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プロローグ
突然ですが、みなさんは「白雪姫」を知っていますか?
有名なこのお話。
お妃は継母ではなく、白雪姫の実母だった。
王子は実は死体愛好者だった。
白雪姫は妃に復讐をした……なんて、噂もありますね。
いったいどれが真実なのか。その答えは誰も知りません。
もしかしたらそのどれもが本当なのかもしれないと考えたことはありませんか?
ほら、これを見てください。
長い年月を経て、味のある色に変化したこの木箱。
そこには彼らの記録が大切にしまわれています。
実は……木箱自身が見聞きしたことがそこには遺されているのです。
ふふ、何を言っているんだとお思いになりますか?
彼が見守り続けた物語の顛末。お伽の国の住人達の人生の軌跡。
木箱だけが知っている、白雪姫のお話が語り継がれるその裏で、生まれているもう一つの物語たち――ほんのちょっとだけ覗いてみましょう。




