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一式陸上攻撃機(45話)

作者が愛してやまない機体。

一式陸上攻撃機


出てきたのは、葉巻型の機体を持つ双発機だった。

 一式陸上攻撃機、通称一式陸攻。これは大日本帝国海軍が昭和16年(1941年・皇紀2601年)に制式採用した陸上攻撃機である。

 陸上攻撃機というのは、日本独自の区分の航空機で、陸上から発進して敵艦隊に対し雷撃を行う事を目的として開発されたものである。初の陸攻は九五式大型陸上攻撃機(大攻)である。それに対し、一式陸攻やその前身の九六式陸攻は中攻と呼ばれる。前者と後者の違いは爆弾と魚雷の搭載量である。前者は爆弾2トンか魚雷2本を搭載できるが、後者は多くて爆弾1トンか魚雷1本しか搭載出来ない。

 印象的な葉巻型の機体やインテグラルタンク(重心点のある翼弦の25%付近を燃料タンクとした。)などの革新的な特徴を持つこの機体は、当時泥沼の様相となっていた中国戦線でデビューを飾った後、間もなく開戦した太平洋戦争でも活躍した。南西方面(フィリピン)南東方面(ソロモン)内南洋方面(マリアナ)と各戦線で戦った。一式陸攻が一番活躍したのは、マレー沖海戦だろう。誰もがそう思うはずである。この戦いでは、軍航空関係者が夢見た航空雷撃による航行する敵主力艦隊の撃破を達成したのだ。このこともあって、このあとの戦いでは海戦と言えども航空機が重要なアクターとなってくる。

 一式陸攻は、太平洋戦争全体を通して使われたため、多くの型式があり一概には言えないが、ニニ型では偵察状態であれば6060kmもの距離を飛ぶ事が出来る。この長大な航続距離は、前述したインテグラルタンクの恩恵である。


 ここで、私的な話だが一式陸攻は燃えやすいのか燃えにくいのか論争に触れたい。戦中より一式陸攻の耐弾性は問題視されていた。また、インテグラルタンクは航続距離の延伸には大きく役立ったが被弾に弱いところがあった。焼夷弾を撃ち込まれたらひとたまりもない。実際、多くの機体が炎上・自爆した。逆に、一回の出撃で3機をが片肺飛行で帰ってきたケースもあり、弱いと断言できるとは言えない。敵側の米軍パイロットの話でも、堅い飛行機と言われたり、落としやすい飛行機だとも言われていた。弾薬ベルトに焼夷弾が含まれているかいないかが大きな差になるのかもしれない。

 戦争後期になると自動消火装置や防弾タンクの装備がされたが、乗員によっては気休め程度の効果しか無かったと言われることもあった。

 結論を言うと、普通の機体だったのでは?と思ってしまう。ただ一つ言えるのは、一式陸攻とほぼ同時に活躍した零戦も燃えやすい機体だったと言うことだ。零戦の場合、機体軽量化のために機体の強度が損なわれるほど外殻を薄くしていた。このように当時の日本軍では資源の少なさや乗員軽視も相まって被弾時の脆い機体が多かったのである。

 乗員軽視とは言ったものの、それ以外のことに集中したために後から見たら乗員軽視のように見えただけかもしれない。


 一式陸攻は7人乗りで、それぞれ操縦員、電信員、偵察員がメインとサブの2人がいて、他に搭乗整備員である。この7人一組はペアと呼ばれ一心同体の存在であった。

 防護機銃は機首、機体左右、機体上部にそれぞれ7.7㎜機銃が一門ずつ、尾部に20㎜機銃が一門あった。ちなみに、この機銃配置はB-17に似ている。飛行中、警戒警報が発令されると操縦員を除く5人が配置に着いた。


 一式陸攻に機種改変するのは新生第七六一空(旧一〇一空)だ。司令はブリックス少将だ。定数は3機と少ないものだが、索敵する範囲が狭いので大丈夫だろう。

一式陸攻が好きすぎてクイズを作ったので、ぜひ解いてみてください!


https://quiz-maker.site/quiz/play/C2xxwc20190710201911

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