番外編、明智秀頼とずっ友(バッドエンド)
今回は原作ゲームの共通ルートのバッドエンドシナリオです。
このページでは原作のタケル目線で描かれております。
時系列は、
第7章 プロローグ
第157部分番外編、プロローグ2
にて、
攻略ヒロインではない円寄りの選択肢を選んだ哀れな男性プレイヤーを嘲笑うバッドエンドになります。
今1度157ページを読み返してみるのを強く推奨します。
「あと、懐かしい名前もあるわよ。一時期一緒にしていた永遠の名前があるわ」
★選択肢★
永遠?……誰だっけ?
あー、懐かしい名前だな!【永遠好感度+1】
→そんなことより津軽を抱き締めたい【全員好感度-2】
「永遠とかどうでも良いや。そんなことより津軽を抱き締めたいぜ」
「は?何言ってんのあんた?」
津軽が理解出来ないと目で語りかけている。
「そんなことより兄さん、明智君消えてるよ?」
「え!?嘘マジ!?なんで!?」
理沙の言葉で津軽を抱き締めたくなった気持ちが引っ込み、辺りを見回してみる。
しかし、本当に秀頼が不在だ。
どうしよう?
★選択肢★
理沙、教室行こうか【理沙好感度+1】
秀頼が気になる
→そんなことより津軽に告白したい【BADEND】
「そんなことより、津軽!」
「え?」
「好きです!付き合ってくださいっ!」
俺は誠心誠意、想いを込めて津軽にコクった。
小学校時代から長い付き合いがあるのだ……。
「いや、無理」
「……え?」
「ごっめぇーん!十文字を異性として見れたこと1度も無いんよ。円ちゃんが世界一可愛いのはわかるけど、そんなルートだけは用意されません!残念でした!」
「じゃっ!」とか言って俺の右肩をポンポンと叩いて立ち去っていく津軽。
俺は入学して5分で振られた男という肩書きを手に入れてしまったのであった……。
「うわー……、兄さんないわ」
「り、理沙……?」
「幻滅しました……」
「理沙ぁぁぁぁぁぁ!」
実の妹の理沙からはゴミを見る目で見られていた。
だってそれくらい、俺は津軽に本気だったんだぁぁぁぁぁ!
「あんなにこっぴどく振られる人、ボク始めて見ました……」
ギャラリーからざわざわとした声が上がっていく。
「お気の毒に……。誰かはわからんがわたくし達は見なかったことにするのが優しさだろうな……」
「そうですね。美月の言う通り見なかったことにしましょう……」
さっきちょっとだけ話題に上がった永遠という生徒らしき人の声が聞こえた気がした。
「あり得ねー」「勇者やん……」「誰あれ?ウケるー」そんな声が新入生たちの間で聞こえてくる。
「…………っ!」
「ちょ!?兄さん!?」
いたたまれなくなり、俺は走り出していた。
もう消えていなくなりたい……。
俺の後悔が津波のように襲ってきて、流してしまう。
「うわっ!?」
「ご、ごめん!」
「た、タケル!?」
赤茶色い髪の生徒とぶつかってしまい、謝罪しながら走り出す。
どうせ教室では盛大に振られた奴とか散々言われているのはもうわかっている。
秀頼ぃぃぃぃ!
助けてくれぇぇぇぇ!
「ひ、秀頼君……、好きっ」
「絵美……、もっと近付け」
「んっ!秀頼君……、秀頼君……。ちゅ……」
教室の外から秀頼と佐々木の声が届く。
見付けた!
俺はおもいっきり教室の扉を開けた。
「秀頼っ!」
「っ!?」
「…………」
「あ……」
秀頼を見付けたことでテンション高くなり、周りが見えていなかった。
イチャイチャしている場面に遭遇してしまった……。
「……絵美、服を着ろ」
「…………」
下着姿で真っ赤になった佐々木がいそいそと制服に身を包んでいく。
まだスカートを脱いでいなくて助かった……。
「着替え終わったら教室に戻れ……」
「は、はい……」
「わ、悪かったな佐々木……」
「…………」
佐々木が無言で非難する目で睨んでくる。
申し訳ない気持ちで頭を下げていく。
そのまま俺に興味を示さずに佐々木が廊下に飛び出し早歩きで遠ざかっていくのがわかる。
「んで、俺と絵美の仲に割り込んで何しに来やがった……?」
「秀頼……。俺……、俺……、津軽に振られた……」
「おぅ、そうか。草ぁ。…………は?もう1回言って?話聞いてなかった」
「津軽に振られた……。というか草ってなんだよ、ぶん殴るぞてめぇ」
「…………は?円にコクったん!?」
「…………」
俺は無言で頷く。
秀頼が「はぁ……」と言って、頭を抱える。
『バカじゃねーの』とでも言いたげだ。
「バカじゃねーの」
というかまんま同じ突っ込みをされた……。
「秀頼!」
「あん?」
「俺とお前は一生の親友だよな!?」
「…………は?俺、別にお前のことそんなに好きじゃない……」
「ずっ友だよな!俺と秀頼は一生、ずっとずっとずぅぅぅぅぅぅぅぅぅっと親友だよな!ずっ友だよ!」
「ふ、振られておかしくなったか……?」
「俺、もう彼女とか作る気がなくなったぜ……。俺はお前との絆があればなんでも良い」
「円に振られたせいでモンスターが出来上がったじゃねーか……。それに、俺とお前の絆とか画用紙くらいにペラペラだが……?」
「画用紙だってな1000枚重なれば辞典より厚くなるんだよ!薄い鉄より頑丈になれるんだよ!秀頼ぃぃぃぃぃ!」
「お、おぅ……。そっか、振られたか……。がんばがんば」
「俺とお前はずっ友だぜぇぇぇぇぇ!」
津軽に振られた俺であったが、その変わりにかけがえのない親友を手に入れた。
「秀頼ぃぃぃぃぃ!大好きぃぃぃぃぃぃ!」
「ちょ、マジ近寄んな!【離れろ!離れろ!離れろ!】」
「やだやだやだぁ!津軽に逃げられたから秀頼だけは逃がさないぃぃぃぃぃ!ずっっっっっっっっ友だぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
「ちょ、戻って来い絵美!?絵美ぃぃぃぃぃ!?」
BADEND1
秀頼とずっ友エンド
【お役立て情報のモブ軽さん】
メタネタなおまけコーナー
『悲しみの連鎖を断ち切り』のネタバレが含まれ、かつキャラクターが崩壊しています。
視聴しますか?
★選択肢★
→はい
いいえ
ヨル「祝!スカイブルー作品第5作目!『悲しみの連鎖を断ち切り』が発売されたぜー!4度の発売延期に1年も発売日がずれて『見えてる地雷』扱いされてるこのゲームを手に取ってくれて嬉しいぜ!……ってあれ!?なんだよモブ軽って!?あたしがメインヒロインだろこのゲーム!?」
ヨル強制退場。
円「みんな大好き『悲しみの連鎖を断ち切り』のアイドルのモブ軽さんの登場です!ちょっとー、十文字?私が可愛いからって攻略ヒロインじゃない私に告るのは無しっしょ。体験版になかった選択肢を選んで爆発していただきありがとうございます!あと、秀頼ざまあwww」
理沙「そうですよ!メニュー画面を見てください!私、三島さん、深森さん、宮村さん、ヨルさんしか写ってないじゃないですか!なんでいきなり津軽さん攻略しようとするんですか兄さん!」
円「まぁ、このゲームで1番可愛い私をヒロインにしないスカイブルーとかいうメーカーはアホよねー。ライターの桜祭とかいうバカはスカイブルー社長から『なんで円を攻略ヒロインにしないんだ!』って怒られたらしいよwww」
縛られたヨル「ヒロインになれなかったモブ軽がなんか言ってる……」
円「おっと、とりあえず反省点としては私に告白するのは無しっしょ。私、十文字なんか眼中にないから。だから私に告白する選択肢を避ければこのバッドエンドは回避できますね」
遥香「因みにボクみたいにモブ軽さん攻略したい人はどうすれば良い?」
円「55個のバッドエンド全部見ることが出来ればモブ軽マスターね!円攻略ルートは諦めろwww記念すべき1個目のモブ軽さんを埋めたわね!ほら、永遠もなんかプレイヤーの十文字に一言あれば言ってやりな」
永遠「…………あ、すいません勉強してました。なんか言いましたか?」
円「…………おまけコーナーくらい勉強やめれば?」
永遠「うふふふふふ……。勉強をやめさせたかったら美月ルートを攻略してから来てくださいね十文字さん」
円「……あ、永遠攻略するの面倒なやつじゃん」
永遠「…………(勉強中)」
円「ヤバい……。ガチで私らが眼中にないみたい」
美月「なんかわたくしルートの攻略後に永遠ルート行ったらわたくしが当て馬みたいじゃないか!」
遥香「ボクと理沙さんは当て馬美月さんの当て馬にされるんですよ……」
縛られたヨル「目標はあたしルートクリアだぜ」
円「好き勝手ねこいつら……。あと、本編メインヒロインはこんな扱いで良いのか?という疑問は尽きないけど……。というわけで十文字!モブ軽の挑戦状よ!5人のルートの中から55個のバッドエンド全部見付けなさい!もし55個のモブ軽さんオールコンプリートしたドMな十文字ニキには、私も脱いで水着CGをプレゼントするわよ!さぁ、十文字!ゲームを進めて悲しみの連鎖を断ち切りなさい!以上!ヒロイン全員からのアドバイスよ!」
お役立て情報のモブ軽さん
リスト1『ゲーム紹介編』
END!
絵美「…………」
円「あ……、ヒロインになれなかった絵美がいじけてる」
絵美「そもそもわたし、OPムービーに登場すらしないんだけど……。そんなにわたしは重要なキャラクターじゃないって既に梯子外されている状態なんじゃ……。良いなー、同じ立場の円でさえ10秒の出番あるのに……」
円「…………」
ゲームクリア以外にも、モブ軽さんコーナーも探してね!
完!
以上、秀頼とのずっ友エンドでした。
このタケル君はもう恋なんてしない状態なんで、正真正銘バッドエンドです!
余裕で近い将来、ギフト狩りが横行する世界に変わっていくのを指を咥えて見ているだけの無能を極めたルートです。
『お役立て情報のモブ軽さん』とは?
原作の『悲しみの連鎖を断ち切り』でバッドエンドを迎えた際に閲覧できるおまけコーナー。
要するに原作F●teのタ●ガー道場的なノリをしながら
メタネタを組み込みつつバッドエンド回避方法を教えてくれる救済コーナーになります。
いきなり出てきてびっくりしたかもしれませんが、モブ軽さんの存在自体は初期から語られていました。
第3章 賑やかし要員
第20部分2、津軽円に起きているイレギュラー
こちらにて、秀頼から
バッドエンドを迎えた時に『お役立て情報のモブ軽さん』という、雰囲気ぶち壊しシリアスブレイカーな津軽主人公のミニコーナーが始まる。
と紹介されている。
いつかモブ軽さんをやるつもりでしたが、300ページ過ぎた後になるとは思いませんでした。
次回、マスターが主人公!