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第1話 面倒な設定を省略すると余計に手間がかかった

さて、テストプレイだから少し無茶な設定で始めてみるか…。行動の自由度を上げすぎて何でもありな世界になってるけど「バランス悪すぎ糞ゲー認定」は勘弁して欲しいからある程度は規制をかけないといけないかな。

そう呟きながら初期設定を入力していく。


最初に自分の設定だけど本当はパソコンのカメラで自分を撮影してアバター化するのだけど、このゲームをプレイするのは若者ばかりじゃあ無いと思うので15歳~29歳で自動で作成してくれる機能も搭載している。

今回は先に自分のアバターを作っておいたのでそれを使う事にした。


次に世界観は「現代」で、面倒だからヒロインエディットはランダムで。そう言いながらいきなりこのゲームの売りであるヒロインエディットをキャンセルする。

待つこと数秒、コンピューターがランダムで選択したヒロインが目の前に3D映像で表示された。


そこに現れたのは、正統派ヒロイン…。ではなく、どうみてもうちのおかんとタメがはれるくらいの言うなれば冒険の宿屋の割腹の良いおかみさん風のヒロイン?が立っていた。


「このヒロインで始めて良いですか?」はい いいえ


なるほど、全くのランダムにするとこういった事が起こるのか…。

さっそく修正の余地があるなと考えながら「いいえ」を選択する。

それならば「年齢」と「身長」だけ入れたらどうなるかな?とりあえず年齢は17才で自分より少し低い160センチくらいでどうだ?

後はランダムでいいか。

ヒロインエディット機能を完了してどうなるか観察すると…。

青緑の髪にツインテール。某歌姫よろしく版権ヤバイお方が立っていた。ご丁寧に目線に四角のバーが入っているが…。

はい、アウト!

どうやらグラフィック担当が悪乗りで作ったやつを引いたらしい…。

いや、確かにわざと似せてパーツエディットできるのは分かるけどわざわざそのままを選択する事はないと思うんだけど。


「このヒロインで始めて良いですか?」はい いいえ


やはりこれはマズイからもう一度作りかえるか。

「いいえ」のパネルを選択しながらランダムを選択した時は3パターンくらいから選択出来る仕様にした方がいいかとデバッグ用のメモ欄に記入していった。


ここで自分の理想の女の子を入れるのが一番なのだが、テストプレイではあるし、絶対に他のメンバーからいじられるのは分かりきっているので、あえて恋愛シミュレーションの王道キャラを作る事にした。

高校生で158センチ、黒髪のロングストレート、全体的にスレンダーで清楚な大和撫子的な感じでっと。


個人的にもう少しメリハリのある体型が好みだけど…

そう考えながらも出来上がったキャラを見つめる。


「このヒロインで始めて良いですか?」はい いいえ


3度目の選択肢が表示されてようやく「はい」のパネルを押した。


「ヒロインの名前を入れてください」


そうだな、それっぽい名前とすると…

大和(やまと) 桜花(おうか)」にするか。


「ヒロインとあなたとの現在の関係は何ですか?」


最終目的のヒロインとの関係を問われる表示が出る。

選択した世界がファンタジーならば、お姫様とか貴族令嬢あたりになるんだろうけど今回は「現代日本」でヒロインを「高校生」に選択したから超定番は「学校のマドンナ」とか「生徒会長」とか「大富豪令嬢」辺りなんだろうけどクリアに半端ない時間がかかりそうなので却下して、無難に「クラスの学級委員長」しかも超定番「幼なじみ」要素を配合して基から好感度が上がりやすい設定に決めた。


さて、最後に一番の目玉機能の「チート能力付与」だけど今回の設定で活きる能力と言う事で幾つか候補を上げた中で考えた末にある能力を選択した。

その能力名は…。


「Time Reverse」簡単に説明すると時間を巻き戻して再度やりなおす能力である。はっきり言ってチート過ぎる能力だがある程度の制限もある。

まず、戻れるのは24時間までで同じ時間を戻れるのも1回までと万能では無い。このゲームを作るにあたって悩んだのが「どこでもセーブ」を付けるか否かだ。

普通のアドベンチャーゲーム風なら会話選択でセーブして間違ってたらロードして進める的な攻略法があるが、このゲーム方式はシミュレーションRPGだからセーブするならどこでも出来る形か、夜に寝たときかになる。

僕はRPGのどこでもセーブはゲームの難易度を著しく下げるものとして推奨していない。

だが今回はテストプレイだからあえてやり直しの利くこの能力を選択した。


とりあえず設定はこれだけかな?後の設定はゲーム内で自動的に配置されるので始まってからのお楽しみである。


「設定は以上で完了です。ゲームを開始しても良いですか?」はい いいえ


僕はヒロインエディット機能はまだまだ改良の余地ありと思いながら「はい」を選択してゲーム本編への転送を待った。

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