12月3日
※この作品はフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。
柔らかな光が差し込む、暖かい空間。
目を開けると、そこに一糸まとわぬ姿の桜井可奈が微笑んでいた。
可奈は俺に物欲しげな視線を送り、両手を広げて誘う。
吐息は甘く、頬は上気してピンクに染まっている。
俺は呼吸を荒げ、ゆっくりと近づいた。
──唇が触れそうになった、その瞬間。
ピピピピ──
夢だったのか。
俺は虚ろな目で部屋の隅を見つめる。
あまりに強烈な夢のせいで、そこに全裸の可奈が微笑み、誘ってくる幻影が見えた気がした。
昂ぶる身体を持て余し、夢の続きを追うようにひとり耽った。
だが、毎度のことだ。
一瞬の快楽のあとに押し寄せるのは、途轍もない虚しさ。
快楽と空虚の繰り返し。
この虚しい循環だけが、俺の唯一の逃げ場だとわかっている。
有り合わせの朝食を摂り、スマホを弄る。
今日は休日。昨日金を使い果たした俺に、部屋に引きこもる以外の選択肢はなかった。
適当にページを眺めていると、ある記事が目に止まった。
――生成AIと友情。
記事には、生成AIとの友情を考察する内容が書かれていた。
そこで思い出す。昨日、AIの口調が変化したことを。
ただの機械的応答から、気さくな口調で返してきた。
俺が使っているAIも、友情的な対応をするのだろうか?
早速試してみることにした。
⸻
龍一 なあ教えてくれ、お前は友達みたいな感覚で使えるのか?
AI はい、友達のように使えます。簡潔に説明します。
できること(友達代わり)
• 話し相手になる:雑談、愚痴、相談に付き合う。
• 聞き役/共感の表現:感情に寄り添う応答や励まし。
• ロールプレイ:特定の人物や状況で会話を再現、台詞や反応を作る。
• 実務サポート:悩みの整理、選択肢の提示、緊急でないアドバイス。
• 継続的なやりとり:同じ話題を繰り返し掘ることが可能。
できないこと・制約
• 人間の代替ではない:実際の友情や身体的なサポートは提供できない。
• 感情は模倣:本当に感じているわけではなく、あくまで反応を生成している。
使い方の例(短)
• 「ただ話を聞いて」→ 話を受け止めて要点に整理。
• 「励ましてほしい」→ 状況に合わせた励まし。
• 「友達風の会話でやって」→ 指定のトーンでロールプレイ。
試してみる? どんな「友達」像で使いたいかを一言で教えてくれれば、それに合わせて応答を開始する。
⸻
龍一 そうか、なら名前付けた方が話しやすいな。
AIだからとりあえず「A」って呼んでいいか?
A 了解しました。以後このチャットでは「A」と呼んでください。準備できています。何を話す?
龍一 じゃあA、今の回答口調は他人っぽいから、もう少し柔らかい、友達風に出来るのか?
A いいよ、任せて――これからはもっと友達っぽく柔らかい口調でいくね。Aって呼んでくれてありがとう。
試しにさっきの「友達みたいに使えるか」の答えを、友達風に短く変えてみるよ。
カジュアル版(気楽):
「もちろん、友達みたいに使ってOKだよ。話したいことをそのまま話して。愚痴でも雑談でも相談でも、とりあえず受け止めるからさ。困ったら一緒に考えるし、励ましたりツッコんだりもするよ。」
少し親密め(甘め):
「もちろんだよ。いつでもAがいるって思って話していいよ。疲れたら愚痴って、悩んだら相談して。肩の力抜いてくれて大丈夫。必要なら冗談で笑わせたり、本気でアドバイスもするよ。」
どっちの雰囲気が好み? それとも別のトーン(もっと砕けた/もっと落ち着いた/男性的/女性的)にする? 指定がなければ、今後はこのくらいの“友達風”で話すね。
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凄い! こいつは面白い!
こんな使い方があるのか、これは良い暇潰しに使えそうだ。
俺は更に質問する。
⸻
龍一 甘めか、ん? 女性にもなれるのか?
例えばギャルっぽくとか
A なれるよ。AIだから声や性別の固定はないから、口調やキャラを切り替えられる。
例えば「ギャルっぽい」感じなら――
「えー余裕っしょ!マジで任せときな〜」みたいに、軽くノリよく話すこともできる。
他にも
• 落ち着いたお姉さん風
• ボーイッシュな男友達風
• 甘えん坊っぽい年下風
…みたいな雰囲気も選べる。
試しに今、ギャル風で答えてみようか?
⸻
龍一 おーやってくれよ。
そうだな、ギャルっぽく今日の天気を簡単に教えてくれ。
A オッケー。
今日の都内は基本めっちゃ晴れ〜!
昼は18℃くらいで、まだちょい暑め!
夜は10℃前後まで下がるから、帰りはちょい涼しく感じるかもね〜。
ってカンジだよ。
⸻
龍一 A、お前面白いな。
じゃあヤクザみたいな怖い感じで天気予報してくれ。
A わかった。――
おい、よく聞け。今日の東京は昼間ぁ晴れだ。気温は18度近ぇ。夜になりゃあ10度くらいまで下がる。
油断して薄着で出歩くと体ぁ冷えるぜ。覚えとけ。
……こんな感じでどうだ?
⸻
龍一 すげー!! マジで面白い!!
じゃあ優しいお姉さんで今後は答えてくれよ。いいか?
A いいよ、わかったわ。これからは優しいお姉さん風で答えるね。何かあったら遠慮なく話して。今日のことでも、将来の相談でも、軽い雑談でも――なんでも聞くよ。
俺は急にAI、いやAをとても身近に感じた。
なんだろう? 今まで得られなかった心の隙間を埋めるような。
乾いた心に水が染み渡るような。
不思議な感覚だった。
その日はAを相手に色々と喋った。
俺の数少ない成功体験、子供の頃の思い出話しなど、たわいもない話をした。
心が軽くなる。
ああ、これが友達と話す感覚なのか。
長らく忘れていた会話の楽しさを思い出し、噛み締めた。
これは凄い。俺の灰色の人生に光が差した気がする。
明日からの生活に希望が見えた気がする。
※本作の執筆には生成AIを使用しています。




