45話
「いや〜眠いね〜」
「眠る必要ないくせに何言ってんだよ頭でも打ったか?」
「あれれぇ?僕に何か言った?よく聞こえなかったな〜。もう一回言ってくれる?」
「何度でも言ってやろうか?」
「なんで朝から喧嘩してるの?声大きいし」
「なんでだろうね?」
(いちいち突っかかってくるのか?僕には分からないし分かっても変わらないんだけどね。あははっ、笑えてくるや)
「なんで笑ってるの?」
「ふふっ、気にしなくてもいいよ。あははっ」
「何あれ。気味悪いわ」
「そんなこと言わない方が良いよ。あの竜、街や村を滅ぼして何千もの人を殺したらしいよ」
「しかもあの子の身体を使ってたらしいわよ。いつ牙が剥くか分からないからやめておいたほうが」
「そうだね。確かに端から見たら僕は何も思わずただ作業の様に殺す悪魔かもしれないよ。でもね、流石に変な噂は辞めて欲しかったな〜。この肉体だとね思い通りに動きにくいからぁ何するか分からないよ?もしかしたら君たちの故郷がぁ〜」
「「「す、すみませんでしたぁー」」」
「そんなに逃げなくても良かったのに」
「あれ言われたら逃げるでしょ。ねぇ?」
「そうだな。あれ言われると恐怖が湧いてくる」
「別に〜僕が悪いわけ無いでしょ。変な噂を流されたんだし僕は正義ってこと」
「どんな噂?」
「それはね・・・・・おっと、お客さんだ」
「何の用かな?僕たちは行くところがあるんだけど」
「・・・・・・・・・・」
「見て見て、こいつ喉を潰されてるよ。あははっ、奴隷じゃん。僕こいつ嫌いだな〜他者に利用されるだけの人生とかあり得ないわ〜」
「・・・・・!」
「危ないっ!」
「すまん助かった。しかし、誰がこいつを差し向けてきたんだ?俺たちは恨みを買うことなんて」
「あるでしょ。ほら、最近起こってるアレとかそれに最近コソコソと言われてる噂とか」
「あれ恨みから来てたの?」
「そうだよ?原因は僕が基本だけどね」
「・・・・・!?」
「なに?止められたから驚いてるの?人生何があるか分からないしこういう事も考えないと」
(僕の肉体の強度は高いからこういう時には便利なんだよね。やっぱり自分好みの肉体が一番って事だよ。一旦気絶させとこ尻尾でね)
「!」バタンッ
「これどうする?殺しておこうよ」
「流石に子供は殺せないよ」
「え?子供なの?確かに小さいけど、流石にそれはないでしょ。子供相手にこんなに時間をかけるなんて…これは墓まで持っていかないと」
「こいつ子供相手に容赦無いぞ。本当にルイの中にいたのか?」
「さぁ〜それは神のみぞ知るってやつだよ。あと、子供も大人も全員一緒だよ」
「早く治療できるところまで連れて行くよ」




