探そう
ある程度の体力が付いた後は、ヘイシから武器を渡された。
そして、その武器で森を歩いて行けと言われた。
持たされた武器は、片手剣。
そして、歩いて居る途中に沢山の生き物に出会った。
巨大なムカデや、獰猛なワニ、大きな鳥……その他沢山の生き物がいた。
戦わないと行けない時は、戦ったが武器の立ち回りを覚えて居ない為、戦うのに大分と苦労をした。
ワニは口に向かって、片手剣を押し付け真っ二つにした。
鳥は襲いかかって来た瞬間に、羽を斬り動けなくした。
ムカデは普通に逃走した。
そうして、しばらくの間武器を1日経つごとに変えて行った。
片手剣の次は大剣、槍、ナイフ、グローブ……兎に角、ヘイシの武器の所用数が明らかに可笑しいと思い、裕也は聞いてみた。
だが、裕也は武器の種類を全部学びたかった。
もし、徳井達が色んな武器を選んだ場合、その武器の使い方を教えることが出来ないからだ。
「使う武器は大概決まってんのに、何でそんなに種類あるんだ?」
と。それに対しての言葉が『あの武術に長けてる奥さんが居るのに、旦那もなんかに長けてねぇとダメな気がするじゃん?』と……それに対して裕也は、武器の金が凄い事になりそうだなと呟いた。
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裕也はギルドに来ていた。
何故に、ここに居るかと言うと流石にギルドの仕事を放棄するのはダメだろ?とヘイシに言われたからだ。
しかし、事実上ヘイシ達の指導はほぼほぼ終わっている。
その後の目的を探す為に、仕事をすると言う意味合いがある。
……実際は裕也は、魔法の事を学びたいと思っていたが、ヘイシとメイリは武術系だけしか知らなかった為に、魔法の特訓は出来なかった。
なので、それに対応した人に教えてもらおうと、仕事に来ている。
だが、そう言う仕事は中々ない。
なので、取り敢えず金額が高い物を選ぼうとしていた。
因みにこの国の通貨は、銅貨、銀貨、金貨の順である。
金貨の上に、純正金貨と言う物が有るらしいが、一介の冒険者以外ではお目にかかれないらしいので、言わないでおく。
そうして、クエストの貼られている掲示板を見た。
初心者に優しく、そして出来るだけ高い金額が提示されたクエスト……そして発見した。
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依頼内容:数日間一緒に過ごして下さい。
クエストを受ける上で、顔を合わせて受けさせるかどうかを決めさせていただきます。
報酬:金貨2枚
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顔を合わせる必要があるが、金額も結構いい為行ってみる価値がありそうだと考え、クエストを受注して依頼主を待った。
現れたのは、身に纏う物が豪華で明らかに貴族そうな服装をしているが、目元を隠し顔が見えない。
見えた顔は、整った顔付きだった。
「……君がこのクエストを受注した人かい?」
「はい、僕がそのクエストを受注しました……もしかして、貴方が依頼主ですか?」
そう言うと明らかに、此方を見下したような視線を向けられている気がする。
他の人なら、イラつくが金額が良いんだ…と思うであろう。
しかし、裕也はどうでも良いと言ったような表情をしている。
その様子を見た依頼主は、にっと笑った。
「うん、合格…君にこのクエストを受ける事を許可するよ」
そう言うと、今まで見下したような視線をやめた。
その様子に、仕事見つかったなと思って裕也は自己紹介をした。
「俺の名前は 結川 裕也……まぁ、冒険者をしてるよろしくな」
「わた……僕の名前はリソール・レムアよろしく頼むよ」
そう言うと手を出して握手を求めて来た。
裕也はその握手に応じるが、気になることがあった。
(手……なんか、男にしては小さい様な?)
だが、裕也は手の小さい男なんて普通に居るかと割り切った。




