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復讐の夜  作者: 榊原灰人@vtuber
17/83

殲滅

少し遅れましたが、前ほどじゃないことに喜びが…!

視点が何回か変わるので、気をつけながら読んで下さるとありがたいです!


「ったく、あのバカは何を考えているのかしらね?」


「アイツが行かなきゃ俺達も飛び出てたろーが」


「まあ……ね」


魔夜達は盗賊達とどのようにして戦うかを話し合いながら走っていたのだが、前方を確認していた白夜がいち早く気づきそのまま突撃してしまった。


「魔夜お姉様どうしますか?」


「うーん、今回は水川さんのスキルがどんなものか確認したかったのだけれど……、そうね、とりあえず2、3人生かして残りは殺しましょうか」


「わかった。水川、パス(ヒョイッ)」


そう言いながら、ハデスを投げる極夜。


「ちょ、待っ、キャアアアア⁉︎」


「………うぷっ」


「吐かないでくださいよ⁉︎今はやめてぇぇぇぇ‼︎」


ハデスは極夜に投げられるという行為よりも、吐き気の方が強いようだ。水川はハデスに吐かれる恐怖に顔が真っ青だが。


「それじゃ、水川さん。あとはよろしくね」


「人質になるなよ」


「魔夜お姉様、ご武運を!」


「フフッ、ありがとう。極夜!」


「あいよ!」


極夜は魔夜の手を掴み、そのまま瞬間移動していった。




「オイ、鑑定石をよこせ」


「へ、ヘイ!」


ボルナが部下に持ってこさせたのは、相手のステータスを無条件で見ることができるアイテムだ。眷族戦武では必ずステータスを見せる決まりがあるので公開したが、それ以外では絶対に公開してはならない。なので、この鑑定石はかなり貴重かつ危険なアイテムなのだ。


「あのガキを鑑定しろ」


「わかりやしたっ」


そう言って部下が鑑定石を使うが一向に動かない白髪の青年。変わった点と言えば、先ほどから声は聞こえないが、何かブツブツと呟いている。


「お頭!こいつのステータスそこまで高くないですぜ!」


「あん?見せてみろ」


「ヘイ」


白崎 白夜 LV27

筋力:1570

魔力:900

耐久力:930

敏捷力:2340


スキル:殺意、空力脚、魔銃、加速、宿雷



「…ブハハハッ!これなら俺の方が上じゃねーか!」


こんな奴にビビるとは、俺もやきが回ったな。なんせ俺のステータスは


ボルナ・スレイツ LV56


筋力:2900

魔力:680

耐久力:2050

敏捷力:1940


スキル:豪腕、剣技(断絶)



このガキを大きく上回っている。スキルはあるようだが、そんな物は俺の筋力、耐久力に及ばない。さらに俺には豪腕がある。負けるはずがない!


「おいガキ!俺が1人で相手してやるよ。てめーらも手を出すんじゃねーぞ!」


「「「「ヘイ!」」」」


この勝負、俺の勝ち以外ありえねぇ‼︎



…………ゴミがうるせぇな。ボルナ、だっけか?鑑定石で俺と差が開いてるから勝てると思ったのか…。一騎打ち、か。ハ、ハハ、ハハハハッハハハハハハハハッ!


「なぁ、ゴミ。最期にもう一回聞いておきたい」


俺が話しかけると、ボルナは上機嫌に答える。


「ああ?いいぜ、何でも質問しろよ!お前はどうせ死ぬんだからよ!ギャハハハハッ」


「楽しかったか?人の人生を殺したのは?」


「楽しいねぇ‼︎あの絶望の表情!自分の旦那を殺された女を無理やり犯すなんてのはサイッコーに楽しいぜクソガキ‼︎」


殺す。

殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺


「お前は、お前は…!絶対にぶち殺す‼︎‼︎」


白夜から禍々しい紫のオーラのようなものが溢れ出る。


「ハハハハハハッ!やってみろクソガキ‼︎」


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっ‼︎」


叫びながら、スキル:【魔銃】を使い、二丁の銃を作る。右は連射型、左は一撃に特化した魔弾だ。適当に作ったので名はないがなそれでもかなりの威力を持つ。


ドパパパパパンッ


牽制で銃を撃つが微動だにしないボルナ。

白夜がワザと外していることに気づいているようだ。LV56は伊達じゃない。


「外してんぞ!」


ボルナが突撃してくる。


「死ねぇぇぇぇっ!」


大きく振りかぶって、大剣で斬りかかる。


「これだから三下は……『加速』」


大剣をギリギリまで引きつけて避けながら、足に左の銃を向ける。


「死ね」


白夜は容赦なく引き金を引く。


「⁉︎ 危ねぇ!」


それをかわしたボルナは跳躍し、距離をとる。


「………チッ」


ボルナは冷や汗をかきながら、構えをとる。

おそらく、ここからは全力でくるだろう。そのためにワザと避けれるようにいたのだから。殺そうと思えば、『殺意』のoverkillerを使えば殺せた。しなかったのは、屈辱と後悔を与えるためだ。


「ク、ククククッ、ヒャハハハハハッ!」


楽しい!


ゴミを殺せると思うと楽しくて楽しくて楽しくて楽しくて楽しくて楽しくて楽しくて楽しくて楽しくて楽しくて仕方ない!


殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい


「…………、ハァァァ」


ひとしきり笑って落ち着く。ボルナはビビって動いていないようだ。


「もう、終わらせるか』


「は、ハッタリだな!お前には俺を殺せない!い、いいか!こっちには女どもがいるっ殺されたくなけりゃ大人しく


「どこに?」


「……、は?」


「だから、どこに?」


「う、後ろにっ…、ば、バカな⁉︎」


ボルナが後ろを振り向くと、女どもが消え、代わりとばかりにボルナの部下達の死骸が横たわっている。


「い、いつの魔に⁉︎」


「いつだろーがどうでもいいだろーが」


「この、クソガキがぁぁぁぁっ!」


ボルナが再び突撃してくる。


「スキル:豪腕!剣技・断絶ぅぅぅっ‼︎」


俺から少し離れたところで剣を振り切ると、俺を包み込めるほどの斬撃が飛んでくる。


「……、【殺意】・殺意の衣(キリングコート)overkill(オーバーキル)


白夜のステータスが3倍に跳ね上がり、纏っていた殺意の衣(キリングコート)が禍々しくうねり、右腕に持つ魔銃に込められて行く。


断罪の弾(ジャッジメント・キル)


魔銃に収束していた禍々しいオーラを魔弾に変えて放出される。

放たれた魔弾は斬撃を飲み込み、そのままボルナの右腕を抉り取る形で突き抜ける。


「な、何で俺の断絶が…⁉︎」


「それより、腕は大丈夫か?」


「腕…?」


ボルナは恐る恐る右腕に視線を移動させると、そこには何もなく、夥しいほどの血が噴出している。


「…っ、ギャアアアアアッ!腕が、腕がぁぁぁぁぁ⁉︎」


「黙れ」


「ゲフッ」


顔を蹴飛ばされ、強制的に黙らされたボルナ。


「そんじゃ、今から話を聞かせてもらおうか?」


「は、話し…?」


「ああ、お話だよ。お前らが何であの村を襲ったのかを聞きたい」


ボルナは激痛に顔を歪めながらも必死に打開策を考える。


「(ここはコイツの言う通り、情報を話して、コイツの隙を狙って豪腕で取っ捕まえれば、殺れる!)」


ボルナは片腕でもまだ大丈夫だと自分を安心させていたが、その安心はすぐに消える。


「あ、腕千切るな」


「は?」


ブチブチッ


「ギャアアアアアアアッ!」


ボルナの絶叫に白夜はうるさいと耳を塞いでアピールする。


「ウルッセェーな、大の男がわめいてんじゃねーよ」


「こ、このクソガキがぁぁっ…!」


「とっとと話せ。足も千切ってやろうか?」


「わかった!わかったからやめてくれ‼︎」


「素直でよろしい」


白夜の脅しとも言えない脅迫にボルナは素直に従う。


ボルナの話によると、この村には『天使』というかなりのレアスキル持ちの女の子がいて、その力は傷を癒し、病を癒し、しかも結界などで身を守る術があるということらしい。当然、目をつけられて勧誘されるが断る。厄介なことにその女の子は見た目も良く、年は16と成熟に近く、この村を知る者が少ないためこのような強行手段に出たそうだ。


「ハァァァ…村を潰すとか何考えてんだよ」


「お、俺達は命令されただけで、仕方なかったんです!」


いつの間にか敬語になっているボルナ。


「あっそ、どうでもいいけど、その女の子の名前は?あと雇い主も教えろ。そしたら解放してやるよ」


白夜が溜め息をつきながら提案すると、ボルナは思い切り食いついてきた。


「ほ、ホントですか⁉︎」


「ホントだっつーの。いいから教えろ」


まあ、コイツの出方次第で方法は変わるけど。白夜はそう考えながらボルナの情報を手に入れる。


「俺達の雇い主は五神で、攫った女は空音 夢、だったと思います!」


「なるほど…、五神か。そんで女の子は空音 夢」


「ヘイ!それで、解放は…?」


ボルナは生き残れる希望に望みを託す。


「ああ、お前を拷問してから解放してやるよ。ついでにこの世から」


しかし、白夜がそんなことを許すはずがない。


「な⁉︎ 約束が違っ」


ブチブチッブチャッ


「ガッ、ギャアアアッアアアアアアッ!!」


「約束なんて知るかよ。お前らは村の人を楽しんで殺した。それだけで生きる理由はないだろ?」


喋りながら目を一つくり抜く。

爪を剥ぎ、指を全て力づくで引き抜く。


「ガ、ビャメデグレ…」


ボルナは痛みで顔を涙と鼻水で汚しながら懇願する。


「あ?もう終わりかよ?ったく、情けねーなぁ〜」


早くも心が折れたボルナに呆れてしまう。これで盗賊とか笑わせる。


「もういいや、死ね」


グチャッ


頭蓋骨を踏み砕いて殺した。コイツにはお似合いの殺され方だ。


「それにしても、五神か…。魔夜達に相談しねーとな」


俺は1人で呟きながら、魔夜達の元に向かった。

次週の土曜日午後6時頃に投稿です。

それにしても、白夜ばかり活躍しているので魔夜達を書きたいですね…!

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