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愉悦と虚無の神  作者: ka
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81話

「平和だね〜。刺激が欲しくなる」

(あれ以来お祭り騒ぎなんて無いし退屈そのもの。あ〜あ、[豊穣の神]があれば幾らでも創って壊してを繰り返せるのにさ。なんで[豊穣の神]だけ取り戻せないのか。「虚無」は代償があるし、使い勝手悪いんだよね)


そんな君に刺激をプレゼント。空から大量の槍と矛が不定期に降ってくる面白〜いプ、レ、ゼ、ン、ト♡


(いらないことしないでもらえる?そっちは物語を進めるだけで良いの。お前の出番は無いよ。それと、こっちの世界に干渉しないで。ここは僕の、世界だから)


お?やる気か?こっちは幾らでも変えれるぞ?お前より作者のほうが強いんだぞ?そっちは2次元、こっちは3次元、ここより上が四次元。所詮僕は虫と大差ないんだよ。そう、全ては虚しいんだよ。


(あっそ。そっちからは2次元だろうけどこっちからしたら3次元だから。早く物語を進めなよ。)


「さっきからボーっとしてどうしたの?」


「秘密〜。それよりもなんでそんなに怖い顔してるの?まさかとは思うけどカードが使えなくなったからじゃないよね?」


「そうだよ。あれがあれば」


「ちっ、なんでそんなくだらない事を言うの?あれが切り札になるとでも?あれは僕の権能が入ってるだけ、それなのにあんなゴミに頼るのさ。もう2度と渡さないよ」


「そっか。じゃあ、カナには頼らないよ。僕は自分の力で戦うから」


「へぇ、その言葉忘れないよ。これから手助けはしないからね」

険悪ムードになる。オーパーツを渡したカナリアが悪いが頼りすぎな部分もあった。本当は吹っ切れずにグタグタとした考えをして欲しかったカナリア。


「どこ行くつもり?」


「関係無いでしょ?僕がどこに行こうと僕の勝手」

(そろそろ終わりか。この生活は存外楽しかったな。オーパーツも回収できたし他は要らないや。次はどうしようか、魔王と行くのも楽しそうだけど1人で過ごすか。)

1人森の中を歩く。誰も居ないことを確認したら[虚数空間]に入る。

「ここは何も無いね。僕以外存在しない。存在しても時間が経てば無に帰す。虚しいを体現した空間。まあ、僕はどうでもいいから関係無いね」

呟きながら歩く。そして

「あったあった。僕の複製した本体。あれ?本体なのか複製なのか分からない。まあ、重要ではないからいっか。ここから、[豊穣の神]を」

取れなかった。


「なにするつもり?」


「そっちこそ。僕の邪魔しないでよ。いち早く[豊穣の神]を取り戻さないといけないんだから」


「そっちも苦労してるんだね」

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