべてがダメ。

>>>イケメンでイケボだが、性格や言動や行動がすべて台無しである。

>>>>秀頼役の声優さんは、彼を演じて以降秀頼役しか仕事がもらえなくなり引退を考えるレベルとツイッターで明かしている。


>>彼のやらかしをすべて列挙すると長くなるので割愛。内容が気になるのであれば各自で調べて欲しい。




◆総評

あまりにも尖った作品であり、ギャルゲーをしない層にまで知れ渡り、アニメ化まで漕ぎ着けた作品。

イチャラブしか見たくなければ体験版だけで充分であるレベルなので気になった人は購入をしてみると良いであろう。

問題点は多いが、それさえ乗り越えれば良作になり得る。




◆余談

本作の活発なSSが多く作られ、ライターの桜祭ですら引いているレベルであるのは有名な話。

リアル本能寺という者の作品はあまりに宮村永遠への愛に溢れていて、通には書き出しだけでリアル本能寺とわかるレベルで熱狂的なファンが多い。

しかし、2018年以降リアル本能寺の活動がストップしてしまっている。

復活を期待したい。

次回、パンツ姿を見られた秀頼は……?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 客観的〜偉い
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ