4話
(食事なんて何歳ぐらいから食べなくなったっけ?いや〜悲壮感を感じるなんて僕も若いね〜。まあ、味を感じないのは変わらないけどね。人型以外でカウントすれば蜘蛛だった時に食べてたな〜不味かったけど)
「美味いか?」
「はい!美味しいです」
「ルイは明日どうするのかしら?」
「明日決めます!」
「そうなのね」
(う〜ん、ゼウスの眷属かそれに似た何かと会えれば連絡は取れそうだけど現状は無理だし使えるものを用意しといた方が得か。権能も少しずつ適応してきてるしゆっくり待とう)
「森の奥には行くなよ?あそこは危険な魔物がいるからな」
「はい、分かりました」
「早くお風呂に入って寝なさい」
「美味しかったです!」
(森ね〜危険にさらして少しだけ身体の主導権を握るか。まだ、子供だし唆せば簡単に渡してくれるでしょ。時間制限があってもデカいからやろう)
−−−−−−−−
「行ってきま〜す」
「気を付けてね」
「はい!」
最近、森に入ることが多くなってきてる。森は僕の知らないことがたくさんあって楽しいから。ここに住みたいって思うけど魔物もいるしお父様たちと会えなくなるのも嫌だから辞めた。
〈ねぇ、ルイ君。森の奥に行ってみれば?ルイ君が知らない物がたくさんあるかもよ?〉
駄目だよ。お父様が言ってた森の奥は危ないって
〈ルイ君はゴブリンを倒せるでしょ?なら行っても大丈夫じゃない?ほら、もうちょっと真っ直ぐ歩けばルイ君が知らないところだよ〉
やっぱり駄目!もし怪我をしたらお母様が悲しむし痛いのは嫌だ!
〈でも、ここまで来たってことは少なからず興味があったわけでしょ?なら行っちゃおうよ楽しいかもよ?ほら、あと一歩踏み出せば奥だよ?〉
うぅ、確かに行ってみたいけど…僕はお父様の言ったことを守るんだ!こんな声に騙されない!
(いい子だな〜。でも、僕の思い通りに動かないのはちょっと気に食わない。どうしたものか、この子はああ言ったし多分自分の意志では行かないから魔物を使うか)
「え?なんでここにゴブリンが」
「グギャギャ!」
「ぶ、武器は置いてきちゃった。今はに、逃げなきゃ」
(良い所にゴブリンが居たもんだ。こうも簡単に奥に向かわせてくれるなんて。いいよ〜ルイ君はこのまま奥に向かって僕に身体の主導権を渡してくれることを願うよ〜)
「ここからは奥だし後ろからゴブリンが来てる。ど、どうしよう奥に行っちゃ駄目だしでもゴブリンに襲われるのは嫌だし。ごめんなさいお父様!」
(いいよ〜ゴブリンにつられて強い魔物に襲われてからが本番だね。どうなるかな〜)
「はぁっ!はぁっ!も、もう追いかけてこないでしょ。なんで普段は居ないはずのゴブリンが」
あそこは僕が毎日行ってる場所でゴブリンは絶対に寄ってこない場所なのに…
ドスンッ
(いいね〜こうも思い通りに動くと愉しくて仕方ないね。あれはフェンリル?なんでここに居るの?流石にルイ君の身体でフェンリルはキツイな〜無理ではないけど再生が間に合うかどうか分からないからな〜やれるだけやろう)
「なんでここに伝説の魔物が」
〈ルイ君大変なことになったね?どうするの?〉
逃げなきゃ殺されちゃう
〈意思疎通は?〉
できないよ。子供だしというか君誰なの?僕に話しかけてきてるけどどうやって?
〈僕のことはカナって呼んで。そして僕ならあのフェンリルを撃退することならできるよ?〉
倒せないの?
〈行けるんじゃない?確定させたいなら5年待ってね♪〉
撃退して
〈じゃあ、身体の主導権を頂戴〉
フェンリルを撃退するまで貸してあげるからお願い
〈どうせなら永続的に貸してくれてもよかったのに。まあ、それでいいよ〉
どうやって渡すの?
〈自分が眠るようにしてみて〉
あ…
「久しぶりの人間の身体だね。うーん、伸びが気持ちいい。さて、殺すか」
「ワオーン!」
「危ないな〜風と氷の複合か〜今の身体と権能だと厳しいな〜。虚月」
嘘でしょ?まだ幼いから理想的な動きができない〜これじゃあ鎌をブンブンするしかないのか〜。魔法はルイ君に依存してるし。ヤバっ!今はこいつに集中しないと。
「ガウッ」
「重っ!受けるのは駄目か避けるしか無いね。ふふっ、この選択肢が絞られての戦闘は愉しいね」
ブシャ
「!!!」
「ほら、脚を斬られたぐらいで驚いてないで来なよ」
グルッ
回転した。なんのた ドンッ
「まさか僕にこんな事が起こるなんてね虚月で受けたのは正解だったか。油断したよ変な行動したと思ったら飛ばされるとか」
爪に当たらなくてよかった。あれに当たったらすぐに死ぬ。こいつに物理が効いて良かった今の最大火力は虚月だこれがなくなると僕の負けが確定になる。う〜ん愉しくなってきた トンッ
グサッ
「グルルルル」
「目を潰せたのはデカい。急に片目だと慣れないでしょ?僕もそれを体験したことあるからよくわかるよ」
ほんとはないけどね。こいつ人の言葉は理解できるけど殺して喰うをしたいだけなんだよね。つくづく不便だねこいつから得た経験値は権能に使おう。
「ガァー」
「もらった!」
グサッ よし!喉にさせたこいつは呼吸してたから痛いだろこの損害は。ちょっ!危なっ相手も本気になったか。
「ワオーン!」
「危険だね〜でも」
ボトッ ふぅ〜ルイ君が風刃を使えてよかった。おかげでフェンリルの首を落とせた。耐性を超えるほどのダメージは与えれないけど虚月でじわじわと耐性を下げていったからできた。この身体は使い勝手が悪いね。いつか龍の身体に移ろう。もう時間か、あとは頑張ってね
世界観のお話
ステータス 個性とでも言えるもの。数値化されるがそこに意味は無く、スキルなど表示されていないものに意味がある。つまり、数値は無価値である。そう、戦闘は何があるのか分からない。この世に存在してる全てのものに表示される。
肉体 脆いものもあれば硬いものもある。形もそれぞれ、死ぬ事が無ければ存在し続ける。寿命を除く。神は肉体を自由に創れる。故に肉体に固執する。
魔王 多数存在していたが今は1人。他の魔王は今の魔王の部下になっておるが、決して諦めたわけではない。魔族の王でもある。人を憎んでいる。種族など魔王には関係無いのだ。
人間 傲慢で愚劣な存在。そこに居るだけで破滅を齎す。神の失敗作であり、カナリアの遊び道具。社会、国、規則、に縛られやっと、破滅は遅延する。
魔族 破滅に向かわせる一端であり争いの元でもある。死に秀でた存在の一部、人間を憎み、殺し、戦争へと発展する。
魔物 神が創った生命体。動物の変異体でも無く、人間への刺激、危機感を抱かせる為だけに創られた哀れな生命体。イレギュラーは存在する。
エルフ族 静かに暮らす部族みたいなもの。魔法と魔力に秀でている。ここはテンプレ設定。
他種族に無関心であり、自分たちの住処に侵入されようが邪魔さえされなければ殺しはしない。妖艶な者も居たりする。
狐族 静かに暮らす部族。尻尾が多かったり少なかったり様々。崇拝グセがあり、自分が神と発言すれば簡単に信じる。
竜族 弱い。人間からしたら強いかも。
龍族 竜族の上位互換、弱さを捨て、弱者を忌避する部族。死に対する恐怖など捨てている。この世界だと神に近い。
その他 塵芥にすぎず気にするなど時間の無駄。蟻と似ている
神 それは神性、死を自身の意思で超えることができるのであれば神性を獲得できる。世界は変数に満ち溢れているのだ。純真無垢ではいけない。無垢だと・・・・・・・・・