9話
(暇だ〜何もやることがないなんて最悪だよ。1年も退屈とか嫌だ〜何か面白いことが起こらないかな〜。なんて思っても起こらないわけで悲しいな〜。ルイ君は最近訓練するって言ってから毎日鍛錬してるし僕はそれを見ることしかできないし嫌になっちゃう)
〈ねぇルイ君何か面白いことしてよ。僕暇すぎて死んじゃいそう〉
うわっ!急に話しかけてこないでよ。面白い事は出来ないよ僕は鍛錬で忙しいんだから
〈冷たいな〜そんな冷たいとおじさん泣くよ?〉
カナはおじさんじゃなくておじいちゃんでしょ。あと泣くのはやめて
(僕のことをおじいちゃんだと…まあ、年齢で言えばそうか。でもな〜暇だしな〜)
「じゃあ俺は一旦家に戻るからな」
「はい」
「でもいいのか?1人で鍛錬なんて」
「大丈夫ですよ」
「そうか。何かあったら大声で言えよ?」
「分かりました」
1人でも頑張らないと
(おや?何か近づいて来てる。魔物では無いからルイ君を狙ってる奴らだね。さて、ルイ君は気づいてるかな?)
誰か近づいてきてるのかな?変な気配がする
(偉いね〜。でも、気付くのが遅いね。この距離なら誘拐できる)
ルイと不審者の距離が1メートルまでに近づいていた。
「今だ!」
後ろ!気付かなかった
「だ、誰か」
(あ〜あ、攫われちゃった〜どうなるんだろうね、人体実験なのか洗脳されて兵器化なのか)
カナ助けて
〈警戒してなかったルイ君が悪いよ。大人しく連れて行かれなよ。家には帰れると思うけど〉
何を言っ
「よし、気絶させたから抵抗はされない。このまま連れて行くぞ」
(さてさてどんな目的なのか。読者諸君、お楽しみに〜。楽しめないかもしれないけど、愉悦って難しいね)
−−−−−−−−
「起きろ」
「ここは?」
「そんなことどうでもいいだろ。お前にはこれから我が国の兵器になってもらう」
「嫌だよ」
「黙れぇい!お前は拒否できない!」
(こう見えて9歳なんだよ?この子。可哀想だね〜)
カナ助けて
〈助けたらどうするの?ルイ君はここがどこか分かるの?歩いて帰るの?〉
それは分からないけど
〈仮に助けても逃げれる保障なんて無いし逃げてもまた終われるんだよ?なら従ったほうが良いんじゃない?〉
家族に会えないのは嫌だ!無理にでも帰る!僕は絶対に帰るんだ
〈意気込んでも変わるの?僕に頼るだけで自分では何もしないの?〉
今やってるよ!でも、動けないの!
〈そうだね〉
そう言ってないで
〈どこまで身体を貸してくれるの?〉
僕が家に帰るまで
〈良いよ。じゃあそれまではお休み〉
「何年ぶりだっけ?まあ、いいか。親和性も上がってるからフェンリルの時よりも動かしやすいね。さて、ルイ君が強くなるのを邪魔するなら殺す」
「何を言っ」
グシャ
素手で人の頭を握りつぶせるほどまでは戻ってきてるのか。いいね
「弱いね。こっちは本気なんだよ?じゃあそっちも本気で来ないと死ぬよ?」
「行けっ!」
「ほら、動かなかったもん首だけになった。動揺が隠せてないよ?そんなに怯えなくていいじゃん」
「く、くるな!」
「ブンブン振り回しても当たらないのは分かってるよね?」
「くそ!」
ブシャ
「これで最後。さて、家に帰してあげよう」
僕は翼を出して帰った。天井は突き破った、下を見たら血だらけ。南無阿弥南無阿弥。僕は仏教徒じゃないよ?神や仏なんて所詮まやかしなんだよ。存在しないものを信じても何にもならない、虚しいね。
作者 事前に作ったシナリオ通りに世界を動かそうとしている。本人はロールプレイ感覚でこの世界に干渉している。飽きたらそこから去るのが作者クオリティ。
NTRは最悪の概念である。純愛過激派ではない、決して。嫌いな言葉は「天井」
シナリオはハッピーエンドかバッドエンドか。
答えは作者次第。
え?私の事はどうでもいい?シクシク、こんな悲しいこと言われるなんてもう立ち直れない。
猿芝居はおしまい、楽しんでくれれば結構