重要な事
しばらくの間更新止まっててすみません…(時間が作れなくなって来た模様)
しばらくの間は週一投稿にさせていただきます
それでは見てる人は少ないと思いますが、本編どうぞ
裕也とリンラは町を歩いていた。
勿論の事ながら、昨日の続きである。
リンラは、裕也が隠した鉄の服を見つけれ無かった様で、女らしい体つきが堂々と出ている。
それを見て、裕也はやり過ぎだか?と考えながらもリンラに言った。
「……リンラ、実はな……俺重大なことに気が付いたんだ……」
「……私が今味わってる恥ずかしさ以上に重大な事ってあるの?」
「一応、リンラにも関係のある話だ……」
「ふ〜ん……あ、二人きり以外の時はリソエールでよろしく」
「へいへい……でだ……」
そう言って裕也は重要な事を告げる様に言った。
「……俺たち……替えの服あんまなくね?」
裕也は何着かはある……しかし、あると言っても3着だけだ。
だが、ここで問題になってくるのはリンラだ。
リンラは裸同然の姿で夜を過ごした。
その理由は替えの服がないと言う事……つまり……。
「昨日みたいな事にならないように服買わないか?」
「……そう……だね……」
リンラは重々しい口を開けるようにして言っていた。
その様子に裕也は疑問を浮かべたが、リンラの手を引いて服屋を探した。
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探して来た結果良さそうな、服屋を見つけた。
冒険者風の服や、貴族風に近い服が置いてあった。
裕也は自分に似合いそうな服を、何着か選びリンラの元に向かった。
……着せ替え人形の様にされているリンラの元に。
「きゃ〜似合います!似合いますよ!!お客様!」
そんな言葉を言う店員。
そして、ふりふりのスカートを着てそして、ふんわりとした服を着たリンラが、頰を赤く染めながらスカートの裾を握っている。
裕也は遠目でそれを見ている。
他の客もリンラの姿を見て呆然としていた。
綺麗な髪に透き通る様な白い肌、そして整った顔付き。
それに拍車をかけるのは恥ずかしがる姿。
その姿に目を奪われる。
回りの人達ならそうであろう……しかしある男は違った。
そう……裕也だけは。
「似合ってんな、リソエール流石だ」
「ゆ、ユウヤ何言ってるのかな!?」
そう言いながら、嬉しそうに頰を緩めるリンラ。
ニッコリしながら裕也は店員に耳打ちをする。
そうすると、店員もニッコリとした様子でリンラに向かって言った。
「それでは、お連れ様の『ご要望』通り色々な服を仕立てさせて、いただきます」
「……え?」
リンラは裕也の方を物凄い勢いで見た。
裕也はリンラの方に向かって親指を立てて、良い顔をしていた。
そして顔が言っている。
『綺麗になって来い』
『え、ユウヤ!?私に何させるつもりなの!?」
目を見開き裕也に目で訴えるリンラ。
そんなリンラの肩にはニッコリと笑顔の店員の手が置いてあった。
そして、試着室に連れ込まれるリンラ。
少しの悲鳴じみた声が、聞こえる試着室を微笑ましげに見る裕也が居た。
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「いや〜リン……リソエールの可愛い姿を見れたし……適当に服買って帰る……ってリソエールどうした?」
「……ユ〜ウ〜ヤ〜……覚悟してね?」
「……は?」
そうリンラが言うと、今度は裕也の肩に店員の手が置かれた。
「お連れ様もちゃんとしたお顔をして居ますし……ね」
「……うむ、これは……アレか仕返しか」
「あはは〜」
「……受けた仕返しは後になって倍に返してやる……!」
そう言って更衣室に飛び込む裕也、その中に店員が服を投げ込む。
……流石に、男と女と言うことはちゃんと理解している様だ。
店員は何処と無く不服そうではあったが。




