80話
「おお〜、いい眺め。やっぱり人間はいい反応してくれる。これだからやめられない」
「さっきから何言ってるか分からないけど早く行くよ!」
竜が現れたから城に居た人たちは大慌て。誰が出したのか知らずに
「無理〜皆が行くから僕も行くとか性に合わないんだよね〜。と、いう事だから今回は手を貸さないよ」
ヘニャヘニャした声でそう語る。その喋り方は人を苛つかせる。
「ねえ?僕が死んだらどうするの?」
「別に。そこら辺の肉体を使うから」
(そんな事言われてもね、僕が困る事なんて無いからな〜。ルイ君と一緒に居るのなんて暇つぶしにしかなら無いんだし)
「そっか…この四角い紙の代償を変えてくれない?例えば、誰かのステータスが滅茶苦茶減少するとかさ」
「へぇ、面白いこと考えるね。それだとサイクスもそうなるよ?」
「カナがそんな事するの?」
「ははっ、それなら良いよ。面白そうだしさ」
「これで沢山使える」
(え〜、そんなの面白くないな〜。壊してやろう。そもそも、オーパーツだし)
「ルイ君ごめんね〜」
カードを奪って粉々にする。悩んだんだけど流石につまらなくなるから消そうって。使えば終わるなんて面白みに欠けるでしょ。こう、ピカッとすれば全部解決、ね?こんなのつまら、くどいからやめよう。
「なにするの?それが無いと」
「あってもこれに頼り切るでしょ?だから壊そうってね。まあ、ルイ君は自力が強いんだし頑張りなよ。その代わり“僕が”使うよ」
カードを生み出す。
「代償はどうするつもり?」
「僕の時間。正確には肉体のだけどね」
「ズルいでしょ」
「そうでもないよ。この肉体なんて僕の本体のまがい物さ。限りはあると思うよ?」
(作者はそういうの好きっぽいし。なんでぶっ壊れにしてくれないのか。)
こっちはお前を充分強くしてますー。なんならご都合主義まで使ってあげてるのにまだねだるの?おっと、駄文失礼した。
「ふ〜ん。それよりも行ってくる!」
そう、まだ街では竜が暴れていたのだ。グダグダしてる暇なんて無いのに遊んでいるもん、こうなるんじゃん。全く、時間を飛ばしてあげよう。
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「城から見た時より近いと大きいね。最初から本気で行こう」
「はい、ストップ。ほんの少しサービスをしてあげよう。僕か見て飽きないようにね」
武器を作製する。普通の剣だが効果に[停滞領域]を付与している。ぶっ壊れの完成ってわけ。
「お礼はしないからね」
ルイが竜の近くまで走り[停滞領域]を使用し動きを止め、竜を微塵切りにしこの騒動は終わるのであった。




