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愉悦と虚無の神  作者: ka
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46話

「本当に助けるつもり?僕は賛成しないな〜。敗者にはそれ相応の死に様をしてくれないと」


「じゃあ、お前はそれを俺に見せてくれ。一回勝ったんだからな」


「見せたからそれは無効だよ。それにあれで勝ったと思っているなら浅はかすぎるよ」


「なら、もう一回やるか?」


「いいよ。消してあげるよそのやる気」


「なに言い争ってるの?そういう場所ではないよね?」


「ここどこ?」


「医療室だよ。怪我人とかはここに来る」


「じゃあ、ここを潰せば」


「ダメだからね」


「え〜、なんで〜?」


「理由なら分かっているでしょ?」


「ははっ」


「笑い事じゃないよ」


「こいつ起きないぞ」


「殺したわけではないよね?」


「さぁ〜、僕には分からないな〜」


「曖昧な答えを出さないでよ」


「さて、良いことを一つ教えてあげる。僕にはこの子の口を戻せるけど僕はやるつもりは無い」


「どうすればいいの?」


「言わなくても分かるよね?」


「外に出ろ」


「まっさか〜、今回は違うよ。今の気分は良いからこの子が望むなら治してあげる。でもね、そんなことしたら面白く無い。と言うことで君たちにはこの子を差し向けて来た奴を探せたら治してあげる」


「分かった。絶対だぞ?」


「サイクスがそこまでする必要無いでしょ?もしかして感情移入しちゃった?あはは、そんなチンケ理由ならやめておきなよ」


「…」


「もしかして図星だった?なになに?小さい子供関連で何かあったの?」


「今はいいだろ。早く見つけに行こうぜ」


「カナはその子を見ておいて」


「は〜い」

(子供関連で何かあったらしいしそこを突くのは面白そうだな〜。ふふっ、愉しみになってきた。どういう過去があるのかは知らないけど退屈しのぎになりそう)


「!?」


「起きたんだね。気分は…そうだったね。口が無いから喋れないか。あはははは、笑っている場合じゃないか。これで書きなよ」

紙を渡して意思疎通をとるのは定石。あるあるってやつかも。え〜と?なんで助けたのかと。やっぱり面倒くさいな。喉を戻せば


「喋れる」


「ご都合主義で助かったね。ほら、水」


「さっきの質問に答えて」


「ルイ君がそうしようと言ったからかな〜。本当は殺したかったんだけどね。で、ここには僕とお前しかいない。どうなるかは〜言わなくても分かるよね?まあまあ、そんなに怯えないでよ。さて、君はどうしたい?僕を殺したい?それとも、、、おっと危ない」


「そうやって私を脅して何をするつもり?」


「なんにもしないよ。僕は優しいから」


「そんなこと言っても騙されないぞ」


「信用無いね〜。とりあえずルイ君が戻るまで大人しくしてくれると嬉しいな」

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