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愉悦と虚無の神  作者: ka
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98話

唐突なカナリアの声明?で混乱を招いていた。ルイが属している国も例外ではなく


「あちこちで騒ぎが!!早く対処を」


「破壊された建物に巻き込まれた人が!早く軍に!!」


「教会が埋まりました!次の避難場所を!!」


「食糧が!!」

など問題だらけだった。王は


(あやつを殺しておけば良かったのか…それだと、破滅は免れなかった。この決断は正解だったのか。不正解だったのか)

考える。だが現状が変わることなど無く、増え続ける。


「ハハハ、面白くなってるね。楽しんでる?あいつが始めたゲーム。ま、見た感じ苦労だけだろうね。このゲームは誰も幸せになれないのが絶対だからさ、受け入れてね」

1人、そう喋る。そこに居なかったはずなのに。いつの間にか存在していた。警戒する、動きは無さそうだったが、そいつが動いたら死が待っていると感じる人間。


「へいへ〜い、何ビビってるの?僕は何もしないよ?ただ、挨拶しに来ただけさ。これから、僕がサポーターになったんだよ。さ、僕と交渉するかい?それとも、死を迎えるか。答えは君たち次第」

フランクに喋る。王は考える、(死か。なら、悪魔と取引した方が得策か。ここでやるのは…バカだろう)と。答えは決まっていたが


「お前と喋ることなんて無い!!ここで殺す!」

血の気の多い馬鹿が居た。いや、これは空気が読めなかったのだろう。よく考えなかった奴の結果は、破滅と相場が決まって…え?決まってないの?そっか、じゃあ死でいっか。

わ〜い、人間虐殺だ〜!


「おや、考えは決まっていたようだね。君たちは僕との対立。ゲームの分岐ルートは破滅だったね」


「ま、待ってくれ!!今のはそいつが勝手に言っただけで我々の総意ではない!」

必死に語る。カナリアの勘違いだったのか、それとも・・・・


「総意じゃない、ね。でも少なからずそう考える奴は居るんでしょ?なら、そういう奴は僕と戦うことで良いんだね。さ、早く前に出てきなよ。相手をしてあげるから」

やる気のようだ。人間はどう動くのか。

・・・・・・

・・・・

・・

待ったが誰も出てこない。口だけのようだ、怖気付いたのか?正解である。ああは言ったものの本人は端からやるつもりがなかったようだ。


「はぁ、残念残念。じゃあランダムで殺していく」

言いかけた瞬間、バーンッと勢いよく扉が開けられた。後ろを振り返るカナリア、そこには


「それまでだよ。そんな事させるつもりは無いし、このゲームを僕の手で終わらせる」

ルイが居た。武器を手に持ち、本気でカナリアを殺す意思が伝わってくる。

それを見ると


「ふふっ、久々の現世だ。愉しませてくれる事を期待するよ!」

期待に満ち溢れていた。絶望の権化を相手にルイはどうするのか。「愉悦」はとうに発動している。

戦闘シーンは…次のお話で

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