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背徳の異世界家族計画  作者: carel
魔国領探索計画編
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89.密談?


 ロストニア王国の全面降伏。


 そして捕虜の返還を行なったのだが……。


 騎士団長から順に、小出しにして行った結果、騎士団半分でロストニア王国の資金が尽きてしまった……。


 騎士団要らないし邪魔なので、騎士団全員と要らない魔術師5人を付けての、セット販売と言う事になった。


 ロストニア王国は、ストレンジ評議国貨幣と自国貨幣の為替相場も知らないまま、交渉の席に着いた結果なのだが……。


 まあ、魔石の買い占めとか、色々やった結果でもある。


 そして捕虜収監車前に来ている。


 捕虜収監者から騎士達を出していく……邪魔だからさっさと出て行って欲しい。


 いるだけで食費が嵩むのだ!


 すると騎士団長が、魔術師団長に向かい声を掛けていた。


 「すまんな。ロイド殿……。」


 「お構いなく……。私の魔術が有れば如何にかなりますから……。」


 「そ、そうだよな。ロイド殿の魔術なら……。」


 そう言って、騎士団長が言葉を噤む。


 俺を見て口を閉じたんだろうが、多分勘違い……。  


 ロイドは懐柔済み、ロイドがストレンジ評議国で魔術関連の仕事で生計を立てますよって言ってるのに対し、騎士団長は魔術を使えば逃げ出せますよと


勘違いしてるのだろう。


 まあ面白そうなので、そのままにして置こう。


 「おい、さっさと帰ってくれないか!食料だってタダじゃないんだ……。」


 「クソ!覚えてろ!この借りは必ず……。」


 隣でロイドが笑顔で頷いている。


 それを見た騎士団長は人質とでも思ったのだろう、言葉を止め悪態をつく。


 「クソッ!」


 別にロイドに危害を加えるつもりは無いんだがな……、勘違いしてる人、見るのって楽しいよね! 


 「はい!行った行った!」


 俺はゼスチャーで人払いをする。


 そして騎士団長が進むとそれに騎士達が続いて行く。


 ふ~~。


 やっと厄介払い出来たな……。


 だが……、明らかに覇気が無く、死んだ魚の目をした女性騎士が数名雑ざっている。


 騎士に興味無かった為、女性が雑ざっていたとは気付かなかった。


 武器と防具を取られた女性騎士なんかは、多少力のある女性でしかない。


 明らかに周りにいる騎士達が、下賤な眼をしている事から、婦女暴行容疑が掛けられる……。


 と言うか、暇だからと言って他国の牢でするか?


 「彩香さん!ちょっと来て!」


 俺は彩香さんを呼び、女性騎士の診察と称し少しの時間連れ出し事情聴収して貰う。


 その間、事情の説明にロストニア王国側へ向かう。


 「と言う事で、女性騎士が体調崩している、回復させるから少々女性騎士借りるな。」


 「と言う事とは分からんが、回復して貰えるのは助かる。」


 「まあ、後は返還だけだから、万全で帰してやるよ……。」


 俺は、ロストニア国王にそう言い、女性騎士の元へ向かった。


 俺が向かった先には彩香さんと、女性騎士7名がいた。


 「え~っと、彩香さん?」


 「ギルティ!」 


 「ああ……、やっぱり。」


 「で、正臣くん。何時、殺るの?」


 「う~ん……。ここだと不味いし、王都でかな……。それと、回復魔術掛けるけど、どこまで回復させる?」


 「全員、ここで処女喪失よ!全快して問題ないわ!受胎はして無いようだけども、正臣くんも分析掛けて診て。」 


 俺は順に分析して行くが……、問題は無いようだ……。


 「う~ん……。生命の原液と俺のリヴァイヴで何とかなるかな?」


 「リヴァイヴ?」


 「ああ、最近開発した魔術!再生魔術かな?周りの細胞組織の記憶を基に、隣の細胞を復元するって感じ。」


 「す、凄いわね……。再生って……。」 


 「最近部位破損の子達多かったでしょ。それの手術していて考え付いたんだ。だけど、トカゲのようにすぐ生えると言った事は出来ないし、ちょっとした補


助程度だよ。」


 「それでも凄いは、処女膜再生って……。私も、もう一回正臣くんに捧げられるのね……。」


 「それは無理!」


 「どっ、どうしてよ!」


 「再生出来る期間は最大3カ月、それ以前となると、やはり遺伝子レベルでホムンクルスからしか出来ない。そもそも、3カ月で人の細胞が全て入れ替わ


っているから、それ以前の記憶は細胞に残らない。」


 「う、う~……。残念……。」


 「それはそうと、今から外傷内傷は生命の原液を使うけど、再生部位の確認は彩香さんしてくれ……。流石に俺じゃ不味いからな……。」


 「はっ!そうね!性豪の正臣くんが見たら収まり付かなくなる所だったわ!」 


 「いや理性の塊だから、俺!」


 そうして女性騎士7人を回復して行った。


 全員が回復し終えると目に光が戻って来た。


 俺は女性騎士7人に質問する。


 「これであなた達は元の綺麗な身体になりました。が、凌辱された事実だけが残りました……。そこで質問です。あなた達はその事実をどうしたいですか


?」


 「どう……とは?」

 

 「泣き寝入りですか?それとも復讐?もしくは無かった事にし、新天地で暮らすという選択肢もありますね。」


 「ストレンジ評議国ですか……。」


 「それと……あなた方は貴族ですよね?」


 「一応はそうです。下級ですが……。」


 「皆さん同じ部隊とか?」 


 「いいえ違いますが、元は同じでした。親衛隊です……。ただ、王女様が解体しまして皆バラバラに……。」


 あれ?


 「そこまでは良かったんですが……。上位貴族の元親衛隊長は王女様の無茶を咎めていた私達を、娼婦の代わりだとばかりに、今回の遠征で各部隊に


一人づ放り込まれました。」


 「ああ、だから纏まっていなかったのか……。もしかして、クレア達に憧れていた口か……。」


 「ええ……、私達はクレア様、レイラ様、エスト様に見いだされて親衛隊に入れましたから……。」


 「ねぇ、正臣くん……。」


 「ああ、分かっている……。」


 俺は一呼吸置き、事実を告げる。


 「クレア達は、ストレンジ評議国に居る……。もしよかったら……。」


 「「「「「「「行きます!」」」」」」」


 「え~っと……。それと、エイダもいるからな……。」


 「げっ!教官も居るのですか……。」


 「教官?」 


 「エイダ教官です……。またの名を鬼軍曹と……。」


 「分かった、そう伝えとくよ……。」


 「か、か、か、勘弁して下さい!殺されます!」


 「と、冗談はさておき、君達にはこれを渡して置く……。」


 俺は収納から、ストレンジ評議国仮登録票と魔導指輪を出し説明する。


 「これは、ストレンジ評議国の仮登録票。身に付けて置けばこっちで場所を把握できる。そして、この指輪は魔導指輪。色々魔法が付与された魔道具だ


。自動回復、物理、魔術、各結界、肉体強化、気配察知、魔力感知、後は……。そうそう!収納だったな。」

 

 「「「「「「「えっ?」」」」」」」


 「ん?どうした……。」


 「正臣くん、正臣くん!アーティファクト!」


 「あっ!そうだった……。まあ、その、何だ……。この事は内密に……。」


 「「「「「「「言えませんって!」」」」」」」


 そんな事が有ったが、大分元気が出て来たようなので、まずは良かったとして置こう。  


 そして、俺達はこの事を冒険者ギルドに報告し、王都への道中、彼女達の護衛を依頼した。


 ストレンジ評議国内での犯罪だから即処罰でも良かったのだが……、ロストニア王国へ売却してしまっている手前、処分出来ない。


 まあ彼女達から王国騎士の性犯罪者と元親衛隊長の処分をお願いされたので、後で、その人物たちを拉致する事にしよう。

 

 う~ん……、性犯罪者は……サキュバス……もしくは、ネレイドのお土産でいいか……。


 そう考えると、ネレイドとも交流できるな……。


 おっ!良い案だ!


 そうして後にストレンジ評議国とネレイド族の交流が成功する事に、性犯罪者が一役買う事になる。


 鉱山送りより過酷だと言う事も広まり、ストレンジ評議国内の性犯罪者が激減する役にも立った。


 サキュバス族は割と理知的な為、性犯罪者を食べる(性的な意味で)ことは無かったそうな……。 




 こうして、王国との調停は無事終了した。




 帰る間際、王都ギルド副ギルド長アイリスが、東条くんを呼び止めているのが見えた……。


 アイリスはもじもじとしながら、東条くんと話している。


 何だか、ここからだと聞こえないが、遠目から見ても分かるほど、口が動いている。


 あれ?俺、読口術でも覚えたのか?


 アイリスが東条くんに告白していた……。


 東条くんも余り免疫が無いのだろう、顔を赤く染め上げる。


 そして、東条くんは一言断りを入れ、了承した様だ……。


 「へぇ~!アイリスさんと東条くんか……。青春してるね~。」


 不意に後ろから、彩香さんに声を掛けられる。  


 「まあ、色々あるだろうけど、あの二人なら問題無いかな。」 

 

 「そうね……。東条くんも姉さん女房持ちになるわね……。」


 「何でそこを強調するんだ!」


 「地球では私、まだ学生だったのよ……。そこで、正臣くんはバイトとは言え社会人5年目……。経験の差は大きいの……。だから私は正臣くんを尊敬も


するし、頼りにもしてるわ……。だけど……。」


 「ああ、そう言う事か……。東条くんがまだ子供って事か……。」   


 「そうなのよ!彼はまだ17歳なのよ……。」


 「でも、その頃には、俺働いてたよな……。バイトだけど。」


 「あれ?そうね……。なら、問題ないのかしら?」


 「う~ん……?問題ないのか?俺には鈴音、琴音。そして何より頼れる、彩香さんが付いてたからな!」


 「うふふ……。ありがと。だけど今は東条くん問題ね!」


 「まあ、俺達が見守って上げれば良いんじゃないか。」


 「うん、その通りね……。頼りにしてますぜ、兄貴!って感じかしら……。」


 「その例えは、どうなんだ!吉田くんにはもう手遅れと通告したくなるが……。」


 「彼はラウルさんが付いてるでしょ……。多少暴走しそうだけど……。」


 う~ん……。それはそれで問題が……。


 俺は、腕組みして考え込んでいると……。


 「とっ、藤堂さん!もしかして見てました……。」


 「「見てたよ~!」」  


 俺と彩香さんがハモる……。


 「どっ、どうしましょ!告白されました。」


 「良いんじゃないか……。アイリスなら大丈夫だ!いい奴だぞ!」


 「はっ、初めてなんです。女性とお付き合いするの……。」


 「で、返事は返したのか?」


 「いえ、ちょっと待って欲しいと返しました。」


 「まあ、無難かな……。立場的に問題がある……。この場での返答は、戦争をぶり返す可能性が有った。上々だな、東条くん……。」


 「いえ、そんな事考えて無かったんですけど、ちょっとテンパってただけなので……。」


 「見ていたから分かるよ……。頭から湯気でそうな感じだったもんな……。」


 「それでどうしたら良いでしょう?」 


 「う~ん……。その質問は違うな……。東条くんがどうしたいか!だよ。俺としては、東条くんが何を選ぼうが、応援するつもりだし、アイリスへのフォロー


もするよ。もう少し彼女を見つめる時間でもあれば、東条くんも答えが出しやすいかもね……。アイリスが東条くんに一目惚れしてガンガン来ちゃったから、


問題なんだよな……。」


 「一目惚れなんですか……。」  


 「ちなみに米の銘柄の事じゃないからな!」


 「その位分かりますよ!何で米の銘柄が出て来るんですか!」


 「いや、米食べたくなったから……。」


 「私はコシヒカリが良いわ!」


 「う~ん……。俺はアキタコマチ……。いや、ここはツヤヒメ!」


 「米の話はやめて下さい!僕の恋愛話でしょ!」


 「それちょっと恥ずかしいよ、東条くん!」


 見る見る、東条くんの顔が赤くなっていく……。


 「その反応から、アイリスに対し好感を持っているんだろ?それじゃ答えはもう出ているって言ってる様なもんだ。」


 「でも……、僕は……。」


 「ああ~、分かった分かった、今度王都行く用事があるから、一緒に連れていってやる。その時にデートセッティングするから、アイリスの|為人《ひとと


なり》を観察すると良い!」


 「えっ!でも、デートなんてした事無くて……。」


 「あ~!それも教えてやる!何ならベットまでの行き方もか!」


 「ちょっと正臣くん!夜の手ほどきも教えるの!それは私も許容できないわ!」


 「いや……、東条くんに俺がする筈無いだろ!誘い方だよ誘い方!」


 「えっ!正臣くん流されっぱなしじゃない!教えれるの?」


 「あっ!」


 「………………。」 


 「………………。」 


 「ごめん、東条くん……。教えれそうないわ~。」


 「と言う事らしいわ、東条くん!流されまくるとハーレムが出来上がるって事かしらね……。」


 「撲、相談した人間違えたのかな?」


 「でも近藤に相談すると、魔法使いになるだろうし、ラウルに相談すると、ロリ教団の入信が確定するぞ!」


 「僕の近くの大人って……。」


 うん……。俺も今気付いた……。ダメな感じなのが多い……。



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