1話〜食堂にて〜
ガシャン!
俺は元の世界で言う自動販売機…みたいなもので飲み物を2つ買いもとの席へと戻った。
「ほらよ」
「あっありがとうございます!」
2本買ったうちの1本を前の席に座る少女に渡し自分も席に座った。
「でもなんでまた俺達がこの世界にきた理由なんて聞いたんだ?えーとメグミちゃん?」
少女ことメグミは苦笑しながら
「いや〜半年前いきなりここに人が大勢増えたんですよ?気になるじゃないですか!あっあと私の事は呼び捨てで良いですよ」
「まぁそりゃ分かるが、なんで俺が別の世界からきたって分かったんだ?」
メグミは少し驚いた顔をしながら
「多分誰でも分かると思いますよ?ユウトさんの格好見たら」
と言ってメグミは俺の格好に目を向ける。
今の俺の格好はこの世界にきた時の服装ジャージだった。
この世界にきた大体の奴らはこの世界の服を着ているが、俺はほぼ毎日ジャージ姿のままで歩いていた。
「あ〜なるほどな。良い観察眼してるぜメグミ」
「ありがとうございます?」
メグミは頭に?を浮かべていたが
「そういえば闇を倒したら願いごとが叶うんですよね?」
「あぁ、あいつが嘘ついてないならな」
「ユウトさんはなにをお願いするんですか?」
ユウトはその質問に邪悪な笑いを浮かべて
「そんな事決まってんだろ?あの神様を1発ぶん殴ってやるんだよ!」
その答えにメグミは驚いて前のめりになりながら
「いっ良いんですか!?せっかくなんでも叶うのに?」
「良いんだよ。俺が今1番叶えてほしいのはそれだからな」
「う〜ん…なんか勿体無い気がするんだけどな…」
そんな話をしているとメグミが思い出したように
「そういえばユウトさんもこの世界に来たって事は何か力を持ってるんですよね?どんな力なんですか?」
「ん?あぁ俺のは…」
ユウトが自分の能力を言おうとした時
バァン!!
突然2人の机が叩かれた。
慌てて2人はそっちを見ると、そこには憎悪が滲み出ている肩に小動物?を乗せた小柄な少女が立っていた。
机を叩いた小柄な少女がカズヤを睨み
「ユウトォ?私との約束ほっぽりだしてなにやってんのよぉぉ!!」
そんな怒号が食堂全体に鳴り響いた。