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愉悦と虚無の神  作者: ka
59/121

58話

ふんふふん〜♪ここならちょうどいいか」


時は遡り

・・・・

・・・

・・

(そうだ!どうせ[虚数]を取り戻したんだし久しぶりに試しに行こ〜。近くにちょうどいい街があるし行くしか無いでしょ)

とここまでが回想で本編は・・・え?短すぎる?長い方が嫌でしょ。そういうこと〜


「おい、嬢ちゃん。俺と遊ばないか?」


「ごめんね〜私行くところがあるから」


「そう言わずによぉ、一緒に楽しいことを」


「黙れ。次喋ったら殺す」


「怖い怖い。そんなこと言わずにゴフッ」


「私忠告したから文句は無いよね?そっか、答えられなかったか。ごめんごめん。でさ、どんな死に方が良い?あれれ?もう死んでいたか。あはは」


「な、何しやがっギャアァァァッ!」


「ほらほら、頑張らないと死んじゃうよ?まあ、僕と出会ったのが運の尽きってことで、ね?受け入れてくれると嬉しいな」


ウインクしながら語り掛けているがもう息の根が止まっていた。受け入れるもクソも無いんだが?


「ここで何を」


「おやおや。バレちゃったか。まあ、あれ程の悲鳴ならバレるか。じゃあもう我慢しなくてもいいか。派手にやろう!」


[虚数空間]を使い街全てを呑み込んだ。痕跡も残さずに


「ここは」


「さぁさぁ、お集まりの皆さん。君達は2時間の間にここから抜け出せないと死にます。君達は[虚無]に対する耐性が無いので」


「ふざけんな!」


「ふざけては無いさ。事実を述べたまで。ここから抜け出す条件は僕を殺すこと。さぁ、ゲームと洒落込もうよ。ふふっ・・・・・あははははっ!」


「ギャッ!」


カナリアが顔を掴み地面に押し付け走って投げ捨てた。その光景を目の当たりにした人間は悲鳴を挙げ逃げ惑っていた。


「ほらほら〜時間制限があるんだよ?いいの?死んじゃうよ?まあ、ここに入った瞬間…聞いてないね。え〜、つまんない〜。だ、か、ら〜もうここから出よう」


「待て!」


「は?こっちは愉しめそうだったからやったのにお前等のせいで興醒めだよ。はぁ、くだらないことするくせに上から目線で待て?しばいてやろうかと思ったよ。というわけで君達は無に帰してくださいな」


[虚数空間]から出てカナリアは鼻歌を歌いながら学園に歩いて戻っていった。人間達はお察しの通り死に建造物も無くなった。可哀想に。来世はおっと魂も虚無になったから無いか。


「暇つぶしにもならなかったな〜。はぁ、退屈が面白くないんだよな〜人間なら退屈にならないと思ってたのに。あ〜あ、くだらない人間のくせに僕を楽しませることもできないとか価値ないでしょ」

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