異能者妄想バトル
まえがきとは、何を書けばよいのでしょうか。
この、小説は妄想バトルです。意味のわからない展開が基本繰り広げられています。
授業中、僕はいつも妄想する。
学校に、もしもテロリストがやってきたらどうするかの妄想だ。
とある高校の一限目。
「であるから、ここに2を代入してー……」
今日も、またつまらない授業の始まりである。しかし、僕にとってはつまらない授業ではない。なぜなら全授業は妄想の時間にあてられるからである。
たとえば、この瞬間黒ずくめで覆面をした大男数人が銃器をもって、教室に入ってきたとしよう。
「動くな!!動くと、そのかわいいおでこに、鉛玉ひとーつ、ふたーつってぶちまけるぞおおお!!!」
きゃー!!
ところで、僕の隣に座る女子。長谷川京子さんはクラスで一番の美少女。眉目秀麗かつ才色兼備、あとは何か文武両道とかその辺がお似合いの僕のお姫様だ。
僕はナイトのような心を持つ最高の男なので、姫と話すなんて恐れ多くてまだ一度もしゃべったことはないが、きっと姫は僕の事が好きでたまらないはずである。その証拠に今日はさっそく一度目が合っている。
さて、妄想の続きを始めようじゃないか。
我らが姫、長谷川京子はあまりの恐怖に僕に抱き着くであろう。
「きゃー、怖いよぉ、井上くん……」
ちなみに、僕の名前は井上隆である。
「大丈夫さ、姫……」
と、僕は優しく姫の髪をなでると、覆面の男をきっとにらむ。男は……三人。三人とも、なんか戦争映画とかで見そうなすごい連射できる銃をもっている。名前は……わからないので、とりあえずそれっぽい名前
「あれは、AK-17か」
とか意味深につぶやいとく。
男の一人が僕の声に耳ざとくきづく、なんだあ?みたいな顔をして僕に近付いてくる。
しかし、僕は今朝かっていたコーラの缶を飲まずにとっておいたのである。これがあれば、男に反撃できるはずだ。
「なんだてめえ……生意気な顔しやがって、今なんつったああ?あああ?」
男は完全に僕をなめている。僕は、にやりと笑いながらコーラを机の中で振っておく。しかし、振るにも数秒はかかる。時間稼ぎが必要だ。
そんなときである、僕の鞄からビートルズの何かかっこよさそうな曲が流れてきた。
たららーらーたーらららーたらーらーららっらー
男は、それに気づき僕のバッグに目がいった。
いまだ!!いましかない!
僕は、勢いよくコーラを机の中で振り机をけり倒す。
男は、机におされて少しよろける。そこで、僕はコーラの缶をあけ男の顔にぶちまけた。そこから、僕は華麗に男のもっていたAK-17(仮)を奪い取ると、男の右足をためらいもなくぶち抜いた。
「悪いな、俺はそこらの高校生と違って、こういう時は躊躇わないんだ」
「ぐあああああああああ!!!!」
その異変に気づき男二人が僕に銃口を向けてきた。
僕は、すぐさま倒れている男A(こんがらがるので、男Aとする)を縦にしながら、男Aのポケットをまさぐる。
「く、野郎、たつや(男Aの名前)を盾にしやがった!!」
「あんたら、銃ばっかじゃないな?ナイフも持っているはずだ……くくく、ここか?あったぞ。やはりもっていたな」
と、僕は男Aのポケットから鞘つきナイフを見つけると、鞘を口で取り払ってナイフを男Aの首筋にあてがい、不敵に笑う。
「お前、一体何者なんだ!!」
男Bらへんがそんな感じで叫ぶ。
そこで、僕は華麗に決めるのである。
「俺か……?俺は、俺はただのナイトさ」
決まった!!かっこいい!!
こんな感じで、僕の妄想は基本自分がかなり強く頭がきれる設定である。
いつもなら、ここでアクロバティックな動きとかして男二人を圧倒しつつ、その辺にある使えなさそうな道具を持前のよく回る頭脳でうまく戦略に組み込み男を倒すのであるが、今日は違った。
「おい、お前……なかなか面白い力を持っているな……」
気づくと、そいつは男二人の後ろに立っていた。
なんだ、こいつ?
こんなやつ妄想してないぞ……?
そう、僕はこんなキャラは一度も妄想したことがないし、今だって妄想していなかった。こんな、眼帯で右手が包帯ぐるぐる巻きの見るからに痛いキャラなんか。
「俺と勝負しろ……」
そういうと、眼帯が僕が対峙していた男二人の首を手刀で跳ね飛ばすと、くくくと邪悪に笑った。
あとがきとは何を書けばよいのでしょうか。
この小説は、続くかわかりません。ただ、適当にキーボードをたたいてつくった小説です。