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背徳の異世界家族計画  作者: carel
勇者救出計画編
21/95

20.ジスト支部?


 6人で風呂に入った、翌日。


 俺は、頭を抱えていた。


 ……。



 不可抗力だから仕方ないとして、毎日、相手にするのも困る……。そして、彩香さんへの報告………………どうしよう……。


 「「まっさおみさ~ん。」」


 琴音と鈴音が起きたらしく、裸で抱き付いてくる……。


 「ああ……。おはよ~……。」


 「何を朝から。」


 「不景気な顔。」


 「私達が、上手くなかったから?」


 「私達じゃ、不満?」


 不安そうな顔で、見つめて来る。


 「そんな事ある訳ないだろっ!俺が自慢できるのは、お前たち二人だけなんだから……。ただ、妹って意識がまだ抜けなくて、背徳感があるんだ……。」


 「ビバ!妹。」


 「萌える展開!」


 「「呼び方も戻す?」」


 「にぃ……。」 


 「しよ……。」


 二人が朝から、にじり寄ってくる。


 「回数こなせば。」


 「心も麻痺する。」


 「今、一瞬妹属性付くとこだったわっ!お前らの素は肉食女子だなっ!」


 「違う、にぃ、だからっ!」


 「見境はある。目標は、にぃ!」 


 「にぃ、臨戦態勢!」


 「私達は、冒険者!」


 「にぃの子種、採取する!」 


 「クエスト開始!」

 

 クレア達は、ベット脇で俺達の全裸組手が始まっているのに、一向に起きない。


 よっぽど疲れたのだろう。


 それにしても、襲い掛かってくる二人の後ろには『ヒャッハー!』って効果音が見える……。


 「これは、男の生理現象~だっ!」


 二人を躱しながら、叫ぶ。


 「「望むところっ!」」


 このまま、流されても良いが……。調子に乗られるのも、どうかと思う……。


 「お前達の、望みを叶えてやりたいが……。俺達の安寧が優先だ。それまでは、節制してくれ、未来の子供達の為に……。」


 「「未来の子供の……為……。」」


 「「私達の子供……。」」


 「「了解、抑える。」」


 これで、朝の一幕は終わりを告げるだろう。


 「それじゃ、鍛錬に行くか……。クレア達も行くかな?」


 クレア達にも強くなって貰わないと……。



 


 その後、クレア達を叩き起こし、鍛錬に連れていく。クレア達は、昨夜、激しすぎたらしく、重い動きで鍛錬に励むが 筋トレで脱落した。 


 最後の、瞑想を一緒に行い、風呂、朝食と済ませた。


 朝食後の歓談。


 「そういや、ジストの冒険者ギルド、行ってなっかったな。」


 「薬草、収納に入ってる。」


 「顔だけ、出す?」


 「そうするか……。クレア達は、冒険者になる気あるか?」


 「私達は、騎士一辺倒だった者ですから、考えたことも無いですよ。」 


 「冒険者になって、身分を誤魔化すのも良いですね。」


 「正臣さんが、望むならそうします。」


 「そうか、藤堂家って権力は、表に出したくないからな、冒険者に登録して貰えるか?国家間の検問も通れるようになる……。」


 「「「了解しました。」」」


 「それじゃ、これからギルドに行くとするか。」


 今日初めてゆっくりジストの町を見た気がする……。冒険者ギルドは、町の入り口の一番近くにあった。

 

 「ライトは屋敷の牢に、入れっぱなしだから大丈夫だと思うが、皆テンプレに気を付けろ……。面倒くさい……。」


 「「「「「了解!」」」」」


 俺達は受付に行き、ギルドカードを提出後、薬草採取をしたと報告。


 「へぇ~。あんたがトウド―さんかい?王都ギルドから報告受けてるよ。期待の新人、食を追求するために冒険者になった変わり者だってね。薬草採取


専門っても聞いてるよ。」


 「そうですか。噂になってるんですね……。」


 「噂にもなるさ。ここの領主の弟が帰って来て、風潮して歩いてたしね。卑怯者の罠にかかったってね。」

 

 「あいつがね……。まあ、気にしてませんがね。」


 「以外と、度量の大きい男だね。あたしは、メリエルよろしくな!」


 「ああ、よろしく。」


 「で、報告が来てから、こっちに来るまで時間が空いてるようだが、なんか有ったかい?」


 「それは、食材探しと野営の訓練しながら、こっちに来たら、思ったより時間喰っちゃったんですよ……。それで、途中彼女たちと会って、パーティー組む


事にしたんだけど。彼女たち冒険者じゃないんで、登録に来たんだ。」


 そしてクレア達を紹介し、登録して貰う。


 「クエストは、受けないのかい?」


 「薬草採取してくるよ。」


 そう言い、出て行こうとする俺達に、声を掛ける奴が居た……。


 「今聞こえたんだが、あんたがトウド―か?ライト様を嵌めた卑怯者は……。ライト様も甘いな、何をこんな奴にやられてんだ?」


 またテンプレらしい……。注意した俺が絡まれるなんて……。190cm位の大男と取り巻きの男が5人いる。

 

 「それで……。」


 「見て分かんないのか?そっちの女どもを、置いて行けって言ってんだ。」


 「なんで……。」


 「良い事する為に、決まってるだろっ。」


 げへへへっ!と、取り巻きの奴らが下品な笑い声をあげている。


 「覚悟はあるか?」

 

 「何言ってんだ。やるのに何の覚悟がいるんだ?」


 「まあいい、ちょっと裏通りでお話ししようか。ここだとギルドに迷惑が掛かる。」


 「いいぜ。」   


 「ちょっと、トウド―さん大丈夫かい?」


 「大丈夫だよ。死体は森にでも、捨てて来る。」


 メリエルが、後ろでギャーギャー騒いでいたが、無視して男達と、裏通りに行く。後ろには、琴音、鈴音、クレア達が着いてきてる。


 「ところでお前は誰だ?」


 「俺を知らんのか、C級冒険者カシムだ!」


 「お前はどっちが良い。ライトと同じになるか、魔獣の餌。」


 「それはお前の選択肢だろっ!」


 いきなり、切りかかってくる。軽く躱し、琴音と鈴音が行動しようとしたのを、手で制した。


 ここは、俺一人に任せてほしい。


 大男に続いて、取り巻き達も剣を抜いた。


 「本当に死にたいんだな……。ふぅ~。」

 

 俺は解体用のミスリルナイフを抜き、ため息をついた。


 右手にミスリルナイフを持ち、無防備に歩き出す。案の定、上段から振り下してくる。相手は鎧を着込んでいたが、剣を躱し、脇の下の隙間から、動脈部を狙いミスリルナイフを刺してやる。脇の下から血が垂れ出す。

  

 「お前、こんな傷で怯むと思ったのか?俺達は冒険者だぞ!」 

    

 傷口だけを見ると、5cm位の傷なのだが、出血の量から見ると、確実に動脈を切っている。


 他の男達も出血を見て興奮しだした。次々と剣を振って来る……が、躱しては、脇の下にミスリルナイフを刺していく。全員に刺し終った頃には、最初に刺した、カシムの顔色が変わっていた。呼吸も荒くなっており、後数分の命だと言うのが分かる。そりゃ、あれだけ出血してるのに、激しく動くんだから死期が近づくのは当たり前である。


 「おい、カシム、家族はいるか?遺言聞いてやってもいいぞ。曲解して伝えてやる。」


 「こんな傷で死ぬはず無いだろ……、あっ、あれ、目が霞む。」


 「だから……。持って、後2、3分位だって。それと追加情報、回復薬使っても、手遅れかな。」


 「いっ、嫌だっ、死にたくないっ!」


 「死ぬの確定だから、遺言聞いてやるって、言ってるんだが。」 


 「たっ、助けて、何でもする。」


 「お前に何かされても困るしな……。琴音、鈴音なんかして欲しい事あるか?」


 「「特にない。」」


 「クレア達は?」


 「無いですけど……。」


 「正臣さん……。」

 

 「露骨すぎますよ。」


 「そうか?でもほら町のゴミ掃除だと思えばねっ。」


 そんな会話をしていると、後ろから叫んでくる人が居る。


 「トウド―さん、大丈夫かい!んっ?ちょっと、カシム達、死にそうじゃない。」


 「後1分位かな……?」 


 「なんで平然としてるんだよっ!」


 「えっ、だっていきなり斬りつけられたしね~……。それに、6対1じゃね~……。今、やっと交渉の席に着いたんだけど、メリエルが交渉中断したからね~。責任とって片付けてよ。」

  

 「えっ、なんで私が!」


 「だって、カシムの交渉を、中断させたのメリエルでしょ?」


 「それじゃいいや。見なかった事にするから、何とかしてくれ……。」


 「それは、助けろって事ですか?」


 「そう言う事だ……。」


 「いいですよ。後で請求しますね。」


 「いくらっ……………。」


 メリエルが請求額を聞こうとしたのを、無視し回復魔術を掛ける……。血管を繋げるイメージで行う、傷だけならそんなに大きくないので、直ぐに血が止まった。それを6人に施した。


 「回復魔術代として、1人金貨……そうだな?100枚でいいか。」


 「そんな……出せる訳ないだろ。」


 「教会だといくらなんだ。エクストラヒール?」


 「えっ、エクストラヒール?って、お前っ。」


 「知っていますよね、エクストラヒールですよ。あの状態からの回復だと、通常のヒールでは持って10分でしたのでね。」

 

 「白金貨5枚だ……。」


 「それじゃ、その値段で6人分お願いします。ギルドから借りれるでしょ。」


 「値段吊り上がったじゃねえかっ!それに、この街のギルドが潰れちまうっ!」


 「俺としては、そんなに困んないな……。盗賊斡旋ギルドなんて、無い方良いだろ。一旦、解体するか……。」

 

 「にぃ、容赦ない。」

 

 「にぃ、面白そう。」


 「よしっ!解体しよう!メリエル、ギルド長に会わせてくれ。」


 「そんな簡単に決めるなっ!あたしの日常がっ~。」


 発狂しているメリエルと、まともに歩けないでいる6人を連れ、ギルドに戻った。ギルドに入ると何事かと、ギルド内は騒然となった。


 「責任者を呼んでくれ。」


 メリエルの上司になる、受付のまとめ役である、30歳くらいの女性が出て来た……。


 「メリエル、何かあったのかい?」


 「いえっ、あの~っ……。」


 口を紡いでしまった、メリエルの横から口を出す。


 「多分、あなただと話にならないと思いますが……。説明聞きますか?」


 「メリエルの上司としての、責任がありますから、お願いします。」


 「責任ね……。良かったな、メリエル、責任肩代わりして貰えるぞ。」


 「んっ、つまりどう言う事でしょう?」


 「あなたに、借金が付いたって事です。責任ありますからね。」


 笑顔でそう答える。


 「なっ!」


 「メリエル、8人で白金貨30枚だと、払えるんじゃないか?」  

  

 「無理に決まってるでしょ!」


 「メリエルっ!いったい何したの!」


 「あたしがしたんじゃない……。そいつらよ元凶は……。」


 「カシムじゃないの……。偉く調子悪そうだけど……。」


 「そして、彼はトウド―さん。ライトの話、聞いたことない?」


 「あっ!」


 「そう言う事……。このギルドもお終いか……。」


 「何言ってるんだ、ギルドは存続させるぞ、そうしないと、金が入ってこないだろ。ただでさえギルドにも、迷惑料が発生してるんだしな。」


 「まだお金取るの!」


 「正規の料金、教えてくれたのは、メリエルだろ。ライトと同じ事されたんだし、同じ金額の慰謝料が発生するのも、道理だと思うが……。」


 「そうなんだけど……。」


 「メリエル、私達じゃ対処できないわ……。ギルド長に相談に行きましょう。」


 「俺達も連れていけ、そしてカシム達もな……。何ならカシム達の首、落としてギルドからの報奨金でもいいが……。」


 「そうすると、回復魔術代はチャラ?」


 「そんな筈ないだろ。もう使ってるんだから、メリエルの頼みで……。」


 「そっ、そうだよな……。」


 そして、冒険者ギルド、ジスト支部ギルド長室に向かったが、関係者が14人もいた為、入り切れず会議室に向かった。


 俺達が先に入り、待ってると口髭をたくわえた男が入ってくる。こいつがジスト支部のギルド長なのだろう。


 「さてトウド―さん、どう言った御用ですか?」


 メリエル達から話を聞いたであろう、ギルド長が何も知らない、といった装いで話しかけて来る。


 「あなたは、誰です?」


 「私は元S級冒険者で、現在、冒険者ギルド、ジスト支部を任されているギルド長のゲシュタルです。」  

  

 「初めまして、E級冒険者の藤堂正臣です。話は既にご存じのはずでは?」


 「いいえ、聞いておりません。」


 「それじゃ、用件だけ伝えます。3億500万ペロ、支払って頂きたい。」


 「理由はっ!」


 「メリエルに聞くと良い。冒険者ギルドの、信用問題だからな。」


 いい加減、面倒くさい……。


 「信用ですか……。」


 「そうですね、冒険者に対しての信用と、顧客に対しての信用が、掛かってますね。ここで支払わなければ、冒険者の誰も仕事しなくなりますよ。そうすると顧客はどう思いますかね……。」


 「脅しですか。」


 「そう受け取られるのは勝手ですが、既に負債が発生していますよ。まず金を払ってから、あなた方で考えたらどうですか?資金の調達は、あなた方の仕事でしょ……。」


 「トウド―さん達も冒険者ですよね。ギルドが運営、出来なくなっても良いんですか?」


 「今の所、困りませんね。むしろ、来るたびに盗賊から、絡まれるのも嫌ですし、潰れても良いと思ってます。冒険者の自由を優遇するのは構いませんが、盗賊行為を斡旋するのは、冒険者ギルドとしての怠慢ですよ。分かってるんですか?ギルド長である、あなたの責任だと言ってるんです。」

  

 「…………勘弁してください。ギルドの運営が、止まったら困る人もいるんです。」


 「ギルドから、迷惑を掛けられる人もいます。」 


 「なら、どうしろと……。」


 「金払えって、言ってるんだが?」


 「だから、そんな金無いって言ってる。」


 「借りたら良い。」


 「そんな大金、すぐ出せる所なんてあるか!」


 「領主にでも、頼んだらいいだろ。」


 「ギルドの運営に、政治は持ち込ません!」


 「それじゃ、有り金全部出せ、足りない分はギルド責任者から、率先して奴隷になって貰おう。」


 「奴隷って、飛躍しすぎだろ……。本気か……?」


 「ああ、金無いんだろ。借りるのも嫌なら、奴隷になって貰う他、無いからな。元ギルド長だと高く売れるのか?」 


 「「こんなおっさん、誰も買わない。」」


 「それじゃ、二束三文で鉱山にでも行って貰うか。丁度、領主の所に奴隷商が来てると情報にあるからな。」


 「ちょっと待って下さい。領主と交渉してきますので……。」


 元S級冒険者と言えど、借金を背負わされれば、こんなものである……。知名度とかある分、その地位にしがみつくのに必死なようだ。


 ゲシュタルはそう言い残し、領主屋敷に向かった……。


 後はラウルに言って、口裏合わせればいいだろう。 


 これで、陰ながらギルドの運営に、口が出せる様になる、冒険者のモラルに付いて容赦なく切り込んで行く事にしよう……。





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