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次の朝

裕也が目を覚ますとローブを着ただけのリソエールが同じベッドで眠っていた。

その姿を見た裕也は『マジで着るのか……』と思いながら、リソエールの服を見に行った。

リソエールの服と、裕也の服は浴槽のある場所に干してある。

その服を触って乾いているか確かめる。

少しだけ湿っていた為、如何するか悩む裕也。

そしてある事に気が付いた。

それは……。


「……盲点だったな……風の魔法で乾かす事が出来るの忘れてた」


そう、風の魔法で乾かす事を気が付いたのだった。

そして、風に軽い炎の熱気を乗せ熱風を起こす。

ある程度の時間を掛けて、服を乾かす事に成功する裕也。

何回か服を伸ばして、服掛けに掛ける。

それを行なった後に、リソエールの着ていた鉄の服を隠す。

それは何故か?それは……。


「……こんな鉄の服着てて痛くないのかね?胸の大きさ的に結構締められる筈なんだが」


リソエールに痛みを感じて欲しくなかった為だ。

取り敢えず、ある程度の仕事を終えた裕也はリソエールの寝ているであろうベッドに戻って行った。

____________

リソエールはまだ寝ていた。

それを確認した裕也は、ベッドに腰掛けて本を読んでいた。

勿論、魔法の事について書かれた本だ。

その本を面白そうに読む裕也。

実際には、同時進行で魔法を作っているのだが、言わぬが吉というものであろう。

作っている魔法は、熱魔法。

料理を作る時、ステーキなどを焼くとなると全面的に熱を通せるか怪しい上に、調理器具がない時の為に作った。

その次の魔法は、種類的には水魔法しかし、また調理に使う魔法である。

血抜きを簡単にする魔法である。

血を完璧に抜き出す魔法……それを作った。

裕也は、幾つかのオリジナル魔法を組み立てるのが段々早くなってきていた。

この二つの魔法を作るのに掛かった時間は、1時間ぐらいしか経っていないであろう。

そして、三つ目の魔法を作る時にリソエールは目を覚ました。


「…ん……ん〜?」

「おはよう、リソエール」

「リソエール?私の名前はリンラだよ?」

「……そうか、リンラ」

「頭撫でて〜」


そう言って、裕也に抱きつくリソエールことリンラ。

その行動に裕也は素直に従う。

リンラの頭を優しく撫でる裕也。

嬉しそうに目を細めるリンラの姿に少しだけドキッとした。

しかし、リンラは目を完全に覚ました様だ。


「…………ユウヤ、何してるの?」

「お前に頼まれたから頭を撫でてる」

「私頼んでないよね!?」


如何やら、本当に寝ぼけていた様だ。

裕也はリンラの頭に置いていた手を戻す。

その時に、リンラは名残惜しそうな目で裕也を見ていたが、裕也は無視した。

そして裕也は言った。


「お前の名前はリンラなのか?」

「………何でそんな事知ってるの…?」


リンラは少し怯えた様子を出す。

そんなリンラに普通に言う裕也。


「お前がさっき言った」

「……ホントに?」

「ああ……と言うかそろそろ離れてくれないか?色んな所が当たってんだが…」


リンラは裕也に抱き着いたままだった。

しかし、リンラは裕也から離れない。

その様子に疑問を抱く裕也だったが、リンラが次にいったセリフでわかった。


「……今結構寒いから、抱き着いてないと寒くなりそう……それに裕也は暖かいし」

「そうか……」


あれ?俺暖房扱い?と思いながら、しばらくそのままでいた。




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