49話
(さて、準備は整ったけど本当に大丈夫なのか。こいつは僕の言う事を聴かないしずっと急かしてくるしもう嫌になっちゃいそう)
「どうした?早く行くぞ」
「ちょっと待って。これでよし」
(やっぱりこういう時は仮面だよ。こうすればバレないし表情も見られない。完璧♪)
「そんなもの要らないだろ」
「ははっ、こっちは使い捨てじゃないからね必要なんだよ。こうすればバレないし髪型なんていくらでも変えられるしね」
「そんなことどうでもいいだろ。早く情報を渡せ」
「役に入らせてよ。はぁ、まあいい。まずお前が居た場所はここからそう遠くないけど・・・話は最後まで聴いて欲しかったな。振り回されるとか最悪」
(のんびり行っても良かったのに。はぁ、子供って生き急ぐよね〜そんなに大事なことなのか)
・・・・・
・・・
・・
「懐かしいな。私をこんな風にした場所」
「傷だらけだったね〜」
そこには古びた扉があり、周りには如何にも頭が悪そうな集団がウロチョロしていた。カナリアは早くここから離れたいと思っていたがそんな要望は通じず突入することになった。可哀想にここに墓を建てておこう。ここに眠るって。なんで僕が干渉出来て…これナレーションだった。
「お前はっ!」
「私を売った業者を出せ」
「む、無理だ!」
「まあまあ、そんなに焦らずに。私達の要望はここの壊滅と業者の居場所。これを聴いてどうします?私としてはここを壊すのは惜しいですがこいつがどうするのかは分かりませんけどね」
「何を言っている。私はここを壊すと決めている。それを変えることはしない」
「だそうなので。私としては惜しいですが残念ながら受け入れてください。では、これを渡しますので後はお楽しみに」
背中を向けその場を去る。扉が閉まると叫び声が聞こえて来た。ある者は泣き、痛みに耐えようとしたが耐えきれずに死ぬ。外の人間がその叫び声を聞き近づこうとしたがカナリアがそれを止めそれでも行こうとする奴は拘束し復讐の邪魔をしないように配慮していた。
「終わりましたか?と聴かなくても良かったですね。さて、次に行きましょうか」
「その話し方をやめろ」
「おや?何故でしょうか。この話し方は良いと思いますが」
「何かムズムズする」
「ふむ、これで良いね。どうしてあの喋り方は嫌なの?あれならどっちでもいけると思うけど」
「何か言い表せないが背中がゾワゾワする」
「ははっ、面白いことを言いますね。私が嘘つきで屑と言いたいのですか?まあ、そんな事気にする必要は無いので次に行きましょう」




