表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
背徳の異世界家族計画  作者: carel
魔国領探索計画編
92/95

91.不安?


 王都から帰って来て数日……。


 東条くんの元にアイリスがやって来た……。


 何と!アイリスはギルドを辞めて来たそうだ。


 東条くんと一緒になる事を前提にお付き合いするとの事。


 ジスト内の家を購入と言う事で、同棲が決まった。


 アイリスと共に冒険者も護衛と称し数人来ている。


 前にアイリスと共に来た、女性冒険者達だ……。


 拠点を移すと言っても、ジスト郊外に位置する冒険者ギルドには仕事が殆どない!


 冒険者を辞め、職業斡旋所の職員に内定した。


 今回はすんなり冒険者補辞めさせて貰えたようだ……、まあゲシュタルも前回盛大にボコられたのが、トラウマになっているからなのだろうが……。


 王都で捕まえて来た性犯罪者達は、ジストから西へ行った漁村に送った。


 現在、魔国に居るネレイド達と交渉中だが……、その漁村を根城にして貰い魚介類の確保をお願いする予定だ……。


 もちろん精液取り放題で交渉、漁村の半分は完全に隔離された牢獄……出入口は地上に一つ、海中に複数……。


 鉱山送りならぬ漁村送り……。


 ネレイド達から搾り取られるだけだが……犯罪をしてまで性に飢えている男達も、これで満足だろう……。

  

 元親衛隊なのだが……新たにストレンジ評議国への入国管理局を置くことに決定、そこで働くこととなった。


 クレアが局長、レイラ、エストが副局長とし、ルーとエミルは職業斡旋所職員になった。


 クレアの後釜だった元親衛隊長は、ぶっちゃけ扱いに困っている。


 元王女リーシュと共に、近藤の奴隷にでもしようかと思っているが……。


 近藤とリーシュのラブラブっぷりに、ちょっと引け目を感じるため、保留。  


 大分、国として形が出来て来た。


 サキュバスの村も城塞都市として完成間近、魔族を保護した事も魔王へ通達済み……。


 こちらに関しては、魔族の対応次第と行った所か……。


 ドワーフ族、ピグミー族、エルフ族は開発部門となったが、人数が多くなったため、開発課と生産課の2課となった……。


 更に、開発課、生産課共に鍛治、薬剤、彫金の3係に分けられている。  


 互いに切磋琢磨し、より良い物が出来て行く事を期待している。


 エルフ達の長老ログワーズ以下犯罪奴隷は、戦奴と言う名の土木会社入りが決定、無駄に魔力がある為、即戦力の期待はしているが……どうなる事やら……。  

 

 王国から離反したロイド以下魔術師達は、教育部門に組みこまれ、住民に教鞭を振いながら、親父こと大賢者ラクトに教えを請い、魔術研究を行なう事となっている。


 いずれは、学校で魔術の授業を行って貰う予定でいる。


 ストレンジ評議国、各領代表も頻繁にジストの視察に来ている。


 地下ダンジョン通路を開通し、魔導車の定期便を通したからだ。


 一番遠い領でも5時間で、到着する。


 大体1時間ごとに駅を置き、地上に出られるようにしている。


 最初は無かったが、さすがに試運転をした時、ずっと地下だと、時間の感覚が可笑しくなる事に気付いた。


 まだ開通したばかりの為、一般には解放はしていない。


 ストレンジ評議国全体の住民登録が済み次第、解放を予定している。


 それまでに、色々と問題点が出て来るだろう。


 で、今一番の問題が、帝国なのだが……。


 帝国兵の死骸は既に、ダンジョンの餌になっているが、捕虜の奴等はまだ健在……。


 黙っていても、気付かれることは無いと思うのだが……。  


 ドワーフ達に武装を発注していたのも気になる所だ……。 


 ドワーフ達を完全にストレンジ評議国に組みこんだ為、帝国の武器発注はストレンジ評議国との外交となる。


 帝国から打診が無い以上、無視で良いだろう……。


 違法奴隷の解放と言う目的もあり、現在、白面に調査に出て行って貰っている。


 それで、現在は会議堂執務室で相談しているのだが……。


 「なあ、安奈……。俺が帝国に行って片付けてきたいんだが……。」


 「ダメです……。彩香さんからも言ってください。」


 「そうね……。出来れば行かないでほしいかな。」


 「何でだよ!」


 「分かりませんか?」


 「分かるように言ってくれよ。」


 「では言わせて貰います。正臣さんが動くと、ハーレム要員が増えます!」


 「はっ?」


 「今回、王国と開戦してから、魔国に行って何人増えましたか?」


 「え~っと……。喜久子、リミュの2人だな……。」

 

 「ええ、そうですね……。今の所は2人です……が、それはハーレム入りが確定した人数です。ハーレム候補としてサキュバス族の村長プロスさんにドワーフ族のグレイスさん、エルフ族のサーフィルトさん、外にも保護した魔族の中にも数人いるとの報告が上がっていますし、キリフダンジョンで保護した女性にもそれらしい人が居るそうです。それと王国魔術師団の中にも……。」

 

 「えっ?何で……。ドワーフ族とエルフ族の娘なんてのも初耳だが……。それに誰の報告なんだ、それ!」


 「は~……。これだから……。ドワーフ族のグレイスさんは、正臣さん達を案内してくれていた少女です。エルフ族のサーフィルトさんは、薬師長シュラザートさんのお孫さんです。報告に関しては言わなくても薄々感付いていますよね。」


 「と言うと……、琴音と鈴音か……。」


 「ええ、心眼で見たそうなので……確証があるそうです……。と言う事で、私達が反対の理由はお判りでしょうか?」


 「ああ、言いたい事は分かった……。けど……。」


 「けど……!」


 あっ、安奈が怖い……。 


 「どっ、奴隷解放を、奴隷商人デリナスと約束してるし……。」


 「正臣さんが動く理由になりません!白面と吉田くん辺りで、何とかなります!」


 「でも早期解決には……。」


 「何ですか……。信用できないんですか?仲間でしょ!」 


 「信用はしてるんだが……。」


 「はぁ~……。分かりました……。正臣さんがこう言う事をほっとけないのは、分かっていましたが……。こうも(かたく)なだとは……。」


 「わっ、分かってくれたか、安奈!」


 「調子に乗らないで下さい!」


 「ごっ、ごめん!」


 「はぁ~……。条件が有ります。」


 「条件とは?」


 「まず、国内の問題を片付けてからです。正臣さん達が居なくて、滞っていた所もありますし、問題も出て来ています。」


 「問題なんかあったか?」


 「些細な事なので、公になっていません。」


 「で、問題とは?」


 「まずは、盗賊です。出て来た所で大した事ではないんですが……、武装が良いらしく、元冒険者、もしくはその盗賊に後ろ盾がいる可能性が有ります。これに関しては、時間を掛けて潰して行けば問題ないでしょうが……。盗賊を後援しているのが、組織だとすれば放って置けません。」


 「住民の不安を煽るのが目的の可能性もあるか……。それで他には……。」


 「サキュバス族、ドワーフ族、エルフ族、ピグミー族、ネレイド族そして魔術師達です。大まかな方針は決めているでしょうが、元からいる住民達に不安の声が出て来ています。盗賊の様な外部への不安と言うよりも、内部への不安ですかね……。」


 「う~ん……。ごめん……。俺の所為だな……。」


 「そうですね……。正臣さんが受け入れ態勢も無いのに、受け入れた結果です。」


 「ごっ、ごめん……。苦労掛ける……。」


 「一概に、正臣さんだけの所為と言う訳でも無いですが、今度から自重してほしいです。もしくは、私達にも頼ってほしいと言った所でしょうか……。」


 「まあ、安奈ちゃん、私もついて行って何も言えなかったし、あの場合はしょうがないと思うわ……。」


 「それは分かっています。ですので、それを正臣さんに対処して貰い、今回の事は不問とします。」


 「りょ、了解……。」


 「大まかな問題はこれ位ですが、帝国行きの条件として、地元民との直接的な接触の禁止!常時、ハーレムメンバー二人以上の同行!それと白面、魔闘部隊等、藤堂家の戦力を使う事です。正臣さんは藤堂家、いえ……ストレンジ評議国の影の支配者の位置づけです。配下共々、人を使う事に慣れて貰わないと駄目です!面倒、心配だからと言って自分で動くのは愚の骨頂です。」


 「………………ごもっともです……はい……。」


 「しかし、頼れるのは事実ですから、頼らせて貰いますね……。」


 何これ……、ツンデレなの? 


 「では……国内の方から、お願いします。」


 「…………はい…………。」


 俺は安奈に返事を返し、執務室を出る。


 彩香さんも一緒に出る。


 それにしても、今日の安奈は怖かったな……。


 「今日の安奈ちゃん怖かったでしょ?」


 彩香さんから、そんな声を掛けられる。


 「良く分かるな、彩香さん。」


 「あれはね、正臣くんの事心配でどうしようも無くて、ああなってたの……。」


 「そうか……。」


 「正臣くんが強いのは誰もが、分かっている事だけど……。会議堂から離れられなく、好きな人を待つだけしか出来ない安奈ちゃんは、途方もない不安に駆られていたでしょうね……。」


 「なんだか悪い事したな……。」


 「そうね……。安奈ちゃんだけじゃないわよ……。特に異世界組のハーレムメンバーは、異世界って事だけで不安になってるの。そして安心を求めて藤堂ハーレム入りって感じだから、皆に優しく上げてね……。」

 

 「ああ、分かっているつもりだったけど……。分かったよ、もう少し皆の事考えてみる。ありがとう彩香さん!」


 俺はどうやら自分中心の考えでいた様だ……もう家族を持っている。


 家族と共に歩もうと、改めて覚悟を決める。


 不安に満ちるグレインガルド情勢……。


 魔国領、妖魔族現魔王への対処……。


 ヴァストラ帝国の奴隷解放……。 


 まだ、動きを見せない聖レイニール教国……。


 亜人大陸、ケモミミ勇者。


 クロスティール諸国連合。  


 そして俺は、尽力する……。

 

 そう家族、そしてストレンジ評議国の皆と共に……。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ