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ヲタ村ダンジョン  作者: KOJHIRO
EPISODE 2 After
6/24

すぅーすぅーすぅーっす

 貧乏性なので,極力消耗品を使いたくないわしですが,ガンダガーは弾そのものが小さく多めに準備していたので気分で撃っちゃいましたが,弾が大きくかさばるのでそんなにも用意していないガンソードを今回は少しだけ銃として使います。


 唐突に,ミィからの首の戒めが緩まった。進行方向に,ムシが現れたのだ。スッと背後に廻り盾代わりにされた。ゆるぎないなぁ。

 ムシは床だけでなく,壁や天井にもいる。種類はいろいろだが的として当てにくい飛翔系は少なくてほっとしている。

 距離があるが,まだちょっと魔力も回復してないので消耗品で対応しよう。たかだか『適当』の5層目で使うことになるとは思っていなかった。


 せめてボス戦でだよなー。


「スナイパーの練習をしたいから,先に10発ほど打たせて」

 走り出そうとしていたポン○の足を止めさせた。射線上を塞がれると困るモノね。

 背中のガンソードを鞘ごと外して,構える。緊急時の即射に備えてリボルバー式のユニットを付けていたのをごっそりと外してオートマチックのマガジン式ユニットに交換しスコープも取り付ける。

 メットの上部内側にスライドさせ納めていたレンズを下ろして構えた。


 あっ。いけねえ。鞘先のギミックを作動させて銃口をだした。


 撃つことにしたのは動きの大きい跳ぶとか飛翔系は早めに処理しておきたいからだ。

 ガンソードの弾として,ただ貫通力を求めたのと着弾してから散弾するタイプの二種類を用意してきている。今回は後者を選んだ。


 床に寝転び照準に注意を向ける。一発目が重要だ。それ以降は異変に反応するだろう。ターゲットを確認する。

 壁際に近く陣取り,まず一発。ごろんと反対へ転がりながら,都合5発。身体を少し起こし膝をたて左右の壁に一発ずつ。立ってポン○に頭上まで抱え上げてもらい天井へ鋭角に一発とすぐ下ゑ向けて棄て撃ちをする。


「撃つのはお終い。潰してね」

「タテスジ・・・」

「えっナニ」

「べ べつに・・・」

 顔を赤くして視線を外した。


 次のアクションをポン○に伝えるが,前屈したまま身体を伸ばさないとか様子がへんだ。のそのそと前進していったので,わしは疑問解消に推理する。記憶をまさぐり胴アーマーの裾で隠れている腰アーマーの状態を改めて確認した。


 履いてませんでした。


 オムツを替えて湿った感覚を払拭しようと,付け直しを後回しにしたのを思い出した。

 はい。わしが悪いんです。ホブゴブリン達にはしっかり見られてたのかもしんないが,まぁ死体に口なし抹殺すればイイだけだ。


 おっとポン○に似たオークがいた。


 わしの殺意を感じたのか,ビクッとカラダをすくめて振り返ったので,シッシッと手で払った。いつかコロス。きっとコロス。まずはボコる。

 オムツと腰アーマーを付けて,スリングを持った。

 もし仮にだけど乱射した内の一つがタマタマ当たっても仕方ないよね。特に跳弾とかさ。


 この5層目は,まずオーク,ヘビ,2つの向き合ったモンスター部屋と転がる石のトラップ,そしてホブゴブリンとムシの群れと少々濃かった。

 次にナニが控えているのか,体力も残り少ない魔力も温存しておかなきゃ。

 広い通路を狭くして進むポン○の背後から,選りすぐりの特殊玉をはじいた。


 天井に当たったそれは短くヴォと音とともに発光してポンの逝く毛を・・・もとい行く手を照らした。粘着でくっつく照明弾の一つだ。


「びっくりするからウィちゃん,するなら言っておいて欲しいっす」

「スマソ。んで,なんかある?」

「下へ降りる階段があるっす」

「!」


 照明効果が持続するのはあと少し。追いかけて,床に開いた穴を2人でのぞき込むと確かに下へ延びる階段がある。

 後続の2人に合図を送るが歩みは遅い。照明はすぐに消え,薄暗い通路に戻った。

 脱力して肩から力を抜くと少し小腹が減ったので,アイテムボックスからまだ暖かいジャンボホットドッグを2つとりだして1つをポンに差し出す。


「あんそ」

「おっ,これはかたじけないでござる」


 語尾の一貫性がないことは横に置きわしは大きく口を開けてかぶりついた。

 無くしたマイサンを思い出すぐらい挟んであるソーセージが大きくて太い。つい買ってしまったのだ。もちろんマスタードは少なめに言っておいた。この身体になって濃い味とか辛いのが苦手になってしまったのだ。

 おまけに食す量も減った。半分も食べてないのにもう満腹だ。

 歯形の後が生々しいが,まだ物足りなさそうにしているポンに払い下げると一口で処分された。ゴミ箱がないから包み紙はポケットにしまう。


「なぁー,ワーシらにはないん?」


 近くまで来ていたミィとナナ○にアップルパイをとりだして渡した。

 マジックランタンに魔石をぱらぱらと入れてスイッチを押すと,周囲が仄かに照らされた。元々の明るさに加えてだから,足下とかは十分の光量になる。


「降りる?」


 指に付いた蜜の味をぺろぺろと名残惜しそうに舐め始めたので言ってみた。


「「「(ちゅぱっ)」」」


 ここまでお読みいただき,ありがとうございます。


 だらだらとだらけてやっていて,まだ半分と言ったところです。


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